長崎には西洋の影響を受けた珍しいお菓子がいっぱいある。
どうも、長崎出身のはろーぐっばいです。
私は生まれてから高校卒業までの18年間長崎で育ち、大学生になってから会社員時代の8年間東京で生活しました。
東京に行ってから気づいたことの一つが、長崎にしかないお菓子って結構いっぱいあるってことです。
歴史的に見て、長崎は異国の文化の影響を非常に受けた県です。
お隣の朝鮮半島、中国大陸をはじめポルトガルやオランダなど様々。
そのため、南蛮菓子や外国人の名前にちなんだお菓子が数多くあります。
そのことに気づかされたのは東京で生活するようになってからです(笑)
コンビニやスーパー、友達と会話していてお菓子の常識がずれることが多々ありました。
また、会社員時代にお盆やお正月休みに長崎に帰省した際に、職場の同僚に長崎名物を渡したのですが、かなり驚かれることが多々ありました。
「こんなお菓子みたことない!」ってな感じで。
長崎には珍お菓子あり
ということで、今日は長崎の魅力ある珍お菓子ベスト10をご紹介します。
他県にないオリジナリティ、今まで私がお土産で渡した時の評判、美味しさの観点を中心にランキング付けしています。
※一部の有名過ぎて名が知れ過ぎているお菓子はランキングから外れています。
- 10位 一口香
- 9位 クルス
- 8位 九十九島せんぺい
- 7位 かんころ餅
- 6位 カスドース
- 5位 おたくさ
- 4位 はなかご
- 3位 丸ぼうろ
- 2位 麻花(マーホア) よりより
- 1位 カステラ
- 長崎カステラと九州田舎菓子に興味がある方は
- まとめ
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10位 一口香
引用:長崎代表 一口香(いっこっこう)|珈琲♡和菓子アワード|AGF Lounge
おまんじゅうのような菓子。
一見中には何か入っているように見えるのですが、これ実は空洞なんです。
黒砂糖と水飴、はちみつで作った餡が溶けて皮に付着しているのですが、中身自体はありません。
ですので、食べた瞬間は不思議な感じがします。
そんなことでついたあだ名はからくり饅頭。
味は控えめな甘さで、中身があるわけではないので甘いものが苦手な方でも食べ進められる癖になるお菓子です。
江戸中期に中国から伝わったとされていますが、詳細は不明だそうです。
愛知、佐賀も同様の郷土菓子があるため、10位にしましたが、長崎を代表するお菓子の一つです。
9位 クルス
引用:しあわせクルス|長崎空港|BLUE SKY(ブルースカイ)
おせんべいにホワイトチョコレートを挟むというなかなかないタイプのお菓子です。
クルスの意味はポルトガル語で「十字架」。
そのため、クルスの表面には十字架が刻まれています。
キリスト教の歴史が根強くある長崎らしい人気のお土産。
可愛いらしいデザインと食べやすさから女性に人気です。
クルスにはいろいろは種類があり、ホワイトチョコレート、コーヒー、イチゴ味があります。
チョコレート味には意外にも隠し味にほんのり生姜の風味づけがしてあります。
歴史は他の長崎菓子と比べると浅く、東京オリンピックが開催された昭和39年に誕生しました。
しかし、今や長崎を代表するお菓子の一つにまで成長しています。
8位 九十九島せんぺい
引用:九十九島せんぺい 18枚入り 長崎のおみやげ通販 『長崎土産おみや』 ~もう手ぶらで帰れます~
長崎県佐世保市の銘菓で、小麦粉で作った煎餅。
薄くてサクサクのせんぺいと香ばしいピーナッツの組み合わせが特徴的なお菓子です。
このピーナッツは佐世保市を代表する観光名所の九十九島を見立ててあります。
ちなみに読みは”くじゅうくしま”なのですが、県外の方には”つくもじま”と間違われます。
それと千葉県の九十九里浜とも混同されがちなので、この機会に覚えて頂けると嬉しいです。
私が小学生の時には当時福岡ダイエーホークス(現福岡ソフトバンクホークス)に所属していた佐世保市出身の野球選手・城島健司選手がCM出演されていたのを今でも鮮明に覚えています。
7位 かんころ餅
引用:Yahoo!ショッピング - かんころもち 売れ筋通販 - 五島列島海鮮工房 テル鮮魚
サツマイモを混ぜこんだお餅。
見た目に反して芋の甘みが特徴のお菓子です。
【製法】
- サツマイモを半月ほど天日で水分を減らしておき、皮をむいて薄く輪切りにし、湯がいてから天日で干して、かんころとして保存しておく。
- 餅米を洗って、水に半日ほどつけてから、蒸す。
- かんころを桶などに入れて熱湯で洗い、蓋をして、しばらくふやかしてから蒸す。
- 臼に蒸したかんころを入れて杵で突き、それに蒸した餅米を加えてよく突く。(工業的には餅つき器、またはミキサーに入れて練る。)
- 台に移して、かまぼこ型に整形する。
長崎県外の方には馴染みがない食べ物でしょうが、長崎のお祭りや高速道路のパーキングエリアでは必ずと言ってほど出店があるほどポピュラーなものです。
実はこのお菓子食べ方が二種類ありまして、一つ目は普通に出来立てを食べる。
二つ目は冷ましてから食べるです。
冷えてからのほうが芋の甘みが増して美味しいんです。
元々保存食として作られたものなので、様々な食べ方があります。
いい感じに温めなおすにはちょいとしたコツがあって、それを研究するのが子供の頃は楽しかったです。
見た目の派手さがないので、職場の同僚というよりは本当に仲が良い人にのみ買っていましたが、結構評判が良かったです。
6位 カスドース
引用:長崎おすすめお土産お菓子・通販/甘党以外お断り!県民スィーツ | お菓子好きソムリエが選ぶお取り寄せスィーツ
長崎県平戸市の郷土菓子。
安土桃山時代にポルトガルのキリスト教(カトリック)宣教師達から伝わったとされています。
カステラを卵黄でからめ、糖蜜で揚げて作るお菓子です。
カステラ版フレンチトーストのようなものです。
まぁぁぁぁ~とにかく甘い!
お砂糖を食べているんじゃないかというくらい甘い食べ物です。
実は揚げ終わった後に更にグラニュー糖をまぶして仕上げます。
どおりで甘いわけです。
食感はグラニュー糖のシャリシャリ感とカステラのふわふわ感が絶妙にマッチしています。
ザラメ付きのカステラが好きな人ははまると思います。
印象としては女性受けが良かったです。
400年前から長崎で作りつづけられおり、日本人のアレンジ力の高さが垣間見えるお菓子です。
当時貴重だった砂糖をふんだんに使用しているため、昔は殿様しか食べることが出来なかった江戸時代の高級お菓子であなたも殿様気分に。
5位 おたくさ
あじさいの花びらをかたどった、香ばしいパイ生地のクッキー。
名前の由来はシーボルトが愛した日本人・お滝さんから取られたものです。
※シーボルトとは江戸時代に長崎出島でオランダ商館医を務めたドイツの医師・博物学者。
文政6(1823)年、長崎に渡来したシーボルトは、美しい花に最愛の人・お滝さんの名をつけました。学名はHYDRANGEA OTAKSA(ハイドランゲア・オタクサ)。「おたくさ」は、あじさい。長崎に似合う花として広く親しまれています。あじさいに託された愛の物語を添えて、あじさいの花びらをかたどったパイ生地のクッキーに仕上げました。
このお滝さんの話はよくテレビCMでも放送されており、長崎県民の中でもかなり知名度が高いCMであり、お話です。
アジサイが幾重にも咲くようにいつまでも健やかでいてください。
この花を見るたびにあなたを思い出しましょう。
by シーボルト
おたくさはほどよい甘さの軽くてサクサク食感のパイが美味しくて、何枚でもいけちゃうタイプのお菓子です。
エピソード負けしてません。
またおたくさを作られている菓舗唐草さんはその他にも素晴らしいお菓子を作られています。
長崎名産の枇杷とカスタードクリームで作られる『枇杷かすた』。
バームクーヘンとクリームを合わせた『長崎物語』。
長崎を代表する銘菓を作り続ける名菓舗なのです。
お土産に迷ったら唐草さんの商品を選んでおけば間違いなしです。
4位 はなかご
引用:はなかご | 洋菓子店 赤い風船|大人気「ふわ、とろ」チーズケーキ『フォンダンフロマージュ』をはじめ、美味しいお菓子たちをお届けする1968年創業の洋菓子店です。
バターとアーモンドの風味が絶品のフィナンシェ。
佐世保市の洋菓子店『赤い風船』さんの看板商品です。
店名を決める時に、ある映画が脳裏に浮かびました。
『赤い風船』(アルベール・ラモリス監督/1956年フランス映画)。
36分という短編の、言葉も少ない映画ながら、少年と風船の物語と鮮やかな色彩が多くの人の心を捉え感動を呼びました。
この映画のように感動を分かち合いたい。
そんなケーキ屋さんになりたいという願いから、洋菓子店「赤い風船」は誕生しました。
美味しさだけなら今回ご紹介する中で、はなかごが一番美味しいです。
私はこのはなかごのせいで他で食べるフィナンシェが美味しく感じないほどです(思い出補正あり)。
赤い風船一番人気のチーズケーキ・フォンダンフロマージュと並ぶ看板商品です。
ちなみにこの赤い風船さんですが、8位で紹介した九十九島せんぺいを作る九十九島グループが製造販売しています。
洋菓子と和菓子。
西欧と長崎。
オシャレなCMと豪快な城島健司のCM。
※城島選手批判ではありません。
と相反するイメージのため、地元民でもそのことを知らない人が多いです。
私もつい最近その事実を知りました(笑)。
両方とも佐世保市を代表する銘菓。
是非食べ比べてみて欲しい一品です。
3位 丸ぼうろ
江戸時代、ポルトガル人より伝来したお菓子。
何とも形容しがたいお菓子なのですが、例えるなら柔らかいクッキー。
材料は小麦粉、卵、砂糖のみとシンプルで中にあんこやチョコが入っているわけでもなく、味が付いているわけでもないのですが、ついつい食べてしまう素朴なお菓子。
長崎のお菓子の中で、私が子どもの頃に一番好きで食べたお菓子です。
名前の由来は諸説ありますが、丸い形をしたボーロ(葡: bolo)、「マルコ・ポーロ」からとったなどです。
実はこのお菓子、厳密には長崎のものではなく、佐賀のお菓子なのです(佐賀県民の方すみません)。
ただ、丸ぼうろは伝来にも諸説あり、佐賀市伊勢屋町の横尾家の祖先が17世紀後期に完成させたものをルーツとする「北島ルーツ説」。
あるいは鶴屋の二代目店主太兵衛が17世紀中期に長崎にてオランダ人より製法を直伝に学んだとされる「鶴屋ルーツ説」。
他にも諸説あるのですが、有名なのは長崎or佐賀説。
両県は隣県だったこともあり、古くから交易の歴史がありました。
長崎にこれだけ様々なお菓子が古くある理由はその昔長崎が貿易港であったために、貴重な砂糖を潤沢に持っていたことから始まります。
佐賀県は九州島内で一番お菓子の消費量が一番多い県です。佐賀県を通る長崎街道は俗に「シュガーロード」と呼ばれ、貿易港であった長崎から当時貴重だった砂糖が潤沢に手に入ったため、佐賀に名物菓子がたくさん生まれました。
そのため、隣県佐賀に繋がる長崎街道を通して、佐賀にも多くの銘菓が誕生していった歴史があります。
なので、細かいことは言わず、丸ぼうろも長崎の銘菓だと言わせてください。
肝心の味は保証しますので(笑)
2位 麻花(マーホア) よりより
引用:長崎 萬順製菓 よりより 観光情報|神戸空港ターミナル
味がなくて、硬くて、食べづらい。
これだけを聞けばなんだそのお菓子と言われそうですが、騙されたと思って食べて欲しい逸品です。
実は今回このランキングを作ったのも麻花(マーホア)の良さを知って欲しかったから作ったってのが本音です。
麻花かりんとうに似た、小麦粉をこね、油で揚げて作る中国華北の菓子。
製造業者によって呼称が異なり、「よりより」、「唐人巻」(とうじんまき)、「麻花巻」、「ねじりんぼう」などがあります。
私の実家や地元では「よりより」で通ってます。
らせん状の形をした奇妙なお菓子で、とにかく硬くて最初は味がしないのですが、噛んでいくうちに徐々に味がしてきて美味しいです。
堅焼きポテトを好きな人ならこの良さをわかってくれる気がします。
ただ、この良さを口頭の説明だけでわかってくれる人がおらず、私の友人の中でも中々手を出そうとしてくれません。
しかし、だいたいの人が食べてみるとハマってしまうという不思議な魅力のあるお菓子です。
「よりより」色々なメーカーから出ているのですが、一番美味しいのは「蘇州林」さんのよりよりです。
県内でも一番よりよりのCMが流れています。
この「蘇州林」さんは長崎新地中華街にお店を構え、よりよりだけでなく、ちゃんぽんやお土産屋さんを経営されています。
長崎にしかなく、中々お土産に使われないお菓子。
だけど美味しさは保証します。
あなたも騙されたと思って食べてみてください。
1位 カステラ
引用:【長崎】一度は食べてみたい! 至福の味「長崎カステラ」厳選5店 - おすすめ旅行を探すならトラベルブック(TravelBook)
ここまで変わり種を紹介しておいて1位がカステラってどういうことだとお思いの方すみません。
でも、私の経験上なんだかんだ喜ばれる長崎のお土産お菓子はカステラなんです。
買っていかないと肩透かし感があるようで、よく昔の職場の同僚からはツッコまれていました。
福砂屋、文明堂、和泉屋などなど、長崎では多くのカステラの老舗が競い合って上質なカステラを作り続けています。
そのため、今までのオーソドックスなカステラ以外にもバラエティ豊かなカステラが長崎には存在します。
チョコレートとカステラの融合、和泉屋 「長崎しよこらあと」。
カラフルな見た目でも味わえる、和三盆長崎カステララスク。
流行りのハイブリットスイーツ、御菓子処まえだ 「長崎カステラぷりん」。
限界まで柔らかさを追求した新触感、菓秀苑森長の「半熟生カステラ」 。
挙げればキリがないほど多種多様なカステラが長崎にはあります。
王者でありながら常に進化を遂げ続ける長崎お菓子界の絶対的存在なのです。
ってなわけで、堂々1位に挙げさせていただきました。
ちなみにですが、長崎県民はおやつの定番はカステラではありませんので、そこだけは誤解のないように。
普通にカルビーやブルボンのお菓子も食べます(笑)。
長崎カステラと九州田舎菓子に興味がある方は
シュガーロード長崎発の九州でしか食べられないお菓子が九州にはあります。
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まとめ
皆さんが知っているお菓子からそうでないお菓子まであったでしょう。
今回紹介したお菓子は長崎県にあるお菓子のほんの一部です。
お菓子以外にも長崎にしかないグルメが数多くあります。
今後も地元長崎の魅力をお伝えしていきます。
ちなみにこの記事でご紹介したお菓子・スイーツは長崎空港にほとんどあります。
長崎空港にお越しの際はお土産コーナーをチェックされてみてください。
それでは、さようなら!
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