第99回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)の地方大会は30日、大阪大会で決勝があり、大阪桐蔭高校が大冠に10―8で勝ち、3年ぶり9回目の夏の選手権代表を決めた。
これで大阪桐蔭高校は史上初の二度目の春夏連覇への挑戦権を獲得した。
目次
スタメン
大冠
打順 守備 名前 年 出身中学
1 二 飯隈亮太 3年生
2 遊 寺地広翔 3年生
3 三 冨山翔也 3年生
4 一 辻晃志 3年生
5 捕 猪原隆雅 3年生
6 右 寒川勇海 3年生 竹ノ内ファイターズ
7 中 金栄健 3年生
8 左 浦正海 3年生
9 投 丸山惇 3年生
大阪桐蔭
打順 守備 名前 年 出身中学・出身高校
1 中 藤原恭大 2年生 枚方ボーイズ
2 捕 福井章吾 3年生 箕面ボーイズ
3 一 中川卓也 2年生 大阪福島リトルシニア
4 左 山本ダンテ武蔵 3年生 広島瀬戸内リトルシニア
5 三 山田健太 2年生 東海ボーイズ
6 右 根尾昂 2年生 飛騨高山ボーイズ
7 二 坂之下晴人 3年生 大正リトルシニア
8 遊 泉口友汰 3年生 和歌山日高ボーイズ
9 投 徳山壮磨 3年生 兵庫夢前クラブ
試合結果
高校名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
大冠 0 0 4 0 0 0 0 0 4 8
大阪桐蔭 0 1 1 0 2 1 0 5 0 10
■投手
大冠:丸山→宮内→土井→村上
大阪桐蔭:徳山
2回裏に大阪桐蔭は2死2塁からエース徳山のタイムリーツーベースで1点を先制。
3回表に大冠は猪原、寒川の連続タイムリーで4点を奪い、逆転に成功。
5回裏に大阪桐蔭は2死満塁から根尾、坂之下の連続押し出し四球で2点を返し、同点。
6回裏に大阪桐蔭は1死ランナーから、1番藤原の1発で1点を勝ち越す。
8回裏に大阪桐蔭は一挙5得点を奪い、ダメ押し。
9回表に大冠高校は4点を奪い、大阪桐蔭高校を追い詰めたが、最後はエース徳山が締めて、試合を制した。
総評
2017年、春の選抜決勝で対戦した履正社を準決勝で破った大阪桐蔭。
選抜を制した大阪桐蔭は春の府予選、近畿大会も制し、公式戦23連勝中。
対する大冠は公立高校としては19年ぶりの決勝進出。
快進撃を見せて、ここまで勝ち上がってきた。
大冠高校は1回表に無死1塁からヒッティング。
東山宏司監督は「打撃のチーム。4点取られたら5点とればいい。 」と試合前に語った通り、強気の采配を見せた。
1点ビハインドで迎えた3回表には、大阪桐蔭のエース徳山から連打で一挙4点を奪って試合を優位に進めた。
9回にも再び4点を奪い、この試合二度目のビックイニングを作った。
各打者、徳山の速球に振り向けず、逆方向に強い打球を打ち返した。
また、7回には:丸山→宮内→土井の三人投手をつぎ込んで、無失点に抑え込むなど、必死の継投を見せた。
対する大阪桐蔭は一時劣勢に立たされたものの、落ち着いて少しずつ点を返して、じわじわ大冠高校を追い詰めた。
結果的にアウトになった打球でも、フルスイングで芯をとらえていた。
西谷監督は積極的にエンドランも仕掛け、大冠バッテリーに常にプレッシャーを与え続けた。
さすが試合巧者大阪桐蔭。
興国、履正社戦でも序盤のビハインドから、落ち着いて逆転。
エース徳山投手も「終盤でも疲れない体力があるので、追い込まれるほど力を発揮できる」と語るほど、後半に強い大阪桐蔭。
技術力だけでなく、精神力、体力も鍛えられたチーム。
大冠
丸山惇(投手) 3年 背番号1
大冠高校の快進撃を支えた左腕。
ここまで全8試合に先発。
3回戦から東海大仰星、北野、大阪偕星、春日丘、上宮と5試合続けて過去の甲子園出場校を撃破。
三振をズバズバ奪う速球や変化球はないものの、打たせて取るピッチングで試合を作る。
130キロ台の速球、110キロ台のスライダーを投げる。
ピンチの場面でも強気にインコースを攻める。
満塁の場面でも、押し出し死球を恐れず、内角を突く強心臓も持ち味。
大阪桐蔭
藤原恭大 (外野手) 2年 背番号8
逸材揃いの大阪桐蔭にあっても、群を抜いた高いポテンシャルを見せる。
走・攻・守の三拍子揃った左打ちの外野手。
2017年の選抜では、史上2人目の決勝での先頭打者本塁打を放った。
この試合でも同点の6回裏に勝ち越しの本塁打をライトスタンドに突き刺した。
非常にスイングスピードが速く、ほとんど打ち損じがない。
大阪桐蔭の切り込み隊長として、チームに勢いをもたらせる存在。
根尾昂(外野手兼内野手兼投手) 2年 背番号10
このバッターを6番で使える大阪桐蔭打線は本当に恐ろしい。
藤原と並んで、確実性なら大阪桐蔭打線の中でもトップクラスの存在。
だからこそのポイントゲッターとしての6番起用なのかもしれない。
この試合でも、ほとんどの打球が芯をとらえており、ライナー性の痛烈な打球をはなった。
2点ビハインドの状況でも、2死満塁から四球を選ぶなど、冷静な選球眼も併せ持つ。
ピッチャーは徳山、ショートは泉口、センターには藤原といずれのポジションにも、ライバルと言える存在がいる。
彼らの存在が根尾のレベルを更に高めていくことに繋がる。
大阪桐蔭入学は根尾の素質を開花させるためにも、良い選択だった私は考える。
これからも、チーム内のライバルたちと切磋琢磨して、好守に才能を伸ばして欲しい。
まとめ
苦しい激戦区大阪大会を制した大阪桐蔭。
甲子園優勝しか見据えない、絶対王者が史上初の二度目の春夏連覇に挑む。
それでは、さようなら!
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