どうも、はろーぐっばい(@jubenonz)です。
本日は、2018ドラフト会議の指名選手を予想のための、投手の補強ポイントを考察します。
リーグ最強レベルで打ちまくった打線とは対照的に、救援陣の崩壊に泣いた西武。
年齢やチーム構成、今季の成績を鑑みながらドラフトの補強優先度を割り出します。
なお、【野手編】は下記のページリンクから閲覧可能です。
埼玉西武ライオンズの2018年ドラフト指名予想と2019年の編成【野手編】
- 2018年の埼玉西武ライオンズの投手一覧
- 2018年の埼玉西武ライオンズ投手起用状況
- 2018年の埼玉西武ライオンズの投手編成
- 2018年の埼玉西武ライオンズ投手の補強ポイント
- まとめ
- 西武ライオンズの冬の通信簿
- 仮想ドラフト会議
- 12球団の2018年ドラフト指名予想と2019年の編成記事
- プロ野球12球団の2018ドラフト指名予想と2019年投手事情
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2018年の埼玉西武ライオンズの投手一覧
※先発とリリーフの割り振りは2017の投手起用を元にしています。
両方こなす選手や2019年以降に配置転換される選手もいますが、あくまで目安。
先発
選手名 | 利き腕 | 年齢 | 2018契約 |
右 | 20 | ○ | |
左 | 27 | ×ポスティング移籍 | |
右 | 22 | ○ | |
右 | 25 | ○ | |
高木勇人 | 右 | 29 | ○ |
右 | 31 | ○ | |
榎田大樹 | 左 | 32 | ○ |
與座海人 | 右 | 23 | ○ |
佐野泰雄 | 左 | 26 | ○ |
玉村祐典 | 右 | 23 | △ |
本田圭佑 | 右 | 25 | ○ |
ファビオ・カスティーヨ | 右 | 29 | △(契約延長微妙) |
ブライアン・ウルフ | 右 | 36 | △(契約延長微妙) |
國場翼 | 右 | 25 | △ |
南川忠亮 | 右 | 27 | △ |
平良海馬 | 右 | 19 | ○ |
藤田航生 | 左 | 20 | ○ |
郭俊麟 | 右 | 26 | △(契約延長微妙) |
リリーフ
選手名 | 利き腕 | 年齢 | 2018契約 |
ニール・ワグナー | 右 | 34 | △(契約延長微妙) |
右 | 30 | ○ | |
右 | 30 | ○ | |
齊藤大将 | 左 | 23 | ○ |
中塚駿太 | 右 | 24 | ○ |
野田昇吾 | 左 | 25 | ○ |
平井克典 | 右 | 27 | ○ |
川越誠司 | 左 | 25 | △ |
藤原良平 | 右 | 32 | △ |
小石博孝 | 左 | 31 | ○ |
伊藤翔 | 右 | 19 | ○ |
田村伊知郎 | 右 | 24 | ○ |
相内誠 | 右 | 24 | ○ |
カイル・マーティン | 右 | 28 | △(契約延長微妙) |
左 | 29 | ○ | |
小川龍也 | 左 | 27 | ○ |
武隈祥太 | 左 | 29 | ○ |
豊田拓矢 | 右 | 31 | △ |
福倉健太郎 | 右 | 26 | ○ |
松本直晃 | 右 | 27 | ○ |
デュアンテ・ヒース | 右 | 33 | △(契約延長微妙) |
2018年の埼玉西武ライオンズ投手起用状況
比較的安定した先発陣と崩壊寸前までいったリリーフ陣。
先発では、エース菊池が期待されていた内容と成績には程遠いが、エースとしての役割を全う。
リーグトップクラスのWARをたたき出しており、貢献度はチーム1。
投手WAR 9.5時点
— DELTAGRAPHS (@Deltagraphs) 2018年9月5日
菅野(G)5.9
東(DB)4.4
メッセンジャー(T)4.3
菊池(L)4.2
則本(E)4.2
上沢(F)4.1
大瀬良(C)3.8
ブキャナン(S)3.7
岸(E)3.6
小川(S)3.5
原(S)3.4
ジョンソン(C)3.4
ボルシンガー(M)3.4https://t.co/UqtJ4StJZS
その他にも、多和田、榎田、カスティーヨ、十亀、ウルフらがわきを固め、QS率はオリックスに次ぐ2位。
先発投手陣に関しては及第点は与えられる。
【パリーグチーム別QS率】
- オリックス:53.72%
- 西武:50.42%
- 日本ハム:49.17%
- ロッテ:49.14%
- 楽天:47.90%
- ソフトバンク:45.22%
その一方で、2017年はリーグ2位の救援防御率3.17と安定していた救援陣が崩壊。
救援防御率4.51はリーグワースト。
平井&野田の復調、マーティン、ヒース、小川の加入で8月こそ持ち直したものの、チームの弱点と言えるのは間違いない。
8月救援防御率と延べ登板投手数
— aozora (@aozora__nico2) 2018年8月31日
西 2.77 82
楽 2.98 80
ソ 3.22 78
神 3.25 75
日 3.29 79
オ 3.58 96
ロ 3.98 66
D 4.27 79
中 4.52 80
巨 4.62 64
広 4.72 89
ヤ 4.75 82
オフには菊池雄星のメジャー移籍が濃厚とされており、投手陣には不安要素の方が多く付きまとう。
ウルフ、カスティーヨ、マーティン、ヒースらの去就も不透明であることを考えると、質・量ともに投手陣の方が野手より補強優先度は高い。
2018年の埼玉西武ライオンズの投手編成
2018年の西武の編成については、先発とリリーフに分けて考察していく。
2017年の結果と2018年の年齢や伸び代を考慮して、戦力充実度を判定。
充実度が低いポジション=補強ポイント。
【ポジション充実度判定】
- 充実度A:補強の優先度低
- 充実度B:補強の優先度中
- 充実度C:補強の優先度高
2018シーズンはまだ終了していないが、2018/9/6の成績と投手起用をもとに分析していく。
なお、2018年シーズンオフのライオンズには、FA権取得見込みの投手はいない。
また、投手編成の考え方については、下記の記事も参照して欲しい。
先発 充実度C
2018年の西武の主な先発投手の成績は下記のとおり。
【先発A班】
- 菊池雄星(27) 19試合 防御率3.07 10勝4敗 QS率73.68%
- 多和田真三郎(25) 22試合 防御率4.41 13勝5敗 QS率45.45%
- 榎田大樹(32) 19試合 防御率3.44 9勝3敗 QS率55.56%
【先発B班】
- 十亀剣(31) 19試合 防御率4.08 5勝8敗 QS率52.63%
- カスティーヨ(29) 20試合 防御率4.48 7勝4敗 QS率50.00%
- ウルフ(37) 12試合 防御率4.68 4勝3敗 QS率36.36%
【先発若手組】
- 今井達也(19) 10試合 防御率5.33 3勝4敗 QS率50.00%
- 髙橋光成(22) 2試合 防御率6.00 1勝1敗 QS率0.00%
基本的には優勝するためには80勝が必要。
内訳としては、先発60勝、救援20勝が理想。
更に細かく分けると、先発の勝ち星の内訳理想は下記の通り。
15勝以上のエースが1人。
10勝前後の二番手級が2人。
5勝前後の投手が4名前後。
谷間で1勝する投手が5名前後。
2018年のライオンズは、2017年に引き続き理想に近い成績を残している。
勝ち星的には逆だが、エース菊池を軸に、多和田&榎田が二番手として二桁勝利。
4番手以降は調子と相性、疲労を考慮しつつ、登録抹消を上手く使いながら運用。
スポット的な存在として、若手投手を先発させるなど、投手陣はベターな起用が出来た2018年。
2019年を考える上で、最大の問題は菊池雄星の退団。
2014~2017年までの4年間で平均151イニング、防御率2.73。
2018年も既に134回2/3を投げて、防御率3.07の投手が離脱するのは、非常に痛い。
チーム投手運用の基本的な考え方は、年間1287イニング(143×9回)をいかに質の良い投手で無理なく埋められるのか。
1人でチームの年間イニングを8.5%もハイクオリティで消化してくれる菊池の存在が、どれほど大きいことかは想像に難くない。
次期エース候補には多和田の名が挙がるが、防御率4.41、奪三振率5.48、被打率.261、WHIP1.29を考えると、まだまだ心許ない。
菊池級の投手を補強、育成するのは容易ではなく、2019年の西武は先発でも苦労するだろう。
三番手以降を考えても、榎田が33歳、十亀が32歳。
去就が不透明なウルフも37歳であることを考えると、即戦力の先発投手は喉から手が出るほど欲しい。
球団の傾向から考えると可能性は低いが、イニングイーターとしての役割を期待して、オリックス・西をFAで獲得出来ると有り難いが...。
仮に他球団から獲得できなくとも、ドラフトでは即戦力投手を獲得すべきだ。
チーム内の若手投手で期待がかかるのは、ドラフト1位の高橋光、今井、 齊藤の三人。
特に今井に関しては、打ち込まれるケースも目立ったが、既に一軍で3勝。
奪三振率7.83はまずまずの数字で、ボールの質は一軍級。
10試合に登板して6回以上投げたのが6試合、QS率50%と、試合を作る力は既に有している。
かつて涌井が1年目の防御率7.36、イニング55回1/3、1勝から、二年目に防御率3.24、イニング178回、12勝と数字を伸ばしたような成長曲線を期待したい。
高橋光に関してはケガと伸び悩みで期待値は徐々に下がっているが、そろそろやってくれないと困る存在。
齊藤は先発かリリーフかはチーム事情に左右されるが、先発左腕不足を考えると、先発で輝いてくれるとありがたい。
それと、面白い存在なのは伊藤翔。
ルーキーイヤーとなった19歳は、主にモップアッパー兼ロングマンとして一軍で登板。
13試合にリリーフ登板して、17イニングで防御率2.12、2勝と結果を残した。
奪三振率5.29、被打率.250と、ボールの質はまだまだだが、一軍再昇格後は5試合で失点0と見違える投球を見せている。
体力的にも技術的にも一軍でのローテは難しいが、伸びしろが大きいだけに、2019年の成長が楽しみ。
色々とタラれば要素はあるが、ライオンズの2019年の理想の投手成績は下記のとおり。
- 15勝以上のエースが1人→多和田
- 10勝前後の二番手級が2人→カスティーヨ(新外国人?)、榎田
- 5勝前後の投手が4名前後→今井、即戦力投手(ドラ1ルーキーor西)、十亀、髙橋光、 齊藤大、ウルフ
- 谷間で1勝する投手が5名前後→高木勇、佐野、本田、郭、伊藤
年齢、格、実績などを考えると、2019年のエースは多和田。
二年連続で働くかには不安を残すがが、カスティーヨと榎田が二番手級。
4番手以降は疲労や対戦球団との相性、調子を考慮しながら今井らで埋めたい。
本来であれば今井や髙橋光に二番手級を託したいが、期待しすぎるのは酷だろう。
ただ、打線の得点力と高いチームUZRを誇る守備力があるので、 なんとか援護を受けながら成長して欲しい。
リリーフ 充実度B
2018年の西武の主なリリーフ投手の成績は下記のとおり。
【リリーフA班】
- 野田昇吾(25) 46試合 防御率2.88 1勝1敗16H
- 平井克典(27) 51試合 防御率3.43 3勝1敗14H
- マーティン(28) 10試合 防御率2.31 1勝0敗7H
- ヒース(33) 33試合 防御率2.35 3勝1敗8S9H
【リリーフB班】
- 小川龍也(27) 6試合 防御率0.00 0勝0敗2H
- 齊藤大将(23) 14試合 防御率3.55 1勝2敗1H
- 伊藤 翔(19) 13試合 防御率2.12 2勝0敗0H
- 武隈祥太(28) 32試合 防御率5.81 1勝2敗8H
- 増田達至(29) 31試合 防御率6.75 0勝4敗11S2H
- ワグナー(34) 36試合 防御率4.22 2勝1敗9H
途中加入のヒース、マーティンのおかげで何とか急場しのぎ出来ているが、全体的にリリーフ陣への不安は拭えない。
現状は9回ヒース、8回マーティン、7回平井&野田、左のワンポイント小川で勝ちパターンを何とか確立。
ただ、2017年に比べてリリーフB班の層の厚さは雲泥の差がある。
【リリーフB班】
武隈祥太(28) 55試合 防御率3.15 5勝2敗13H
平井克典(26) 35試合 防御率1.89 2勝0敗2H
野田昇吾(24) 29試合 防御率2.10 1勝0敗0H
大石達也(29) 20試合 防御率0.93 2勝0敗4H
長年リリーフ陣を支えた武隈、増田は金属疲労で2018年の復調は絶望的。
トミージョン手術明けの高橋朋は開幕早々に負傷離脱し、2軍での実践復帰もままならない。
大石、小石も精彩を欠き、30歳前後のリリーバーにガタがきた形だ。
ルーキーの齊藤大、伊藤翔がリリーフに回っているが、ドラフト1位&3位の二人を若いうちからリリーフで潰したくはない。
2018年のオフは、ヒース&マーティンを全力で慰留すると共に、ドラフト中位で即戦力の社会人リリーバーを獲得したいところ。
※即戦力社会人リリーバーの例
- 2012年ドラフト4位:高橋朋己
- 2015年ドラフト3位:野田昇吾
- 2016年ドラフト5位:平井克典
ちなみにだが、2019年のライオンズのリリーバーで楽しみ存在は相内誠と中塚駿太。
相内は入団以来先発で期待されてきたが、結果が出ず、2018年のシーズン途中からリリーフ転向。
その結果、球威がアップして、ショートイニングなら150キロを連発。
一軍打者を力でねじ伏せる場面もあり、球の力だけなら西武投手陣の中でもトップクラス。
大卒2年目のドラフト2位・中塚は、二軍でクローザーに座につき、41試合で防御率2.30、43回、42奪三振。
WHIP1.53、被安打41は気になるが、ようやく球威が出てきた。
リリーフ不足のチームにあって、20台中盤の二人がリリーフB班として機能してくれると非常に助かる。
まずは1軍で30~40試合前後登板して、1軍経験を増やしたい。
【2019年のライオンズリリーフ陣】
- クローザー(9回):ヒース
- セットアッパー(8回):マーティン
- 7回:野田、平井
- リリーフB班:武隈、増田、相内、中塚
- ロングマン:田村
ワグナーの契約は微妙だが、出来ればヒース&マーティンのスペアとして、1人新外国人を加えておいて、有事の際に備えたい。
一度壊れたリリーフが復活するのは難しいが、武隈、増田、高橋朋のうちのいずれか1人でもリリーフB班で機能してくれると助かる。
通常リリーフの1軍登録枠は7名前後だが、不調や疲労、伸び悩みなどを考えると、10名前後は使える投手がいないと厳しい。
ここに名前が挙がっていない中堅リリーバーが1人でも多く出てきてくれることに期待したい。
2018年の埼玉西武ライオンズ投手の補強ポイント
【投手補強ポイントと優先順位】
- 先発候補の即戦力大学生or社会人
- 右の剛腕リリーフ投手(外国人or社会人)
補強の優先度が高いのは先発。
2017年のドラフトは即戦力投手の候補が少なかったが、2018年は即戦力候補が比較的多い。
出来れば左の先発をドラフト1位で行きたいが、個人的には左右よりも純粋能力を優先して欲しい。
2017年の東、田嶋ほどの即戦力候補の左腕はいないので、力のある右腕を1位指名すると予想。
野手に逸材が多いので悩ましいところだが、ドラフト1位は先発型の即戦力型投手が望ましい。
まとめ
- 先発は比較的充実していた投手陣
- リリーフも不安はあるが、菊池の抜ける穴を埋めたい
- 優先順位は即戦力の先発>即戦力リリーバー>余っていれば左腕
西武ライオンズの冬の通信簿
仮想ドラフト会議
【パワプロ2018】どこよりも早い2018年プロ野球ドラフト会議【根尾、藤原、吉田輝星はどこに行く!?】
12球団の2018年ドラフト指名予想と2019年の編成記事
プロ野球12球団の2018ドラフト指名予想と2019年投手事情
福岡ソフトバンクホークス
東北楽天ゴールデンイーグルス
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北海道日本ハムファイターズ
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