死ぬまで生きる問題

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セイバーメトリクスでは優秀!2019年は中日柳裕也投手に期待できる4つの理由と指標、4つの不安要素

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Dragon

横浜高校、明治大学を経て2016年にドラフト1位で中日入団。

しかし、プロ2年間で通算3勝9敗、防御率4.86と、期待された成績を残せていません。

【柳裕也投手の年度別成績】

年度 防御率 投球回数 登板数
2017 1 4 4.47 50.1 11
2018 2 5 5.23 53.1 10
通算 3 9 4.86 103.2 21


ただ、セイバーメトリクス指標で見ると、柳投手は優秀な投手で、中日ではトップクラスの成績をおさめています。

 

ガルシア投手退団、若手投手に故障者が続出するチームの救世主になれるのか、 

 

セイバーメトリクス指標を交えながら活躍を期待できる理由と、不安要素についてお話していきます。

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中日柳裕也投手に期待できる4つの理由とセイバーメトリクス指標【2019年】 

活躍が期待できる4つの理由と指標

  • 先発としては高水準なK%とBB%
  • 2年連続でtRA3点台
  • 安定してゴロを打たせられる技術
  • 不運な投手!?恵まれないLOB率とDER
先発としては高水準なK%とBB%

まず注目すべきなのは、高い奪三振率と四死球の少なさ。

年度 K% BB%
2017 22.3(9) 5.9(8)
2018 17.7(7) 7.6(18)
2018リーグ平均 19.3 8.9

※()内は、50回以上投げた先発投手の中での順位。

 

リーグ平均には、K%が高くなりやすいリリーフ投手も含まれており、柳投手の数字は先発としては高水準。

 

2018年の、K%とBB%は広島ジョンソン(K%18.6、BB%7.9)や、阪神メッセンジャー(K%20.5、BB%8.0)と近い値。
昨年在籍していたガルシア投手(K%18.6、BB%10.3)と比較しても、ほぼ同等の値を記録しています。

 

もちろん、イニング数の違いはありますが、柳投手がセ・リーグ屈指の先発投手たちと同等の三振を奪える力と、四死球を与えない制球力を持ち合わせていることは確かです。

2年連続でtRA3点台

柳投手の指標で最も目を引くのは、優秀なtRA。
tRAは真の防御率を表すと言われており、守備から切り離して投手個人の能力を図る指標です。

柳投手は2年連続でtRA3点台(2017→3.32、2018→3.68)を記録しており、リーグ平均と比べても高いレベルを維持しています。

年度 tRA
2017 3.32
2018 3.68
2018リーグ平均 4.49

 
2018年にセ・リーグで50回以上投げた投手は62人いますが、柳投手のtRA3.68は15番目の値。
先発投手の中では、7番目に良い成績を残しています。

このように、柳投手はクオリティの部分では、非常に高いものをすでに発揮しているのです。

安定してゴロを打たせられる技術

昔からも、そして近年の分析でも、ゴロを打たせる投手は優秀だと言われています。

一般的にはゴロボール率を50%超えると、優秀な投手。
柳投手はこのゴロボール率も優秀で、2017年は49.3%、2018年は53.2%を記録。
これは吉見(53.6%)、小川(53.4%)、広島野村(51.9%)といった投手と同等の値。

 

三振も奪えて、四死球も少なくて、リスクの低いゴロも打たせられる。

投手個人が結果をコントロール出来る部分では、非常に優秀な成績をおさめています。

不運な投手!?恵まれないLOB率とDER、援護運

では、なぜ柳投手の防御率は4点台や5点台になってしまうのか、負け星が先行してしまうのか。

要因は色々ありますが、1つに極端に運がなかったことも挙げられます。

 

本塁打を除いてグラウンド上に飛んだ打球のうち、どれだけを野手がアウトにしたかを表すDERは.659。

年度 リーグ平均DER 中日DER
2014 .688 .701
2015 .698 .702
2016 .695 .700
2017 .696 .702
2018 .690 .701

 

DERはだいたいどこのチーム平均も、.680~.700あたりで推移します。

守備の悪いチームのDERが低いならまだしも、 中日はセ・リーグ1位のDER.701と、守備力の高いチーム。

にも関わらず、インプレーの打球がアウトにならないケースが多かったのです。

前項でも紹介した通り、柳投手はゴロボーラーなので、インプレーをアウトにしてくれないと、厳しい投手。

味方の守備が良いチームで、ゴロを打たせた結果、アウトにしてもらえないことが多かったのは、かなり不運だといえます。

 

ちなみに、DERがチームの得失点に与える影響は、下記の記事を参考にされてください。

まず対象チームの守備が平均的な守備に比べて多く許してしまった(または防いだ)出塁数を求める。例えば中日であればリーグ平均DERが.680であるのに対しDER.700で、打球は3862あったから (.700-.680)×3862=76 で、同じ打球の数をリーグの平均的な守備陣が守る場合に比べて76も出塁を防いだと評価される。そして一般に本塁打を除く打球をアウトにできず出塁を許してしまうことの得点価値(守備側から見れば損失)は0.78ほどであるから、76に0.78をかけて得点化すれば、中日が守備によって稼いだ得点(防いだ失点)は59だったと評価できる。
引用:DERでチーム守備力を計測する | Baseball LAB「Archives」

 

他にも不運な要素として挙げられるのは、LOB率(出塁させた走者を生還させなかった割合)の低さ。
通常LOB率は70%前後に落ち着き、2018年のセ・リーグ6球団の値をみても、71~75.1%の範囲内に収まっています。

ところが、柳投手のLOB率は61.7%→59.1%と、平均より極端に低い数字で、かなり不運と言えます。

LOB%の高低は運の影響が大きいとされ、年度ごとの変動が大きくても長期的には一定の値に収束していくと考えられている。

そのため単年度の好不調の1つの要素としてLOB%が関わっている場合、その結果は翌年以降平均に近づく傾向にある。

引用:1.02 - Essence of Baseball | DELTA Inc.

 

通常、三振が奪える投手はLOB率が高くなる傾向にあるのですが、なぜか柳投手は低くなっています。

 また、そもそも実力が伴わなかった場合、LOB率は低くなるのですが、前述した通り柳投手の各種スタッツは平均以上。

 

DER、LOB率を見る限り、不運にも平均以上に走者が出塁・生還し、失点数が多くなり、高い防御率に繋がっています。

 

加えて、柳投手が投げる時は、なぜか打線の援護点が少ないです。

年度 チームRS/9 柳投手のRS/9 リーグ平均RS/9
2017 3.42 3.04 4.01
2018 4.26 3.21 4.42

※RS/9→9イニング当たりの援護点

 

プロ2年間の9イニング換算の援護率は3.04→3.21。

元々中日自体が本拠地ナゴヤドームの影響もあって、RS/9は低め。

しかし、2018年はチームがリーグ平均レベルの援護率だったにも関わらず、柳投手は相変わらず3点台。

セ・リーグで50回以上投げた先発投手の中では、6番目に低い数字でした。


投手をやったことがある人はわかると思いますが、援護がないと、投球はかなりキツくなります。

加えてなぜか不運にも打球がヒットになってしまう。

 

実力はあるのに、結果が伴わなかった要因として、球界屈指の不運投手だったことが挙げられます。

 

一般的に野球における運、不運は、長い期間でみると一定の値に収束します。

ですので、過去2年間ツキに見放されていた柳投手は、その分を2019年に取り返す可能性大です。

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4つの不安要素

ここまでは良い面ばかりを話してきましたが、ここからは不安要素をいくつかお話します。
逆に言えば、この不安要素が解消されれば、飛躍間違いなしです。

古傷の右肩と年間戦える体力

柳投手は一年目に肘通、二年目に右肩痛があり、思うように投げられませんでした。
投手にとって生命線とも言える故障箇所なので、肘と肩のコンディションが心配。

 

また、これまで一度も年間通して働いたことがなく、通年戦える体力にも不安が残ります。

実際これまで話してきた指標も、投球回数が少ない(50.1→53.1)ので、サンプルとしては不十分。

なので、柳投手が一年間ローテを守ったらどうなるのか、守れる体力があるのかは、やや心配な要素です。

旧指標だけで批判される可能性

今回ご紹介した通り、柳選手はセイバー指標で見ると、かなり優秀な投手です。

ところが、防御率や勝敗で見ると、どうしても物足りなさを感じます。

実際柳投手は、「お前は期待外れ」と思われているのではないかと、ネガティブになることもあると口にしています。

 

柳は素直に従った。

「1月18日。今年は絶対やる。周りからは『頼むぞ』と『お前は期待外れだ』という声が聞こえます」

引用:中日・柳を変えた5歩。吉見と過ごした大阪自主トレで学んだものとは | ドラの巻【CBCドラゴンズ情報】 | CBCテレビ・CBCラジオ

 

LOB率にしても、ランナーを返さない粘り強さがない、勝負弱いなどと、指摘する人もいるでしょうが、柳投手の場合は極端に不運。

なので、メディアやファンが表面的な指標だけで柳投手を批判することなく、適切な評価をすることも大事になってきます。

 

一番良いのは旧指標でも、セイバー指標でも文句なしの成績をおさめることですが...

表ローテになる可能性

中日は昨年チームで唯一規定投球回数に到達し、勝ち頭でもあったガルシア投手が退団。

新助っ人のロメロ投手はかなり期待されていますが、全体的に先発投手不足は深刻。

 

本来なら柳投手はローテ5、6番手で余裕をもってまわして欲しいところ。
ただ、チーム状況によっては、ローテ2、3番手になる可能性も。

 

表ローテと投げ合う→援護がない→勝ち星がつかない→焦りが出る

 

の負のサイクルに陥らないかが、心配。

「大卒3年目のドライチに甘いこと抜かすな!」と言われそうですが、個人的には裏ローテでまずは自信をもたせてあげて欲しいです。

Hard%の高さとフォーシームのpitch value

指標を見てて気になったのは、Hard%の高さ。

2018年に50回以上投げた投手の中では、最も高いHard%39.8を記録。

年度 リーグ平均Hard% 柳投手Hard%
2017 31.6 22.8
2018 31.3 39.8


捉えられた打球の約4割は、強い当たりを打たれていた計算になります。
ひょっとしたらこの高いHard %がDERやLOB率を生んでいる可能性あり、やや気になるところ。

また、pitchvalueで見ると、2年連続でフォーシームの値がマイナス(-4.7→-4.3)を記録し、スライダーも4.9→-5.6に悪化。

年度 wFA FA% wSL SL%
2017 -4.7 45.1 4.9 39.6
2018 -4.3 44.4 -5.6 33.1

 

全投球の7~8割も占める割合の2球種だけに、ボールの改善、もしくは投球割合の見直しを図りたいところです。

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まとめ

  • 柳投手はセイバー指標でみると優秀な投手
  • 過去2年の不運を取り戻すシーズンになるかも
  • ファンやメディアも暖かく見守って


期待値が高かっただけに、歯がゆさや不満を持つファンもいるでしょう。

ただ、近年の大卒ドライチルーキーの中では、西武の多和田投手が大卒3年目、ソフトバンクの東浜投手が5年目に最多勝投手に輝く活躍を見せています。

即戦力の触れ込み通り、すぐに結果を残す投手ばかりではありません。
プロを数年経験してみて、試行錯誤の末に、結果を残す選手もいます。

 

柳投手も二段モーションに挑戦したり、大先輩の吉見投手に弟子入りしたりと、試行錯誤しながら、結果を残そうと努力しています。

初陣は俺に任せろ! 中日・柳裕也投手(24)が7日、今季初の対外試合となる11日の韓国・ハンファ(北谷)との練習試合で先発することが決まった。与田剛監督(53)率いる新生・ドラゴンズの初陣となる大事な一戦で「開幕投手」を任された柳は、早くも闘志満々。ドラフト1位指名されながらプロ在籍2年で計3勝にとどまっている右腕が今季こそ、投手陣の柱としてチームを引っ張る。

引用:柳、2・11初対外試合先発へ 新生与田竜の開幕試合任された:ドラニュース:中日スポーツ(CHUNICHI Web)

 

プロ2年間は不運な面も多かったので、2019年は恵まれるシーズンになって欲しいです。

youtu.be

 

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