引用:大阪桐蔭・優勝までの足跡 - 高校野球ニュース : nikkansports.com
かつては「西の横綱PL、東の横綱横浜」、今や「西の横綱大阪桐蔭、東の横綱東海大相模」
しまいには大阪桐蔭の一人横綱になるかも知れません。
PL、横浜、東海大相模、広陵高校....
多くのプロ野球選手たちを輩出してきた名門高校の数々があります。
一人でもプロ野球選手を送り出すだけでも大変なことなのに、そのOBだけで打線を組めるチームはほんのわずかです。
ましてやそのオーダーにタイトルホルダーがずらり並ぶなんてほぼあり得ません。
そんな中で現在の高校野球、プロ野球界を席巻しているのは間違いなく大阪桐蔭高校です。
6度の本塁打王に輝いた西武中村剛也選手、二度の打点王中田翔選手、2013年の打点王浅村栄斗選手...
高校時代は学年が異なる彼らが打線を組んだらどうなるのか。
興味が沸いたので、そうそうたるメンバーが名を連ねる大阪桐蔭高校野球部OBの現役プロ野球選手で打線を組んでみました。
2018年現在のプロ野球選手で、成績は各選手のキャリアハイを参考にしています。
- 大阪桐蔭高校野球部とは
- 現役プロ野球選手輩出高校ランキング(2017)
- 大阪桐蔭高校野球部OBの現役プロ野球選手で打線を組んでみた
- おまけ 大阪桐蔭元キャプテンが語る大阪桐蔭高校の練習内容
- 2017年の夏の高校野球大阪府大会情報
- まとめ
大阪桐蔭高校野球部とは
大阪府大東市にある男女共学の私立校の野球部。
1988年(昭和63年)に創部。
部訓は「一球同心」。
略歴
1991年には創部4年目で春のセンバツ大会、夏の選手権大会ともに甲子園初出場。
夏の選手権大会では、決勝で沖縄水産高校に勝利し、初出場・初優勝の快挙を達成。
創部わずか4年目での夏の全国制覇は、現在でも史上最速の記録。
その後、やや低迷期が続いたが、2005年に夏の選手権大会でベスト4進出。
2008年夏の選手権記念大会では決勝の常葉菊川高校戦で17-0の圧倒的な強さで勝利し、2度目の全国制覇を成し遂げた。
2012年には大阪桐蔭高校史上初、高校野球史上7校目の甲子園春夏連覇を達成。
2014年には夏の選手権大会、2017、2018年には春の選抜大会で甲子園優勝を達成している。
甲子園通算成績 2017/7/1時点
・春のセンバツ
出場回数9回
(優勝2回)
21勝7敗
・夏の甲子園
出場回数9回
(優勝4回)
30勝4敗
・春夏合計
出場回数18回
51勝11敗 勝率.822
(優勝6回)
甲子園通算50勝は全国歴代18位。
50勝以上した高校の中で唯一の勝率8割超え(勝率.820)。
2位のPL学園(大阪)の勝率.762(96勝30敗)、3位の中京大中京(愛知)の勝率.743(133勝46敗)と比較しても大阪桐蔭高校の強さのほどが伺えます。
ちなみに50勝以上している18校のうち、勝率7割超えは上記の3校のみ。
甲子園通算優勝回数6は歴代5位タイ。
1位が中京大中京(愛知)の11回、2位はPL学園(大阪)、松山商(愛媛)、広島商(広島)の3校が同数の7回。
2017年の夏の選手権で大阪桐蔭高校が優勝すれば、史上2位タイ記録に並ぶことになります。
監督
監督は西谷浩一監督(47)。
大阪桐蔭高校を春2回、夏3回優勝に導いた平成の名将。
甲子園での通算成績は現時点で、42勝8敗、勝率.840。
決勝戦では5戦全勝と無類の勝負強さを誇る。
後述するプロで活躍する選手を輩出しながらも、試合にも勝つなど、育成と結果の両方をで結果を残している。
卒業生一覧
今中 慎二 (4期生・昭和63年度卒) 中日ドラゴンズ
桐山 明佳 (4期生・昭和63年度卒) 日本ハムファイターズ
萩原 誠 (7期生・平成3年度卒) 阪神タイガース
背尾 伊洋 (7期生・平成3年度卒) 近鉄バファローズ
渕脇 芳行 (8期生・平成4年度卒) 近鉄バファローズ
川井 貴志 (10期生・平成6年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
森本 学 (11期生・平成7年度卒) 福岡ダイエーホークス
北川 利之 (12期生・平成8年度卒) 横浜ベイスターズ
谷口 悦司 (13期生・平成9年度卒) 近鉄バファローズ
水田 圭介 (14期生・平成10年度卒) 西武ライオンズ
福井 強 (14期生・平成10年度卒) 西武ライオンズ
桟原 将司 (16期生・平成12年度卒) 阪神タイガース
岩田 稔 (17期生・平成13年度卒) 阪神タイガース
中村 剛也 (17期生・平成13年度卒) 西武ライオンズ
西岡 剛 (18期生・平成14年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
三島 輝史 (19期生・平成15年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
高島 毅 (20期生・平成16年度卒) オリックスバファローズ
辻内 崇伸 (21期生・平成17年度卒) 読売ジャイアンツ
平田 良介 (21期生・平成17年度卒) 中日ドラゴンズ
丸毛 謙一 (22期生・平成18年度卒) 読売ジャイアンツ
中田 翔 (23期生・平成19年度卒) 北海道日本ハムファイターズ
岡田 雅利 (23期生・平成19年度卒) 埼玉西武ライオンズ
浅村 栄斗 (24期生・平成20年度卒) 埼玉西武ライオンズ
江村 直也 (26期生・平成22年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
西田 直斗 (27期生・平成23年度卒) 阪神タイガース
藤浪 晋太郎 (28期生・平成24年度卒) 阪神タイガース
森 友哉 (29期生・平成25年度卒) 埼玉西武ライオンズ
香月 一也 (30期生・平成26年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
青柳 昂樹 (31期生・平成27年度卒) 横浜DeNAベイスターズ
※1 公式サイトに下記選手の掲載がありませんでしたので、追記させて頂きます。
澤田圭佑(28期生・平成24年度卒) オリックスバファローズ
高山優希(32期生・平成28年度卒) 北海道日本ハムファイターズ
※2 黒字選手は2017年現在のプロ野球現役選手です。
現役プロ野球選手輩出高校ランキング(2017)
下記は2017年時点の現役プロ野球選手輩出高校のランキングです。
1位 横浜(神奈川) :17人(投手:5人 野手:12人)
2位 大阪桐蔭(大阪) :15人(投手:4人 野手:11人)
2位 広陵(広島) :15人(投手:6人 野手: 9人)
4位 東海大相模(神奈川):11人(投手:3人 野手: 8人)
5位 九州国際大付(福岡): 9人(投手:2人 野手: 7人)
6位 帝京(東東京) : 8人(投手:1人 野手: 7人)
6位 日大三(西東京) : 8人(投手:3人 野手: 5人)
6位 敦賀気比(福井) : 8人(投手:5人 野手: 3人)
9位 つくば秀英(茨城) : 7人(投手:6人 野手: 1人)
9位 PL学園(大阪) : 7人(投手:1人 野手: 6人)
今回打線を組んでみた大阪桐蔭高校は2位タイ。
1位は東の名門横浜高校です。
横浜DeNAベイスターズの4番筒香選手を始めとした大物選手から、プロでも即通用する実戦型の選手を輩出することでも知られた高校です。
横浜高校野球部OBの現役プロ野球選手ベストナイン【2017年版】
意外と言っては失礼ですが、ちょっと驚きだったのが9位のつくば秀英高校。
2016年のドラフト会議で、阪神が大山悠輔選手をドラフト1位指名、西武は中塚駿太投手をドラフト2位指名。
両者共、白鴎大学出身のスケールのでかい選手です。
大型選手の育成力に長けていますので、将来的には高校・プロ野球を席巻する存在になっていくかもしれません。
大阪桐蔭高校野球部OBの現役プロ野球選手で打線を組んでみた
2017年現在のプロ野球選手で、成績は各選手のキャリアハイをもとにしています。
スタメン
1(ニ)浅村 .317(543-172)27本110点 出塁率.388 OPS.943 2013
2(遊)西岡 .346(596-206)11本*59点 出塁率.423 OPS.904 2010
3(右)森友 .287(474-136)17本*68点 出塁率.357 OPS.825 2015
4(三)中村 .285(501-143)48本122点 出塁率.359 OPS1.010 2009
5(左)中田 .269(531-143)27本*100点 出塁率.344 OPS.800 2014
6(中)平田 .289(367-106)15本*55点 出塁率.366 OPS.853 2013
7(捕)岡田 .227(66-*15)*0本**5点 出塁率.338 OPS.565 2016
8(一)香月 .167(6-1)*0本*0点 出塁率.167 OPS.333 2016
9(投)藤浪 14勝7敗 防2.40 199回 奪三振221 7完投 4完封 2015
※黒字はタイトル獲得
1番・セカンド 浅村栄斗(埼玉西武ライオンズ)
2008年の夏の甲子園に出場。
1番・遊撃手として全6試合に出場、29打数16安打(2本塁打)、守備でも好プレーと攻守に渡る活躍で大阪桐蔭高校の優勝に貢献。
高校通算22本塁打。
大阪桐蔭の浅村と言えば1番!ということで切り込み隊長役を担ってもらいます。
2番・ショート 西岡剛(阪神タイガース)
憧れのPL学園のセレクションに落選して大阪桐蔭に進学。
その悔しさをバネにして、「プロでメシを食う」を目標にに努力を重ねたそうです。
西岡は「どんなことをしてでも、自分をプロにしてくれ」と書きました。「他人より早く起きて(練習を)やるか?」と聞いたら、「やります」と答えました。西岡は入ってきた時から、「(将来は)野球でメシを食う」という感じで、違いましたね。彼の原動力はそれだけでしょう(笑)。
3年時に主将・4番打者として夏の甲子園に出場するも初戦敗退。
高校通算42本塁打。
3番・ライト 森友弥(埼玉西武ライオンズ)
大阪桐蔭高校では1年生の秋から正捕手。
2年生の時、1年先輩の藤浪晋太郎とバッテリーを組み史上7校目の春夏連覇を達成。
強打の1番キャッチャーとしてその名を全国に轟かさせた。
3年生時には主将も務め、連覇が期待される重責の中で、チームを春夏連続甲子園出場に導いた。
甲子園通算記録は14試合出場で55打数26安打5本塁打、打率.473で、本塁打数は歴代4位タイ。
高校通算41本塁打。
4番・サード 中村剛也(埼玉西武ライオンズ)
高校時代の通算本塁打83本は当時の史上2位タイ記録。
3年夏は大阪府予選6本塁打を放ち、歴代2位となる記録を打ち立てた。
惜しくも甲子園出場はならなかったが、浪速のカブレラと呼ばれ注目を集めた。
岩田稔は高校時代の同期、西岡剛は一年後輩にあたる。
5番・レフト 中田翔(北海道日本ハムファイターズ)
1年夏には五番・一塁手でレギュラーとなり、投手としても最速147km/hを計測。
秋からはエースで四番を任され、2年春には151km/hまで球速が伸びた。
2年生時には甲子園では推定飛距離140メートル弾を放つ。
高校通算87本塁打、甲子園でも歴代7位となる4本塁打を打った。
西谷監督曰く「松坂大輔投手に匹敵する逸材」と称されたほど投手として非凡な才能を持っていた。
6番・センター 平田良介(中日ドラゴンズ)
大阪桐蔭高校では1年夏から6番でレギュラー、秋から4番を任され、高校通算70本塁打を放つ。
2005年の夏の甲子園大会で、PL学園・清原和博以来の1試合3本塁打を放った。
チームはベスト4で敗れたものの、後の大阪桐蔭繁栄の礎を築いた。
甲子園通算5本塁打は史上4位。
ちなみに、西谷監督曰く「適正打順は1番」とのこと。
7番・キャッチャー 岡田雅利(埼玉西武ライオンズ)
大阪桐蔭高校2年生の時に正捕手として夏の甲子園に出場。
3年生時の春の選抜大会では同級生の中田翔とバッテリーを組みベスト8に進出。
高校卒業して6年後にプロ入りした岡田選手。
プロ入りが決まった際は、中田翔選手から祝福の連絡があり、今でも親交があるそうです。
高校時代に岡田選手が野球部を辞めそうになった時、
中田翔選手が「お前が辞めたらキャッチャーがおらへんようになる」と引き留めたのは有名な話。
8番・ファースト 香月 一也(千葉ロッテマリーンズ)
引用:大阪桐蔭圧勝8強 香月4打点、田中完封 - 高校野球ニュース : nikkansports.com
2年生時の春の選抜大会後にレギュラーを獲得。夏の甲子園・全国大会では全3試合に5番または6番・二塁手で先発出場、計11打数5安打1打点、打率.455の成績。
副主将として迎えた3年生時の夏の甲子園では全6試合に3番・三塁手で先発出場、27打数12安打10打点1本塁打、打率.444の成績で優勝。
高校通算30本塁打。
個人的に印象に残っているのは2年夏の日川高校戦。
夏連覇がかかる大阪桐蔭が公立高校の日川高校に大苦戦。
9回表1点リードの2死2塁から、何でもないセカンドゴロを当時2年生の二塁手・香月選手がまさかのエラーで同点。
結果的に大阪桐蔭はサヨナラ勝利しましたが、エラーした瞬間の香月選手の顔面蒼白の表情が印象に残っています。
その香月選手が3年時は副主将としてチームを牽引し、優勝に導いた時は大きな成長を感じて、感心しました。
打撃フォームは高校の1年先輩にあたる、同じ右投げ左打ちの森友哉を参考にしていたそうです。
高校卒業後も親交があり、香月選手がドラフトで指名された際は、森選手から連絡があったそうです。
香月(一也)が(千葉ロッテに)指名された時も、連絡をくれて「一度食事に連れていきます」と言ってくれました。私より、中田や浅村が話をした方が、香月にとってためになると思います。
9番・ピッチャー 藤浪晋太郎(阪神タイガース)
1年の夏からベンチ入り、2年春からエースとなる。
3年春のセンバツでは史上初の全5試合で150km/h以上を計測し優勝。
同年夏の甲子園では決勝の光星学院戦では9回2安打無失点、決勝史上最多タイの14奪三振、決勝史上最速となる153km/hを記録する完封で勝利し、史上7校目の春夏連覇を達成。
甲子園での通算成績は76回を投げて防御率1.07・90奪三振。
高校時代の異名は「浪速のダルビッシュ」。
同期には後にオリックス入りする澤田圭佑との二枚看板は反則級の強さを誇りました。
ちなみに西谷監督は藤浪投手の入学当初「大学経由でプロに行く選手」と思っていたそうですが、想定以上の成長速度を見せた選手だったそうです。
おまけ 大阪桐蔭元キャプテンが語る大阪桐蔭高校の練習内容
こちらの動画は大阪桐蔭高校で主将を務めた中谷良也さんが母校について語った動画です。
浅村栄斗と甲子園制覇!主将・中谷さんに訊く大阪桐蔭の練習施設やマル秘寮生活
上記の動画とは別に大阪桐蔭高校独特の打球にスピンをかける練習や西谷監督に関するマル秘エピソードも語られています。
興味がある方は是非ご覧になってみてください。
2017年の夏の高校野球大阪府大会情報
【大会概要】
開幕:7/8
決勝戦:7/30
【大会予想】
優勝候補:大阪桐蔭、履正社
対抗:上宮太子、大体大浪商、東海大仰星
ダークホース:関大北陽、関西創価、上宮、近大付属、大阪学芸
【組み合わせ・及び日程】
【大会結果】
甲子園大阪大会決勝は大阪桐蔭が大冠を下し、3年ぶり9回目の夏!
【夏の甲子園2017】
【2017夏の甲子園】出場高校一覧と注目選手!優勝予想と展望も
まとめ
プロ野球の一大勢力となっている大阪桐蔭高校。
ここ7年連続でプロを輩出するなど、今後もプロ野球界に多くの名選手を送り込んでくれることが予想されます。
今後大阪桐蔭出身のニュースターが誕生して、今回以上の打線が出来上がることに期待しています。
上記の各選手の個別ページには西谷監督との秘話も紹介していますので、興味がある方はご覧になってみてください。
それでは、さようなら!