死ぬまで生きる問題

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内川聖一選手はWBCで歴代侍ジャパンの天国と地獄を経験してきた男

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天国と地獄という言葉を簡単に使ってはいけないのかもしれないが、私には内川聖一選手が歩んできた野球人生は天国と地獄の交互に行き来しているように感じる。

若いメンバで望むことが予想される2017年WBCの侍ジャパンにあって、内川選手が持つ現役の日本人野球選手の中でもトップクラスの経験値は欠かせない存在となる

 

そこで今日は歴代侍ジャパンの天国と地獄を経験してきた男内川聖一選手についてお話していく。

目次

内川聖一選手とは

2000年のドラフト会議で当時の横浜ベイスターズから1位指名を受けプロ入り。

入団当初は遊撃手として期待されたが、守備が安定せず、自身も故障がちだったこともあり中々一軍に定着出来ない日々が続いた。

 

転機となったのは2008年。開幕から好調を維持し続け、最終的にはセ・リーグ記録となる打率.378で首位打者、その他にも最多安打、最高出塁率を獲得した。

翌年行われた2009年のWBCで日本の連覇に大きく貢献し、一躍全国区の選手になる。

その後も安定した成績を横浜で残し、2010年のオフにFA権を行使して福岡ソフトバンクホークスに移籍。

 

ホークス移籍一年目からいきなり結果を残し、打率.338で自身二度目の首位打者に輝いた。

また、両リーグでの首位打者獲得は史上二度目の快挙でもあった。

更にはチームの優勝へ大きく貢献したことも認められMVPを獲得した。

 

その後も安定した成績を残し、2016年終了時点で通算1896安打を重ね、順調にいけば2017年シーズン中の達成2000本安打達成が期待される。

地獄と天国のジェットコースター

上記の経歴では主に天国の部分を書いてきたが、ここからは地獄の部分について主に触れていく。

プロ入り前の難病

内川聖一選手はプロ入りに骨嚢腫という難病を患い、闘病生活を余儀なくされた。

3度の手術を行い、歩くのもやっとという生活が続き、野球をやれる状態ではなかったそうだ。

 

その難病を克服し、高校屈指のスラッガーとして活躍。

ただ、3年生の最後の地方大会では準優勝に終わり惜しくも甲子園出場は逃す。

プロ入り後の最初の天国

その後プロ入り後は前述した通り、野球の主に守備面と身体の不調から中々思うような結果を残せずにいたが、2008年に素質を開花。

 

2009年のWBCでは前年の北京オリンピックで苦戦した、韓国の左腕投手・キムガンヒョン対策としてメンバー選出。

見事にその期待に応えキムガンヒョン投手からタイムリーを放ちチームの勝利に貢献。

 

その後は徐々に信頼を集め、決勝戦では6番レフトでスタメンに抜擢される。守ってはレフトでの好プレー、打っては3安打の活躍を見せ日本のWBC連覇に大きく貢献した。

横浜ベイスターズ時代の苦悩

自身の活躍で内川聖一選手自体の評価は上がっていく一方で、所属する横浜ベイスターズ(当時)のチーム状態は決して良いものではなかった。

 

チームの勝率が内川聖一選手の打率よりも低いという異常な数字が示す通り、中々チームは勝てずにいた。

代表で勝利の味を味わっただけに所属する横浜での敗北の味は内川聖一選手にとって辛いものであったことが想像される。

福岡ソフトバンクホークス移籍後の栄光

勝利への渇望から内川聖一選手はFA権を行使してソフトバンクへの移籍を決意。

移籍初年度に早速日本一を経験。

 

その後はキャプテンも任され、通算で三度のリーグ優勝と日本一を達成。

常勝軍団ソフトバンクにあっても中心選手として欠かせない存在となった。

2013年WBCでの走塁

前回大会で日本を連覇に導いた内川聖一選手。

日本の3連覇をかけたこの大会でも変わらぬ活躍を見せた。

6試合で打率.348、OPS.965という働きでその技術の高さを改めて証明した。

 

しかし、準決勝のプエルトリコ戦で重盗を失敗し、試合終了後のインタビューでは『僕のワンプレーで終わらせてしまったことを申し訳なく思う。勝ってほしいと応援してくれた人たちの、その気持ちを全部自分が終わらせてしまったようで申し訳ない気持ちでいっぱいです。全部言い訳になるけど僕が全部壊してしまった。過去の先輩たちにも申し訳ない気持ちで一杯です』と涙ながらに語っていたのを強く印象に残っているかたも多いのではないだろうか。

WBC後の連続日本一と歴史的な逆転優勝逸

その後WBCでの悔しさを晴らすように国内リーグではソフトバンクの連続日本一に貢献。

しかし2016年シーズンは前半戦の独走からまさかの逆転で優勝を逸してしまい、また地獄を味わうことになってしまった。

地獄の先にはまた天国が...?

内川聖一選手の経歴を天国や地獄のように表現してしまったことは些かオーバーな表現だったかもしれない。

 

ただ、これほどまでに国内リーグと国際舞台で極端な経験をした選手は日本の野球の歴史を見てもそんなにいない

これらの経験は内川聖一自身が常に結果を出していたからこそ味わえている部分でもある。

 

もし、内川聖一選手に実力がなければ、WBCに代表に選ばれることもなかったわけで、当然チームの勝ち負けを味わうことはない。

 

それは所属していた両球団でも同じことが言え、中心選手として活躍する内川聖一選手だからこそチームのの浮き沈みを誰よりも感じられる立場にいるのだ。

言い方は悪いかもしれないが二軍暮らしが続いてる選手ではここまでチームの勝ち負けを心からダイレクトに味わうことは出来ない。

 

これらの内川聖一選手の多くの経験が今回の若い侍ジャパンのメンバーに大きな影響を与える。

現時点で発表されるメンバーの中では青木宣親選手に次ぐ、ベテランとなる内川聖一選手。

青木宣親選手は日本を離れて既に5年が立っているので、今回の代表メンバで面識がある選手はあまりいないだろう。

 

そんな中にあって国内で活躍し、今回のメンバとも面識がある内川聖一にはそのバッティング技術だけではなく、精神的な支えとしての役割も期待される。

まとめ

恐らく今回の大会が内川聖一選手にとって最後のWBCになるだろう。

日本の栄光で挫折の両面を知る数少ない男がどんなプレーを見せてくれるのか。

その活躍が今から楽しみで仕方ない。

 

それでは、さようなら! 

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