いやぁ~ とにかくこれでひと安心。侍ジャパンが大事な2017WBCの初戦をキューバに快勝という形で発進しました。
大会前に選手選考やけが人、強化試合の内容から不安視する声もあった今回の代表でしたが、その不安を一掃する結果となりました。
私は現在オーストラリアに住んでいるので、テレビ中継はおろかラジオする聴くことも出来ずテキスト速報やTwitterを見ながら状況を追うことしかできませんでした。
試合終了後に動画サイトで試合の映像や球場の雰囲気を観て、ワーホリ生活4か月目にして初めて日本に帰りたくなりました(笑)
そこで今日は昨日行われてた第一戦の内容について私の感想を述べていきます。
目次
- スタメン
- 不安を一掃した野手陣 小久保監督の信頼に応えた選手たち
- 4番抜擢に応えた主砲筒香選手の輝き
- 不安要素を露呈した投手陣 権藤投手コーチの思惑とは
- 次なるオーストラリア戦・及び今後の課題
- まとめ
スタメン
1(指)山田
2(二)菊池
3(中)青木
4(左)筒香
5(一)中田
6(遊)坂本
7(右)鈴木
8(三)松田
9(捕)小林
先発P=石川
スタメンは戦前に予想された通りのスタメン。
唯一のメジャーリーガー青木宣親選手は3番センター、4番は筒香選手。
レギュラーが固定出来ずにいたサードには松田選手が起用された。
不安を一掃した野手陣 小久保監督の信頼に応えた選手たち
野手陣に関してはこの試合に文句を付ける要素はほとんどありません。
初回の松田選手のエラーや小林選手のバントミス、鈴木選手無安打など、百点満点を出せるわけではありませんが、そんな完璧な試合はほとんどありえません。
そんな中で盗塁、犠打、タイムリー、本塁打などを効果的に絡めて14安打11得点した野手陣は素直に褒めるべきです。
チームをけん引したチームリーダー青木
まず私が痺れたのは青木宣親選手。
初回1・2番が倒れてツーアウトランナー無しから二塁打でチャンスメイクして先制のホームを踏んだシーンは日本に勇気を与えました。
あそこで簡単に三者凡退に終わっていたら不穏な空気になってもおかしくなかったので、きっちりとチャンスメイクしてくれた価値は大きかったです。
2009年大会の初戦でイチロー選手がキムガンヒョン投手から初回にヒットを放った際に選手・球場が『いけるぞ!』となったのを思い出しました。
あの時、そのイチロー選手をホームに返したのが当時ヤクルトで活躍していた青木宣親選手。
その青木選手が今回は出塁してチームを勇気づけ、今度は現在日本で活躍する筒香選手によって生還する。
2009年から8年たった今、イチロー選手から青木宣親選手、そして筒香選手へ日本野球の魂とプライドが受け継がれた瞬間を見ました。
また、青木選手は守備でもチームを救いました。
以前このブログで青木宣親選手の参加は嬉しいけど、センターの守備は不安と書いたのですが、全力で訂正しなければなりません。
青木宣親選手すみません。
それ以外の守備にはところどころ不安になるような動きがあったので、正直まだ信頼は出来ないなという印象があります。
ただ少なくとも私が危惧していたほど悪くはなさそうなので、今後もセンターは青木選手でいくでしょう。
4番抜擢に応えた主砲筒香選手の輝き
筒香選手の初回の先制タイムリーと3点差に詰め寄られて嫌な雰囲気の7回に出た貴重なツーランホームラン。
これぞ4番という働きを見せてくれました。
強化試合ではいまいち調子が上がらなかった筒香選手ですが、それは引っ張りの打撃をあえて封印して調整していたから。
その言葉が嘘でないことを先制のライト前へのタイムリーとライトへの特大ホームランで示してくれました。
今大会が始まるまでは筒香選手は5番、青木選手は1番が想定されていました。
しかし、小久保監督はチームの中心選手2人を3・4番に起用をしました。
その2人によってチームが勢いづけられた。
そのことはチームにとってかなり大きなものになります。
仮に同じ14安打11得点でもこの2人が活躍できていなければチームはいまいち乗り切れませんし、打順の組直しなど余計な雑音が生まれてしまいます。
そんな中で中心選手がきっちり監督の期待に応えたことはチームにとってかなりのプラスです。
もしも2006年大会に松井秀喜選手がメジャーリーガーにも負けないパワーで日本の4番として活躍していたらどうなっていたか。
その11年越しの夢を叶えてくれたのが今回の筒香選手。
今後もチームを勝利に導く活躍に期待しています。
これぞチームのムードメーカー 松田選手が付けた勢い
今回の代表チームで最もムードメーカーになり得るのが松田選手。
ムードメーカーは活躍しなければ本当の意味での役割を果たせません。
やはり活躍してなんぼです。
その期待に応えるように4安打4打点1盗塁1本塁打。
特に5回に放ったスリーランはチームに勢いをもたらしました。
ムードメーカーが乗ってくるチームは強いです。
特にこの手のタイプの選手は乗ってくると手が付けられなくなるので、松田選手には是非この調子を持続して欲しいものです。
その他に気になった点 菊池の守備、中田のセンス
まずは菊池選手の守備。
形容する言葉が見つからないほどすご過ぎます。
守備で失点を防げることをこれほど実感させられた選手を他に見たことがありません。
もし、初回のセペダ選手の打球が一・二塁間を抜けていたら試合の流れは全く別のものになっていました。
菊池選手の打撃の状態、山田選手の指名打者への適正、三塁手陣の調子などの問題はありますが、よほどのことがない限り今後も菊池選手に二塁を守ってもらわなければなりません。
そういった意味でも松田選手の好調は菊池選手を二塁で使えるという意味で非常に大きいです。
また、忘れてはいけないのが中田選手の野球センスです。
一回のセペダ選手併殺の場面ですが、あれは一塁手が中田選手でなければ併殺は完成しませんでした。
それ以外にも中田選手のハンドリングに救われたシーンがいくつかありました。
元々中田選手は一塁守備に定評があります。
WBC球の滑りやすさが影響するのは投手だけではありません。
守備時のスローイングにも影響します。
その中にあって中田選手の一塁守備は野手の送球ミスをカバーしてくれます。
また5回には盗塁でチャンスメイクしました。
いくらキューババッテリーに隙(もしくは癖)があったとはいえ簡単なことではありません。
打撃では無安打に終わりましたが、それでも守備面などを含めて代表に欠かせない選手です。
不安要素を露呈した投手陣 権藤投手コーチの思惑とは
先発の石川投手は4回1失点で試合を見事に作りました。
問題はそのあとです。
七回3失点、8回2失点、9回は無失点ながら2死満塁のピンチを招きました。
投手陣、とりわけ救援陣に不安をかかえる今回の代表。
特に批判の矛先となっているのがここにきてまだ役割が決まっていないことです。
抑えすら決まっていない状況では終盤あたふたしてしまうのも無理はありません。
役割が決まっていないからあたふたするのか、役割を決められないほど投手陣の力量不足なのか。
ここでは議論しませんが、侍ジャパンが救援陣に不安を抱えていることは間違いありません。
正直外部の素人である私が最も口を出しづらいのがこの投手の継投。
ブルペンの状態や選手の性格、適正など様々な要素が絡んでくるのでわかりづらい部分が多いからです。
非常に難しい部分ではありますが、 百戦錬磨の権藤投手コーチには早急に対策をして欲しいところです。
次なるオーストラリア戦・及び今後の課題
キューバに勝利したことで2次ラウンド突破に向けての可能性がかなり高まった侍ジャパン。
次のオーストラリアも難敵ではありますので、まずは勝つこと。
具体的な課題は以下の通り。
- 当たりが出ていない野手陣の復調
- 登板のない投手の状態の見極め
- 救援陣の役割の明確化
野手に関しては結果が出たので、けが人でも出ない限りは打順に大きな変更はないでしょう。
あるとしたら打順はいじらず選手の入れ替えくらい(右翼鈴木選手に代わって秋山選手や平田選手、捕手小林選手に代わって大野選手、炭谷選手。)。
短いようで長い約1ヵ月の大会をなるべく良い状態で望めるようコンディション調整を最優先にして大会を乗り切って欲しいです。
まとめ
とにかく勝てて良かったです。
相手がキューバだからどうこうでなく、初戦を勝てたことは例えどんなチームが相手でも大きなことです。
また、キーマンと呼ばれる選手がことごとく結果を残した中での勝利はチームにとって非常に大きいです。
プレッシャーのかかる試合が続いていきますが、選手にはケガなくかつ最高のパフォーマンスを見せてくれることに期待しています。
それでは、さようなら!