過小評価されがちな京田の守備範囲。セカンドコンバートは勿体ない。
根尾フィーバーに沸いているオフの中日。
キャンプイン後もますます報道が過熱しています。
大物ルーキーの起用法はどうするのか、投壊した投手陣を立て直せるのか。
音声で聴きたい方は、下記のラジオ動画をご覧下さい。
【中日ドラゴンズ編】12球団別キャンプ&オープン戦の編成注目ポイント、期待の選手【野球ラジオ】
【中日ドラゴンズ編】キャンプ&オープン戦の編成注目ポイント、期待の選手
野手編成の注目ポイント
- 定まらぬ正捕手争い
- 根尾の起用法と育成プラン
- 壊滅気味の若手中堅選手の鍛え直し
定まらぬ正捕手争い
2018年の中日は、本拠地を打者有利ナゴヤドームにもかかわらず、得点数リーグ3位、チームWAR19.8でリーグ2位と、野手が質の高い働きを見せました。
主力に大きな故障もなく、捕手を除く7つのポジションから、規定打席到達者を輩出。
そのレギュラー格の選手はいずれも、20代中盤から30才くらいと若く、引き続き主力として活躍してくれるでしょう。
課題となるのは、固定出来なかっった捕手。
チーム捕手の打率は196でリーグ5位、OPS。580はリーグ4位。
FA加入で期待された大野奨太は、わずか63試合出場に留まり、最多出場は松井雅人の92試合出場。
元々捕手は補強しづらいポジションで、オフの新戦力は、ドラフトで獲得した高卒捕手の石橋選手のみ。
基本的には2018年と同様のメンバーで、戦っていかなければなりません。
基本的には大野を軸にしながら、松井、木下、武山、杉山、加藤らの争いになって行くでしょう。
与田新監督は、捕手に求める三か条として、以下の三つを要求。
- 自信を持ってリードすること
- ピッチャーがピンチな場面に出くわしたら、立ち直らせる配球ができること
- ボール気味でもストライクにキャッチングできること
捕手は首脳陣が変わると、一気に評価や起用方針も変わりやすいポジション。
伊東ヘッドや、中村バッテリーコーチなど、現役としても、コーチとしても実績十分な首脳陣の起用方に注目です。
根尾の起用法と育成プラン
そして、最大の関心ごとは、根尾の育成プランと起用法。
当初は一軍キャンプスタート予定でしたが、右足の故障の影響で二軍スタート。
今後の起用法は未だ明らかになって来てはいません。
高卒ショートなので、いきなり一軍で起用ということは考えられないでしょうが、
与田監督のプランはいかに。
根尾のセカンドや、京田のセカンドの可能性を示唆して、競争心を煽るなど、根尾の存在が内野手陣に良い刺激になっていることは間違いないでしょう。
壊滅気味の若手中堅選手の鍛え直し
続いて気になるのは、中堅野手の伸び悩み。
2018年には荒木、工藤の一軍メンバーが引退し、内外野の一軍の枠が空きました。
しかし、12球団の中でも、ファームの状況があまりよろしくない中日。
レギュラーメンバーの壁は高いですが、中堅野手の奮起に期待したいところ。
個人的には、石川選手あたりが、福田や高橋周平の刺激になりつつ、右の代打枠で出てきてくれると面白いと思うのですが。
センターの大島選手が33歳といつ衰えが来てもおかしくないだけに、遠藤選手あたりが出て来てくれるとありがたいです。
注目の若手
注目選手は、福田選手の名前を挙げます。
2018年には、自身初の規定打席に到達し、初めて年間通して一軍で戦えました。
しかし、肝心の質の部分では、今ひとつな成績。
2015年以降、毎年各打撃指標を上げて来た選手だっただけに、2018年は今ひとつなシーズン。
質を維持したまま、量の貢献を増やす難しさを痛感させられた一年となりました。
福田選手は主に5から7番を打つことが多く、前の打者が出塁率の高い選手たちなので、ランナー有りの状態で打席に立つことが多いです。
後ろの打者はやや打力の弱い捕手と投手。
従って、福田選手が打つか打たないかで、中日の得点力に大きく影響が出ます。
セイバーメトリクス指標で、自身のパフォーマンスと比較してた重要な場面での働きを表すClutchでは、チーム最下位の-1.21。
2016年にはチームトップの1.05を記録した選手だけに、勝負強さを取り戻して欲しいです。
この福田と高橋周平がいかに溜まったランナーを掃除出来るかに注目です。
中日ドラゴンズの2018年ドラフト指名予想と2019年の編成【野手編】
投手の編成注目ポイント
投手のポイントは下記の3点です。
- 勝利の方程式の順番
- 計算できる投手のいない先発
- 石川、山本、勝野の成長と起用法
勝利の方程式の順番
2018年は、チームFIP、WAR共にリーグ最下位の中日。
チーム唯一の規定投球回到達者にして、チーム最高の投手WAR3.1を叩き出したガルシアが退団。
岩瀬、浅尾引退、即戦力候補の梅津が右肩の怪我、期待の若手投手の藤嶋、鈴木翔太が血行障害で復帰のメドが立たずと、投手陣の置かれた状況は、深刻な事態に陥っています。
個人的には、スタートから佐藤とロドリゲスを使えるリリーフにはまだ状況は明るいかなと。
守護神候補の2年目鈴木博志もいるため、リリーフは比較的計算できます。
あとは毎年40試合前後投げてくれる祖父江、昨年復活の兆しを見せた福谷、高い奪三振率を誇る木下、復活目指す田島、谷元、岡田がどこまで復調するのか。
計算できる投手のいない先発
リリーフ以上に、メドが立たないのは、先発投手陣。
ガルシアの穴は、スペックではガルシア以上の呼び声が高いロメロが埋めるとして、あとをどうするのか。
ベテランの吉見、松坂、山井などもいますが、やはり中堅若手が出てこないときついです。
笠原、小笠原の若い左腕コンビはやってくれなければ困るとして、復活目指す大野雄大、先発再チャレンジに挑む又吉や、小熊、柳あたりがどこまで絡んでくるか。
先発が早い回に降りれば、その分リリーフ陣にもシワ寄せが行くので、先発陣の奮起に期待です。
石川、山本、勝野の成長と起用法
将来性豊かな投手が増えてきた中日にあって、今年楽しみなのは石川、山本、勝野の3人。
キャンプ序盤の映像をみる限り、高卒2年目組の石川、山本は非常に良いボールを投げています。
もちろんいきなり一軍で主力は厳しいでしょうが、今年一軍で先発の機会もありそうな存在。
ドラフト3位ルーキーの勝野は、キャンプでも首脳陣の評価も高く、楽しみな21歳。
基本線は三投手とも先発でしょうが、リリーフ向きの素養もあります。
彼らがどう育ち、どう育ってくるのかに注目です。
注目の若手
私が個人的に一番期待しているのは、柳投手。
ただ、柳投手は別記事で紹介していますので、それ以外の投手を挙げます。
セイバーメトリクスでは優秀!2019年は中日柳裕也投手に期待できる4つの理由と指標、4つの不安要素
面白い存在だなと思っているのは、育成から支配下登録を勝ち取った、木下投手。
2018年は一軍でも登板機会を与えられ、14試合に登板。
注目したいのは、その高い奪三振率。
二軍では40回を投げて、44奪三振。
一軍でも、16。2を投げて、18奪三振を記録。
中日投手陣では、佐藤に次ぐK%24.7を記録しており、チームでも希少な三振を奪える投手。
中日の勝ちパターンは、ロドリゲス、佐藤、鈴木博志が担うことになるでしょうが、まだまだリリーフ全体の数が足りません。
この木下投手を、6回や僅差のビハインドの場面で投げさせられるようになれば、ぐっとチーム力は高まります。
年齢的にも26歳と勝負のシーズンなので、期待したいです。
注目ポイントまとめ
- 捕手と根尾の起用法
- 勝ちパターンの順番
- 若手、中堅の先発候補の成長
未知数な部分が多い一方で、その分伸び代が大きいとも言える中日。
特に投手に関しては、開花寸前や成長途上の投手が多く、楽しみな要素が多いです。
2018年のドラフトでは、投打ともに有望な選手を多く獲得しました。
現在チームは再建期にありますが、明るい話題も増えてきて、良い方向に向かいつつあります。
2019年はなんとかAクラス入りして、2020年以降の躍進の足掛かりにしたいところ。
【野球ラジオ】プロ野球2018~12球団の冬の通信簿~ 中日ドラゴンズ編【ドラフト、補強、若手育成、人事】
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