2018年に読んだ本の数は約100冊ほど。
その中で印象深かった本を10冊紹介させて頂きます。
小説からビジネス、経済や心理学など、なるべくジャンルが重複しないように、厳選してみました。
特にジャンルのこだわりはなくて、面白い本を探している方は参考にされてみてください。
※本によっては個別でレビューしたものもありますので、より詳細な書評を知りたい方は、個別レビュー記事も読んでみてください。
2018年に読んで良かったおすすめ本ランキング10
10位:シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感
「シャーデンフロイデ」は、誰かが失敗した時に、思わず沸き起こってしまう喜びの感情のことです。
なぜ人は他人の不幸を喜んでしまうのかを、脳医学の観点から解き明かした一冊。
ブログやTwitter、特にYouTubeに投稿をしていると、様々なコメントが寄せられます。
その大半はミスの指摘や他人の失敗を喜ぶものです。
どうして人は他人の失敗にここまで興味関心を持ってしまうのかと、不思議で仕方なかったので、『シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感』で手に取りました。
人の失敗だけではなく、恋愛や群れの行動など、人が無意識に行ってしまう言動の正体を知りたい方は、是非手にとってみてください。
9位:ナオミとカナコ
どハマリしたとまではいきませんが、振り返ってみるとやはり面白かったです。
シンプルながらどんどん読み進めさせる文章力、男性作家ながら違和感なくWヒロインを掻き分ける、そしてラストのスピード感とスリリングさ...
内容の面白さもさることながら、「やっぱり自分は奥田英朗好きだな」と再認識させられた一冊でした。
そこまで難解なミステリーではありませんので、サクッと計画犯罪ものを読みたい人におすすめです。
【読書感想】不完全な完全犯罪を完全再現!『ナオミとカナコ』著:奥田英朗【ネタバレなし、クチコミ、ドラマ化】
8位:諦める力
タイトルの通り、かなり達観した求道者のような為末大さんらしい、諦めの境地を語った一冊。
アスリートの本ではありますが、「努力すれば絶対夢は叶う!」や「才能よりも大切なのは努力だ」みたいなことは一切書かれていません。
かなり俯瞰して自分を見つめた筆者が、いかに厳しい世界を勝ち抜いたのかが、冷静に分析した過程が描かれています。
アスリートの人以外でも、仕事や人間関係で悩みを抱えている人には是非読んで欲しい、無理せず生きていく方法が解説された一冊。
【書評レビュー】執着を手放す方法『諦める力~勝てないのは努力が足りないからじゃない』【著:為末大】
7位:母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記
私自身に少し重ねながら読んでしまい、読了後はかなりの虚脱感におそわれました。
やがてやってくる両親の老いとどう向き合っていくのか、自分は何を考えてしまうのだろうか。
ある種の怖いもの見たさで読み進めさせられました。
綺麗事だけでは済まされない介護の現実を、少しだけ先取り出来た気がします。
親御さんの年齢が60を過ぎている方には、是非読んでみて欲しいです。
6位:逆境を笑え 野球小僧の壁に立ち向かう方法
2018年に所属するソフトバンクホークスを電撃退団(実質引退)した、元メジャーリーガーの川崎宗則選手。
今振り返ってみると、かなり無理をされていたんだなと、胸が締めつけられるような気持ちで読みました。
『逆境を笑え 野球小僧の壁に立ち向かう方法』を読んだあとは、しばらく川崎選手のことを考えていて、すごく切ない気持ちに。
普段明るく振舞っている人も、本当のところはわからないなと、改めて思わされました。
【読書感想】川崎宗則の『逆境を笑え』を読んで自律神経の病気になった理由が少しだけわかった気がする
5位:赤毛のアン
母親の愛読書で、伊集院光さんがラジオで紹介されたこともあり、初めて原作を読んでみました。
さすがに児童文学として昔から世界中で愛されてきた名作だけあって、非常に読み応えがあります。
単に幼少期のドタバタ劇を描いただけでなく、孤児院で育った少女がコンプレックスを解消していく過程が青年期まで描かれており、その途中では最愛の人との死別もあります。
人間が成長していく上で欠かせない考え方や金言などが随所にあり、村岡花子さんの翻訳も含めてうならされるものがありました。
男女関係なく、5~10歳前後のお子さんがいらっしゃる方には、是非読んで欲しい、読ませて欲しい一冊です。
4位:老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路 (講談社現代新書)
人口減少社会なのに、住宅建設は増加傾向にある日本。
空き家が増えてゴーストタウン化、インフラ整備に多額の税金が投入など、様々な問題や想定リスクを抱えています。
そんな少し先だけど、すぐそこにある日本の住宅問題の実態を明らかにしてくれる一冊。
今後自分が生活する住居について悩んでいる方は、是非ご覧になってみてください。
3位:デルタ・ベースボール・リポート2
株式会社DELTAが野球マニアにおくる、計12編の分析リポート。
打撃、投球、守備、編成などの様々な面から分析されています。
個人的には「勝負強さ」、「進塁打に価値はあるのか」、「ストライクゾーンを俯瞰する」などは、今まで野球界で言われていた俗説や定説を真っ向から否定するものばかりで、面白かったです。
前半はセイバーメトリクスの基礎的な内容の解説もありますので、イマイチセイバーメトリクス(Sabermetrics)について理解出来ていない方でも、読み進めることが可能。
リポートは毎年発売されていますので、興味がある方はリポート1も購入されてみてください。
2位:ファスト&スロー (上)
今年一番興味をもった学問は「行動経済学」。
行動経済学は経済学と心理学的を足し合わせた研究で、人間の行動がいかに感情的で理知的ではないかがよくわかる学問です。
経済に直接的に繋がる購買活動以外にも、恋愛や人間関係など、様々な面で人間は非論理的な行動をとっていることが、よくわかりました(自分も含めて)。
ビジネスだけでなく、人間関係などにも役立ちますので、 是非読んでみてください。
1位:天才たちの日課
2018年に読んだ本の中で一番人にオススメ出来る一冊と言えば、「天才たちの日課」。
古今東西の小説家、詩人、芸術家、哲学者、研究者、作曲家、映画監督が、いかにして「制作・仕事」に日々向かっていたか?
引用:天才たちの日課
程度は全く違いますが、私もブログやYouTubeで創作活動をしているので、共感出来る部分があって面白かったです。
ルーティーン、食事、作業時間、人間関係など、意外に常人もいれば、想像以上に変人の人がいます。
色んな人の生活リズムが覗けるので、自分が創作活動をされている方も、そうでない方にもオススメの一冊です。
まとめ
読書の善し悪しは量ではありませんが、振り返ってみると2018年は読んだ量がちょっと少なかったかなと。
ただ、数は少ないながらも、素晴らしい本の数々に出会えました。
2019年はもう少し量も増やしつつ、素敵な本との出会いに期待しています。
皆さんも2018年の読書体験を思い出しつつ、今年を振り返ってみてはいかがでしょうか。
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