若手注目投手は青柳一択。
優勝を目標に掲げながらも、まさかの最下位に終わった阪神。
オフには矢野新監督就任、西、ガルシアの補強、即戦力重視のドラフトを行うなど、
巻き返しを図っています。
【阪神タイガース編】キャンプ&オープン戦の編成注目ポイント、期待の選手
野手編成の注目ポイント
- 二遊間とセンターの起用法
- 助っ人マルテの出来はいかに
- 糸井、福留を脅かす存在は出てくるか
二遊間とセンターの起用法
チームWAR9.6はリーグ5位で、得点数もリーグ5位。
チームUZRもリーグ最下位のマイナス71.2に終わり、攻守に問題を抱える阪神。
やはり注目すべきはなんといってもセンターライン。
リーグ屈指の捕手に成長した梅野がいる捕手はまだしも、二遊間とセンターはリーグ内でも攻守両面で弱点となっています。
セカンドの糸原は守備範囲に問題を抱えるものの、チーム屈指の巧打者で、出塁率は.390と高水準。
ショートの筆頭候補の北條は怪我や調子の波が大きく安定しませんが、2018年は62試合、266打席でWAR1.4を記録するなど、ようやく一軍でレギュラーを任せたくなるレベルに成長してきました。
基本線は糸原、北條の形でしょうが、怪我さえなければチームトップクラスの貢献をする上本、ドラ3ルーキーで木浪、チーム屈指の俊足と盗塁技術を持つ植田と、徐々に二遊間の層は厚くなっています。
木浪はセカンド、上本はサードをテストするなど、首脳陣も様々な形を模索中。
年間通して同じメンバーで戦うことはないので、首脳陣が二遊間をどう組んでくるのか、これから実践が増えていく中で楽しみです。
そして、もう一つの課題が、固定出来なかったセンター。
2017年に20本塁打を放った中谷を筆頭に、俊介、江越、島田など、候補はいますが、決定打に欠ける印象。
そんな中で注目を集めているのが、ドライチルーキーの近本選手。
藤原、辰己の抽選を二度外してまでも、チームはセンターの選手をドラフトで指名。
そうまでしてでも欲しかった課題のセンターを埋められる存在になるのか。
チームで最も穴になっている部分なので、阪神のセンターのレギュラーの座を誰が勝ちとるのかに注目です。
助っ人マルテの出来はいかに
毎年話題になるのが、阪神の外国人打者。
昨年はロサリオが入団前から騒がれ、キャンプ、オープン戦で話題をさらいました。
しかし、結果を残すことが出来ず、わずか1年で退団。
そんな中で今年新加入したのが、マルテ選手。
課題のファーストであり、糸井、糸原、福留と主力に左が多い打線のバランスをとる役割も期待されます。
昨年期待を裏切られた経験から、阪神ファンやメディアの間では、懐疑的な目を向けられていますが、果たして日本にどれだけアジャスト出来るのか。
近年の例だと、マートンやゴメスなど、外れ外国人続きの後にきた期待値の低かった外国人打者が成功するパターンもあるので、案外やってくれるのではないかと期待しています。
糸井、福留を脅かす存在は出てくるか
野手でもう一つ注目なのは、糸井、福留の起用法。
チームに欠かせない打者なので、基本的には糸井選手がライト、福留選手がレフトのレギュラー。
ただ、二人とも守備は限界に近づいており、糸井選手はUZRマイナス17.6、福留選手はマイナス9.7と、広い甲子園を本拠地にするチームにとしては見過ごせない値。
理想は糸井レフト、福留代打の形に徐々に移行することですが、チームの外野手事情を考えると、そう簡単にはいきません。
開幕は糸井、福留がレギュラーでしょうが、若手外野手が奮起を見せて、右中間を形成できるようになると理想です。
センター近本、ライト中谷に移行出来ればベストなのですが
注目の若手
注目の選手は、やはり大山選手しかいないかなと。
安定した守備とスローイング、そして年々成長している打撃。
2018年は序盤こそ絶不調だったものの、後半は本来の力を取り戻し、
打席数を221から378打席に増加させ、打率、出塁率、OPS、WRCプラスなど、多くの指標で質の部分も良化させました。
今年でプロ3年目の25才。
まだまだ伸びしろがありますし、今後期待の選手。
まずは今年規定打席をクリアし、年間通して働く経験をして欲しいところです。
阪神タイガースの2018年ドラフト指名予想と2019年の編成【野手編】
投手の編成注目ポイント
投手のポイントは下記の3点です。
- 熾烈な先発ローテ争い
- ベテラン&外国人頼りのリリーフのコンディション
- 素材は良いが、殻を破れきれずにいる若手投手陣の成長
熾烈な先発ローテ争い
不安材料が多い投手とは対照的に、楽しみな要素が多い投手陣。
tRAはリーグトップで、そこに加えてガルシア、西を獲得。
若手に好投手も多く、投手は引き続きリーグ内でもトップクラスを維持するでしょう。
先発投手の争いは特に熾烈。
メッセンジャー、ガルシア、西は当確として、そこに秋山、岩貞、藤浪、岩田と実績組が控えています。
加えて成長著しい、小野、才木、高橋はると、馬場など、楽しみな若手投手が多数います。
他球団が羨むほどの先発陣で、どう使っていくのか見もの。
誰を開幕ローテに入れて、誰を二軍で調整させて、誰をリリーフに回すのか。
ベテラン&外国人頼りのリリーフの状態&若手投手陣の成長
阪神の場合は、リリーフも充実していますが、能見39歳、藤川38歳、高橋35歳、岡本、桑原が33歳。
28歳の飯田や、27歳の岩崎や、21歳の望月など、リリーフにも若い選手がいますが、主力のリリーフの高齢化が進んでいます。
復活を期する石崎、新外国人ジョンソン、ルーキーの斎藤などもいますが、先ほど述べた先発を漏れた投手の中から、誰かがリリーフに回るプランもあるでしょう。
投手陣の編成&起用法にも、一つ注目です。
注目の若手
個人的に注目しているのは、青柳投手です。
数ある好投手たちの中で、なぜ青柳という方もいるでしょうが、
セイバー指標で見るととにかく優秀。
入団以来常に高いGB率を維持しており、本塁打数も少ないため、tRAも優秀。
年々K%を上昇させながら、BB%は下げています。
プロ3年間で154回1/3を投げて、通算WAR2.8。
もちろん3年間の通算と、単年の規定投球回を単純には比較出来ませんが、十分に一軍クラスの力を持った投手です。
毎年阪神の若手投手の中ではトップクラスの成績を残しており、もっと評価されても良い投手。
層の厚い阪神の中では出番が限られるでしょうが、もう少し登板機会を与えて欲しいです。
ローテの谷間は、夏場の連戦、あるいは中継ぎでロングリリーフなど、上手くこの青柳を使って欲しいと切に願っています。
注目ポイントまとめ
- センターラインの起用プランとベテラン外野手の扱い
- 熾烈な先発ローテ争いと、漏れた投手の扱い方
- 大山と青柳が楽しみ
課題は山積みですが、楽しみな要素も多い阪神。
ポテンシャルとしては、最下位のチームではないです。
投手は主力が故障しても、カバー出来るだけの層があるので、あとは打線。
大山、北條、マルテ、そしてセンター候補がいかに成長してくるのか。
なんだかんだ毎年応援してるチームなので、開幕ダッシュに成功して、良い流れを引き寄せて欲しいです。
【野球ラジオ】プロ野球2018~12球団の冬の通信簿~ 阪神タイガース編【ドラフト、補強、若手育成、人事】
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