どうも、はろーぐっばい(@jubenonz)です。
本日は、プロ野球12球団の2018投手事情とドラフト指名予想を考察します。
今回はパ・リーグ6球団編。
なお、本記事のデータは2018年9月16日時点のデータです。
投手編成で考えるべき5つのこと
投手編成を語るにあたって、考慮すべき点は大きく分けると下記の5つ。
- 左右のバランス
- 年齢構成(若手、中堅、ベテラン)
- 先発とリリーフ
- 投手のタイプ
- 選手の入退団(ポスティング、FA移籍or獲得、トレード、新外国人)
特に1~3の部分が非常に重要で、プロ側もアマチュアでドラフトを楽しむ人も、重要視する部分。
加えて本当に細かく観るなら投手のタイプも考えます。
左のパワータイプのリリーバーがいない、左右の揺さぶりで抑える右のサイドスロー投手が欲しいなど、自チームにいないor欲しいタイプの選手を見極めます。
ペナントレースでは相手チームの打者などに合わせて目先を変えたり、相性の良い投手を起用する必要があるので、投手のタイプもかなり重要な点です。
加えてドラフト以外の入退団も関わってきます。
数年後にメジャー挑戦やFAが濃厚の投手を抱える場合は、リスクヘッジのために次代のエース候補を後釜で獲得しなければなりません。
プロ野球12球団の2018投手事情とドラフト指名予想
福岡ソフトバンクホークス
【投手成績】
- チーム防御率:3.94 (リーグ4位)
- 先発防御率:4.10(リーグ4位)
- 救援防御率:3.64(リーグ3位)
怪我人続出も、厚い層で何とか形にしたソフトバンク。
岩嵜、サファテの鉄壁のリリーフコンビが開幕早々に離脱。
二人合わせて8登板、8イニングと想定外の事態に陥った。
その他にも東浜や武田、モイネロらの不調など、開幕前の想定とは全く異なる布陣で戦わなければならなかった。
ただ、そんな中でも加治屋、松本、ミランダ、大竹、 高橋礼など若い投手が台頭。
森もクローザーに定着し、後半戦は抜群の安定感を誇り、結果的には世代交代が一歩進んだ印象のソフトバンク。
2019年は20台中盤の千賀、東浜、武田、石川、大竹、加治屋、嘉弥真、森、岩嵜らを中心に据えつつ、バンデンハークやサファテ、五十嵐らのベテランがサポートする形になり、質・量ともにパ・リーグ屈指。
高齢の域になってきたサファテらの後継者候補にも、髙橋純平、田中正義、松本裕樹らのスケールの大きいドライチトリオが控えている。
そのほかにも笠原大芽、 笠谷、渡辺など、二軍で好成績を収めている若手がおり、改めて層の厚さを感じさせる。
サファテ、岩嵜の回復具合が心配なので、即戦力型のリリーフを加えたいところだが、緊急性は低い。
もし仮にドラフト1位を投手で指名するなら、サファテの後継者候補として甲斐野央(東洋大)を指名したい。
もしくは、和田の後継者候補として、鈴木翔天(富士大)や高橋拓巳(日本生命)らの即戦力系左腕が候補になる。
【補強ポイント】
- 即戦力の大卒(リリーフ型)
埼玉西武ライオンズ
【投手成績】
- チーム防御率:4.40 (リーグ6位)
- 先発防御率:4.30(リーグ6位)
- 救援防御率:4.60(リーグ6位)
ライオンズに関しては、「【投手編】埼玉西武ライオンズの2018ドラフト指名予想と2019年の編成」をご確認ください。
東北楽天ゴールデンイーグルス
【投手成績】
- チーム防御率:3.86 (リーグ3位)
- 先発防御率:3.95(リーグ2位)
- 救援防御率:3.69(リーグ4位)
則本、美馬、松井らの中心投手の不調が痛かった楽天。
青山や久保、岸らの30台中盤以降のベテランの活躍で形にはしたが、森、安楽、藤平、近藤らのドラ1投手が期待通りに成長していないのが誤算。
2019年の編成としては、中心はエース則本(27)。
準エース格の岸(33)、美馬(31)らのベテラン右腕がいて、そこに左の辛島、塩見の中堅左腕が加わる構成。
リリーフ陣は、33試合に登板して防御率1.82と活躍した宋(26)、60登板で防御率2.21の高梨(26)、47登板で防御率1.99のハーマン(34)が中心。
注目は松井裕樹の起用法。
不調に泣いた守護神を、再度クローザーとして起用するのか、次期エース候補として先発に転向させるのか。
一、二軍を見渡しても、ハーマン以外にクローザー候補がおらず、そのハーマンは高齢気味の外国人投手。
もし、松井投手を先発に転向させるなら、ドラフトでリリーフ型の投手を獲得したい。
ただ、前述したドラ1投手の他にも、小野郁、 西口、木村、今野らの若い投手が二軍で結果を残しているので、ドラフトで投手を1位指名する必要性は低いといえる。
ドラ1は野手で、ドラ2に投手を獲得すると予想。
もし仮にドラフト1位を投手で獲るなら、松井の先発転向を見据えてクローザー候補の甲斐野央(東洋大)を獲得したい。
【補強ポイント】
- 即戦力の大社卒(リリーフ型)
- 即戦力の大卒(先発型)
オリックスバファローズ
【投手成績】
- チーム防御率:3.67 (リーグ1位)
- 先発防御率:3.80(リーグ1位)
- 救援防御率:3.44(リーグ2位)
バラエティに富んだ投手陣を形成し、投手成績はパ・リーグトップ。
先発、リリーフ共に好成績を残した。
ただ、無理な投手運用をしての結果なので、2018年の成績を2019年以降も残せるかは微妙。
注目点は、FA権利を取得した西の去就。
パ・リーグ4位タイの149.2回を投げて、防御率3.61、9勝(勝ち頭)。
ベテラン、若手投手が多いチームにあって、27歳と働き盛りの西の存在は大きい。
資金力はある球団だけに、是が非でも残留させたい投手。
その他の先発陣は、来日1年目で好投を続けた外国人左腕のアルバース、ベテラン右腕の金子、ディクソン、若いドライチコンビの田嶋、山岡と、一定数のコマはいる。
ただ、その他に先発候補が手薄で、二軍を見渡しても先発で結果を残している投手が少ない。
山﨑颯、K-鈴木、東明、山﨑福 、本田仁の成長を待ちつつ、出来れば先発としてもポテンシャルの高いセットアッパー・山本由伸をスターターに回したい。
リリーフ陣は他球団も羨む層の厚さ。
守護神増井を中心に、近藤、吉田一、澤田、比嘉、黒木といった力のある20代の右のリリーバーを揃える。
山田修、岩本輝、岸田も一軍で結果を残しており、数は豊富。
加えて、二軍でも榊原、 齋藤綱記、鈴木優らの20台前半の投手が防御率1~2点台前半の成績を残しており、奪三振率も高い。
人材がやや偏り過ぎているため、配置転換などをさせつつ、バランスをよくしたい。
※育成方針で先発候補を中継ぎで一度鍛えているのかもしれないが....
強いて補強ポイントを挙げるなら、左のリリーフと先発候補。
優先順位は先発>リリーフ。
西の流出対策、ベテラン金子(34)&ディクソン(33)の衰えを考慮すると、先発を厚くしたい。
ただ、投手の質と量は12球団トップクラスなので、優先すべきは野手。
オリックスはドラ1を野手でいくべきだ。
もし仮にドラフト1位を投手なら、松本 航(日本体育大)、齋藤 友貴哉(Honda)、上茶谷大河(東洋大)らの先発候補を指名したい。
社会人選手を好むオリックスなので、齋藤 友貴哉(Honda)を好む可能性大。
【補強ポイント】
- 即戦力の大卒先発型(左右問わず)
- 即戦力の大社卒のリリーフ型左腕
北海道日本ハムファイターズ
【投手成績】
- チーム防御率:3.80 (リーグ2位)
- 先発防御率:4.11(リーグ5位)
- 救援防御率:3.17(リーグ1位)
優れた育成システムと投手運用術で、リーグトップクラスの投手成績を残した日本ハム。
課題は明確で、先発投手。
それも、ダルビッシュ有、大谷翔平の後継者になり得るエース候補が欲しい。
2018年の先発投手陣で、100回を超えたのはマルティネス、上沢、有原、高梨の4名。
防御率3点台中盤~4点台後半。
その他の先発候補は左の加藤と堀、技巧派のベテラン右腕・村田。
二軍では吉田侑、ロドリゲス、斎藤、上原、宮台らに先発の機会が与えられているが、いずれも防御率4点台前後と、パッとしない。
希望を持てそうなのは、防御率3.13(37回1/3)の北浦竜次(18)、防御率2.00(18回)田中瑛斗(19)、防御率1.59(17回)の鈴木遼太郎(22)の2017年のドラフト組
ただ、投球回数が少なく未知数で、1軍で活躍するにはまだまだ時間がかかりそう。
2019年を見据えると、一枚エース候補になり得るスケールの大きい先発候補を獲得したい。
リリーフ陣は、クローザーを完全固定出来なかったが、上手くやりくりをして凌いだ印象。
左の公文、宮西は防御率1点台、浦野、井口、鍵谷の中堅右腕は30試合近く投げて防御率2点台。
途中離脱はあったものの、将来の守護神候補である石川直は45登板で防御率2.81、18ホールド13セーブ。
終盤打ち込まれるケースが目立ったトンキンをどう判断するかだが、日本ハムなら替りを見つけてくるだろう。
ドラフト下位即戦力の社卒リリーバーを発掘するのが上手い球団なので、リリーフは先発よりもドラフトの優先順位は低い。
伝統的にもストッパーは外国人or社会人卒投手の傾向(マイケル中村、武田久、増井、谷元など)があるので、わざわざドラフト上位枠をストッパー候補には使わないと予想。
2018年の日本ハムのドラフト1位は、二遊間候補の内野手か即戦力系の大卒投手になるだろう。
もしドラフト1位を投手にするなら、松本 航(日本体育大)や上茶谷大河(東洋大)、梅津晃大(東洋大)が候補。
ただ、毎年「その年のナンバーワンを指名」する方針なので、上茶谷大河(東洋大)の線も捨てがたい。
球団的には渡邉勇太朗(浦和学院)も好きそうだが...
【補強ポイント】
- 即戦力の大卒(先発型)
- 即戦力の社卒(リリーフ型)
千葉ロッテマリーンズ
【投手成績】
- チーム防御率:3.96 (リーグ5位)
- 先発防御率:4.05(リーグ3位)
- 救援防御率:3.79(リーグ5位)
課題は左の先発候補とリリーフ陣の整備。
先発投手はボルシンガー、石川、涌井の三投手が100回を超えて、防御率3点台。
次いで、有吉と二木がそれぞれ83、82回を投げて防御率3点台。
右投手ばかりではあるが、ゲームメイクできる先発陣を一定数揃えられた。
問題はその他の候補と左不足。
即戦力として期待した大社卒の渡辺、酒居、土肥、関谷(全員右)は二軍で好投するものの、一軍ではなかなか結果を残せない。
左の先発候補不足は深刻で、藤岡貴裕、中後悠平、川満寛弥らのドラフト上位左腕が既に退団しているのが響いている格好。
ロッテのオフの課題は、左の先発候補であることは間違いない。
リリーフ陣も、コマ不足は深刻。
抑えの内は53試合で25セーブをあげているが、防御率3.83。
怪我の多さと不安定さに加え、年齢も33歳。
長年リリーフ陣を共に支えてきた大谷(33)も44登板で防御率5.31。
そろそろ二人の後釜を育てる必要がある。
残念なことに、セットアッパーとして活躍していた南が黄色靭帯骨化症で手術し、2019年の復帰は未定。
その他のリリーフは益田、松永、チェン、唐川が防御率3点前後とそこそこ安定しているものの、セットアッパー、クローザー候補としては物足りない。
若い成田と岩下がリリーフ起用されているが、一軍の壁にぶつかっている。
新外国人投手も含めて、左の先発とリリーフを整備したい。
仮に投手をドラフト1位で指名するなら、クローザー候補の甲斐野央(東洋大)か左の先発の鈴木翔天(富士大)や高橋拓巳(日本生命)らが候補になる。
【補強ポイント】
- 即戦力の大卒or社卒(リリーフ型)
- 左の先発投手
各球団の投手補強ポイントまとめ
- ソフトバンク:サファテ、和田の後釜となるクローザーor左の先発候補
- 西武:菊池雄星の後釜になる即戦力先発候補
- 楽天:松井先発転向に備えてクローザー
- オリックス:即戦力の先発候補
- 日本ハム:将来のエースになり得る素材orクローザー候補
- ロッテ:左の先発候補とリリーバータイプ
投手の1位指名が確定的なのは西武のみ。
ソフトバンクは野手でも投手でもOK。
その他の球団は野手の方が優先順位は高いが、補強ポイントに合う選手がいなければ、投手を1位指名でも良いだろう。
仮想ドラフト会議
【パワプロ2018】どこよりも早い2018年プロ野球ドラフト会議【根尾、藤原、吉田輝星はどこに行く!?】
関連記事
・【2018年版】プロ野球・12球団戦力外候補と引退、退団予想【ドラフト】
・【2018夏の甲子園】プロ注目のドラフト候補出場選手一覧(1~3年)!プロスカウトの評価付き【第100回記念大会】
・【あなたの野球ライフを応援】おすすめのプロ野球中継有料動画配信サービス比較