平成ライダーマラソン(勝手に始めた)第二弾。
より原点回帰色が強く、昭和仮面ライダーの良さを全面に押しだした作”風”が特徴。
なぜヒーローは戦うのか、仮面ライダーとは何か、初の二人で一人の相棒ライダー。
孤独なライダーを描いたてきた昭和ライダーとは違って、相棒と共闘する新規性も取り入れた挑戦作でもあります。
終わったあとの確かな満足感、充足感と少しの寂しさ。
私が好きな仮面ライダーがここにありました...。
- 『仮面ライダーW(ダブル)』とは
- 『仮面ライダーW(ダブル)』の感想
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『仮面ライダーW(ダブル)』とは
風都。大小の風車がところどころで回る“風の街”。亜樹子は、父の営む探偵事務所を畳むべく、この街に来た。だが、事務所で会ったのは父ではなく、ハードボイルドを気取ったカッコつけ青年・左翔太郎だった。翔太郎の探偵の仕事に同行した亜樹子はこの街・風都の真実を知ることになる。
引用:仮面ライダーW(ダブル)
『仮面ライダーW(ダブル)』の感想
2話完結型の探偵物語の面白さ
『仮面ライダーW(ダブル)』の特徴は、探偵とハードボイルド。
主人公左翔太郎の職業は探偵で、基本的な舞台は探偵事務所。
次々と依頼人が主人公のもとに現れ、問題を解決する過程で、謎の組織・ミュージアムの陰謀にたどり着くパターン。
2話完結型なので視聴者を飽きさせることなく、テンポを損なわずに、全49話を観進められました。
単に敵が暴れる→倒すの繰り返しではなく、謎解きの要素や人々の心に潜む闇なども絡んでくるので、アクションシーン以外にも楽しみ要素が満載。
かと言って、お子様が見ても理解出来るレベルのミステリーなので、大人と子どもも楽しめるバランスの良さが絶妙でした。
「”検索”でサポートする”相棒”」という設定は、うまく時代のトレンドを取り入れた設定。
放映されたのが2009~2010年で、ちょうどスマホが浸透し始めて、検索が当たり前になり始めた時代。
ドラマ「相棒」(同局のテレ朝)のヒットも相まって、バディものがブームだった時代でもありました。
そこにハードボイルドという、古風でモダンな設定をミックスさせたことで、独自色が出たのです。
着想の面白さや設定の上手さが際立った、非常に安定した脚本でした。
大好きになった最後の昭和ライダー・左翔太郎
平成ライダー三大出世頭を強いて挙げるなら、オダギリジョー(クウガ)、佐藤健(電王)、そして菅田将暉(仮面ライダーW・フィリップス)。
連続テレビドラマ初出演・初主演、映画初出演と、今や売れっ子俳優となった菅田将暉のデビュー作。
私はこれが菅田将暉のデビュー作と知らず、既に売れている俳優さんが逆輸入型(最近の朝の連続テレビドラマ小説パターン)だと思わされたほど、圧倒的な演技力を披露。
その菅田将暉に負けず劣らずもうひとりの主人公を好演したのが、桐山漣。
桐山漣演じる左翔太郎が、私の心にかなり刺さりました。
ハードボイルドに憧れるも、情に脆く、直情的で、仲間内では半熟のハーフボイルドと笑われる二枚目半。
特殊な能力があるわけでもなく、特別な生い立ちでもなく、いわゆる平々凡々な青年。
ただ、彼の中にあるのは愛する町と人を守りたい信念と目の前の悪事を許さぬ姿勢。
平成ライダーらしからぬヒーロー像があり、どちらかという昭和寄り。
聞けばこの桐山さんは大の仮面ライダー好きで、仮面ライダーBLACKのファン。
過去に何度も仮面ライダーのオーディションを受けて落選しながらも、ようやく仮面ライダーWで念願の仮面ライダー役を手にしました。
ひょっとしたら年齢的には最後の昭和生まれの仮面ライダーシリーズの主役になるかもしれません。
そんな桐山さんの演じる左翔太郎はどことなく昭和仮面ライダーの一文字隼人(2号)、風見志郎(V3)を思わされるキザさと熱さがあります。
平成らしいコミカルな要素を取り入れつつ、昭和の良さも消さない左翔太郎が完成した背景には、桐山さんの昭和ライダーリスペクトが大きく関係しているのかもしれません。
終盤に表れる左翔太郎が一人で変身する仮面ライダージョーカーが、パンチやキックのみで敵を倒すあたりは、桐山さんの仮面ライダーへの熱い思いが感じられました。
『仮面ライダーW(ダブル)』の登場人物の中では、園咲冴子お姉さま、ジミー中田とこの左翔太郎がお気に入りキャラクターです。
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原点回帰色が強めの平成二期の一号ライダー
『仮面ライダーW(ダブル)』自体、かなり原点回帰色が強めのライダー。
平成ライダーには珍しく風になびくマフラーをしており、初代仮面ライダーが使用してたバイク名の「サイクロン」と同じ名のサイクロンライダーが登場。
初代仮面ライダーは風の力でベルトの風車が回ることで変身するのですが、『仮面ライダーW(ダブル)』の架空都市”風都”は風にまつわる話がよく出てきます。
しかも、街のシンボルである風都タワーには巨大な風車があるなど、かなり昭和ライダーへの原点回帰を意識した作り。
復讐に燃える二号ライダーアクセルは、V3(昭和3号ライダー)と同様に父と母と妹の仇討ちに燃えてライダーになりながらも、最後は復讐のためではなく人々を守るために戦うヒーローになるほどのこだわり。
ちなみに「仮面ライダーV3」でも、平成でいう二号ライダーにあたるライダーマンが復讐の鬼から正義のヒーローへと変わっていくストーリーになっているので、プチリメイク色を強く感じました。
ピンチにバイクで駆けつけてきたり、バイクアクションのシーンもあったりと、風になびくマフラーと相まって、原点のカッコよさを想起させるには十分。
失踪した天才科学者が、敵の組織から脱走して、秘密を主人公たちに伝えた後に組織から始末されるくだりなどは、THE・仮面ライダーって感じがして、思わずにやけてしまいました。
左翔太郎の師匠である鳴海荘吉は仮面ライダースカルに変身します。
実はこのスカル(骸骨)という設定は、原作者石ノ森章太郎先生が、最初に仮面ライダーを思いついた時の設定。
元々はスカルライダーというネーミングで売り出される予定だったのです。
しかし、さすがに子ども向け番組に骸骨はと編集者に言われ、昆虫図鑑を漁った結果、出てきたバッタを正面から見た時に骸骨と似たことで、仮面ライダーのビジュアルが完成しました。
探偵物語のくだりなど、要所要所にわかる人にはわかる要素を入れてくる憎い演出も、Wの魅力です。
「【レビュー】『仮面ライダーオーズ/OOO』感想【Amazonプライムビデオ】」の記事でも書きましたが、原点回帰色と新規性がほどよくミックスされており、大人と子ども両方が楽しめる作りになっています。
【レビュー】『仮面ライダーオーズ/OOO』感想【Amazonプライムビデオ】
ラストの収まりの良さ、バットエンディングは個人的に好き
ラストの結末は賛否両論あるようですが、私は賛成派です。
龍騎のようなバットエンドもそれはそれでありですが、W全体に漂う雰囲気を考えると、明るく終わって正解だった気がします。
子ども向け番組で未成年のキャラクターが死んで終わるのもどうかと思いますし、二人で一人のヒーローが片割れだけになるのは収まりが悪いかなと。
園咲家それぞれの末路や終末を考えると、最後はフィリップに託される流れの方が自然ですし。
作品ごとに点で見れば色んな意見がでるでしょうが、仮面ライダーシリーズ全体を線で見た場合に、ハッピーエンディングの作品があっても良しかなと。
余談ですが、48話の最後の戦いは思わず目に熱いものがこみ上げてきました。
相棒のために機転を利かせて一人で戦う左翔太郎、そして別れのシーン。
「Cyclone Effect」のacoustic versionが流れてくるのは反則です。
※まぁ、このシーンが良すぎただけに、最終回が賛否両論なのでしょうが...
感想まとめ
- 探偵物語のおかげで飽きない作り
- 古風でモダンなライダー・左翔太郎の魅力に心酔
- 昭和ライダーをリスペクトした原点回帰色が嬉しすぎた
登場人物一人一人の魅力や、設定、サイコ性や重めのストーリーなどを考慮すると僅差でオーズ/OOOの方が好きかなと。
ただ、笑いや音楽、左翔太郎の存在、原点回帰色、ラストの収まりの良さなどはWの方が好きです。
2018年にはコミックス版の続編が出版されるなど、今尚根強い人気を誇る名作。
ドラマ版を全て見終わってから漫画の存在を知ったのですが、嬉しくて飛び上がってしまいました。
「Cyclone Effect」を聴きながら漫画も読み進めて、 『仮面ライダーW(ダブル)』の余韻に浸りたいと思います。
興味がある方は、是非ご覧になってください。
『仮面ライダーW(ダブル)』を観たくなったAmazonレビュー一覧
正直言って、ナメてました。
探偵という設定、2人じゃなくては変身出来ない煩わしさ、
半分色違いのライダーのデザイン。
そして翔太郎(桐山くん)のルックス、フィリップ(菅田くん)のたどたどしい演技、
亜樹子(山本さん)の騒々しくブサ顔連発の演技。
どれととっても、私の視聴欲を掻き立てるものが無く、まったく継続して観る気が起きなかった。
しかし、なんとなく観続けていくうちに、少しずつハマり込んでいく自分がいた。
そして、前に述べた観る気を失せさせた要素がすべて180度逆転してしまうという事態に陥った。
仮面ライダーらしさや、存在意義のようなものは他の方々がおっしゃっているので割愛しますが、
とにかく、全編通して一貫したカッコ良さがあり、翔太郎のような男になりたいと思わせる。
「男の仕事の8割は決断だ・・・残りの2割はおまけみたいなもんだ」
自分より遥かに年下の青年が言うセリフに、感化されるおっさんの自分がいる。なにげに、アクセルの立ち位置も私の好みです。
私は仮面ライダー同士の戦いがあまり好きでないので。
恥ずかしながら終盤は泣けました。主演のお二人の演技もよかったです。
ちょっとマニアックな感想ですが、回を増すごとにスーツアクター(高岩さん)と、主演二人の動作がシンクロしていくところが鳥肌ものでした。
手の振り、指使い、細かなところまでコピーする高岩さんすごい。
自らの姿を隠し、傷を負いながらもそれを仮面に変えて悪と闘い続ける。
仮面ライダーとは最高にハードボイルドな存在である。ハードボイルドの体現者鳴海荘吉の後を継ぎ、風都という街で探偵業を営む左翔太郎とフィリップ。2人は何故戦っているのか。作中で見出されるその答えは、紛れもなく「仮面ライダー」であった。
平成ライダーにおいてこれほど仮面ライダーであり続けたのはWくらいではないだろうか。レイモンドチャンドラーからの熱い名言も数多く登場する。そんな作品だが、主人公の翔太郎は最後までハードボイルドになりきれはしなかった。
的に甘さを見せて足元をすくわれる半熟男(ハーフボイルド)。そんな翔太郎を受け入れ、2人で闘い続けるフィリップとの友情も必見です。照井竜がカッコいい。
大人が見ても面白いストーリー。伏線がしっかりと回収されていきラストに繋がる爽快感。
ブラック世代だったのでこういうスタイリッシュなフォルムのライダーが大好きです。ゴテゴテさせれば最強ってもんじゃないですよね。OP映像も曲もWが一番好きです。
変身時メモリを挿す前に2人の腕の形が対象でWになっている演出がかっこいいなって思います。特撮ものとかは話が進むにつれ変身シーンに見飽きてきてじっくり見ることが無くなってきてしまうけどWは一度もそういうのを感じなかったです。
仮面ライダーの歴史は、仮面ライダーの伝統を壊し続ける姿勢で成り立っている。
こう言うと意味不明に聞こえるかもしれないが、これが不思議と矛盾していない。
昭和から続く特撮シリーズといえば、他にはスーパー戦隊やウルトラマンがあるが、仮面ライダーというコンテンツは一番「なんでもあり」で、最終的にはそれが一番のセールスポイントとなっているからだ。
特に平成シリーズに入ってからの変化は顕著で、「変身」するという以外に全体に共通する要素は、ほぼ無かったくらいだ。
それ程、「仮面ライダー」は変わる事を望まれていたのだろう。
シリーズとして望まれながら、大きな変化も求められる、仮面ライダーというコンテンツは恐ろし過ぎる。平成ライダー11作目として登場したWは、ウルトラマンAよろしく二人で変身するライダーだ。
その設定も、キカイダーのような左右非対称なカラーリングの見た目も、シリーズにおいては異色だった。
ところが、そのストーリーは新しさを感じつつも懐かしく、ギャグやネタで勢いをつけてもヒーロー物としての丁寧さを維持していた。
斬新さを求められ続けてきたシリーズの中で、彼らはヒーローとしての王道を、堂々と歩んでいたのだ。
その上、作中に登場する他のライダー達のスピンオフまで生みだす懐の深さまで持っていたのだから、スゴいとしか言いようが無い。
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