どうも、はろーぐっばい(@jubenonz)です。
本日は、『ドラえもん のび太の宝島』の感想をお話します。
2018年3月3日(土)に公開された最新作。
土日の親子連れで賑わう映画館を避けて、平日の昼間にゆっくり、ゆったりと観賞してきました。
子供の頃にワクワクした思い出がある、懐かしの映画来場者限定グッズもゲット。
できることなら、映画館に行きたくても行けないドラえもんファンのキッズにプレゼントしたい思いです。
売店にも可愛らしいグッズの数々が販売されていて、寸前まで購入を悩むほどでした。
「のび太の宝島」最高に良かったー😊✨節約するといいながら、自分に甘く(笑)プチ贅沢でドラえもんポップコーンセットを片手にドラ映画を楽しみ‥ミニドラの可愛さに負けてつい買っちゃいました😅今日は我慢していた小説版を読んで感動に浸る❗️ #ドラえもん #のび太の宝島 pic.twitter.com/fzTZRPJNOZ
— のびろべえ (@nobirobe) 2018年3月3日
で、『ドラえもん のび太の宝島』の感想ですが、歴代のドラえもん映画と比較してつける総合点はズバリ73点!
順位付けするなら、15位の『のび太の日本誕生』と14位『のび太のドラビアンナイト』の間くらいですかね。
新声優陣になってからのリメイク版ではない、オリジナル版では一番良かったです。
極力ネタバレ控えで感想を述べていきますので、映画館に行くか迷っている方は参考にしてください。
目次
『ドラえもん のび太の宝島』とは
概要
『ドラえもん のび太の宝島』(ドラえもん のびたのたからじま)は、2018年3月3日から公開されている日本のアニメ映画。映画ドラえもんシリーズ通算第38作(アニメ第2作2期シリーズ第13作)。
あらすじ
宝島を発見することをジャイアンたちに宣言したのび太は、ドラえもんのひみつ道具「宝探し地図」を使って、宝島を探すことになった。その地図に指し示された場所は、太平洋上に新しい島が突然現れ、のび太たちは「ノビタオーラ号」と命名された船に乗って、島を目指そうとするが、あと少しで島に上陸する手前で海賊たちに襲われ、しずかがセーラと間違えられて海賊船にさらわれてしまう。海賊たちが逃げた後、のび太たちは海に漂う少年・フロックとペットのオウム型ロボット・クイズに出会う。フロックは海賊船から逃げたメカニックで、宝島の重要な秘密について知っていた。その後、のび太たちは海賊たちからしずかを助け出そうとし、宝島に眠る財宝に隠された秘密を探る。
キャッチコピー
- 「見つけたのは、宝物以上の、宝物。」
- 「勇気と友情は、海賊にも奪えない宝物だ。」
- 「その島を作ったのは、愛でした。」
『ドラえもん のび太の宝島』の総評
「映画ドラえもん のび太の宝島」が初動2日間で8.4億稼いだことがどれだけ凄いかというと、2016年の「君の名は。」が初動2日間で7.7億円だったという事実で、お分りいただけると思います。
— たかまさ (@tkms2112) 2018年3月5日
興行収入的にも、初動はなかなか好調なようです。
実際その値が納得できるほど、非常によくできた作りで飽きずに楽しめました。
大人も子供も楽しめる作りになっていて、 星野源さんの挿入歌のタイミングと曲調が上手くハマっていたのもグッド。
星野源が主題歌と挿入歌を担当した『映画ドラえもん のび太の宝島』が本日公開になりました!
— 星野源 official (@gen_senden) 2018年3月3日
是非、劇場に足をお運びください! #星野源のドラえもん #映画ドラ #のび太の宝島 https://t.co/Mn26SGO7Or pic.twitter.com/cmEDJk2mzg
全体通して音楽が素晴らしく、作品の世界観や個々のキャラクターの心情や、物語の状況を上手く表現できていました。
挿入歌よかった。
— て*お. ⋆。𓇼 (@teo_to_ogen) 2018年3月5日
エンディングも席を立たず子供たちが歌ってた。
嬉しい感想を耳にする。
音楽が映画の一部となって
物語の持つ力を膨らませることができるって実感できた。
大人が静かに泣き
子供達が楽しげに歌っているところ
源さんにも体感してほしいな…#星野源のドラえもん #のび太の宝島
確かに、挿入歌には人を泣かせる力があった...。
ネタバレしないところでいうと、この映画を観に行った人のほとんどはフレンチトーストを食べたくなります。
「映画ドラえもん のび太の宝島」の冒険でお友達になったセーラがしずかちゃんと一緒に作るフレンチトースト!なんと、クックパッドでレシピ化!動画ではしずかちゃんが直々にレシピを教えてくれるよ!詳しくは→ https://t.co/YOJMBKxs3N #ドラえもん #映画ドラ #のび太の宝島 #クックパッド #レシピ pic.twitter.com/6fp91E1wn3
— ドラえもんチャンネル (@doraemonChannel) 2018年3月4日
おすすめはお昼前後に映画館に観に行って、見終わった後はカフェでご家族や恋人とフレンチトーストを食べる流れですかね。
自宅で自作するのもシャレてます。
ゲスト声優の大泉洋や長澤まさみ、サバンナの高橋茂雄さんなども違和感なく溶け込んでいました。
ストーリー、音楽、グッズ、グルメ要素、声優...。
とにかくバランスが良い作品で、万人受けする外さない作品。
ハリウッド映画なら確実に死亡フラグな、ジャイアンとスネ夫のカッコイイシーンもあって最高でした。
『のび太の宝島』を極端に嫌うとか、ダメ出しをする人はいないのではないでしょうか。
もっと詳細なネタバレ感想が気になる方は、下記の方の記事によくまとまっていますので参考にされてみてください。
かなり網羅的にレビューされています。
『ドラえもん のび太の宝島』の感想 良かった点と不満点
こっからは私独自目線の感想。
ネタバレ控えめで、細かい部分を評論します。
良かった点 子どもと大人を繋ぐドラえもん映画の進化
起承転結のバランスが抜群! 特に導入部分のワクワクが最高
今回一番良かったのは飽きがこないストーリー設計。
ドラえもん映画というのは紅白歌合戦や、水戸黄門のようにプロットは出来上がっています。
観客もそこに変化を望んでおらず、むしろその毎度おなじみを楽しむ人が大半。
【ドラえもん映画のパターン】
- のび太がスネ夫とジャイアンと無茶な約束する
- ありもしないはずの冒険地が見つかる
- みんなで楽しい愉快な冒険の旅に出る
- 途中でトラブルに巻き込まれる(未知との遭遇)
- 異国(異界)の友人と敵が出来る
- 困難に負けそうになる
- 最後は困難に打ち勝つ
ただ、毎回同じではつまらないので、細かい部分で新たな試みがあります。
今回私が一番感心させられたのは導入部分の現実味。
例えば、のび太が「ドラえもぉぉ~ん」と泣きながら家に帰るおなじみのシーン。
旧来の映画と走りながらそのままOPに突入するのですが、その道中ののび太がただ走るだけではありません。
普段映し出されない裏路地の小路や、犬を飼う民家を横切るのです。
その他にも家を飛び出したドラえもんとのび太が、街をトボトボ歩くシーンでは自家用車でワイワイしている3人組や、待ちゆく人々。
船で飛び出していくのび太たちを観て驚く電車の乗客。
そう、今回はのび太たち以外の住人が非常に細かく描かれているのです。
普段は各々の自宅、空き地、裏山、学校が現実世界の主な場所。
今作はそのいつもの場所以外の、のび太が住んでいる街を細部まで描いています。
街を俯瞰したアングルや、他の生活している人々の会話。
そういった、観る側の視聴者の世界でもありそうな現実的な描写を入れることで、ドラえもんを単なる作り物にはしていないのです。
そうすることで、ここではないどこかの現実から、ここではないどこかの仮想世界にのび太たちが冒険していくような感覚を視聴者に与えられます。
まるで自分たちも本当に冒険しているような感情移入を起こさせる導入部分が、抜群に良かったのです。
特に宝島に目掛けて船が出発するシーンでは、街の河原→東京湾→大航海という流れになっていて最高。
東京湾上空のシーンを映し出す絵を入れることで、現実世界から冒険に飛び出していく感覚を与えられるという作り。
今までのドラえもん映画にはなかった、ドラえもん映画史に残る導入部分だったとはっきり言えます。
私個人の話なのですが、ドラえもん映画で一番好きな部分が冒険に飛び出していくシーン。
夢と希望に膨れ上がったのび太たちが、わいわいがやがやと冒険を楽しむ様子が最高にワクワクするのです。
そういった人の心と体を動かすような魅力こそが、ドラえもん映画の最大の見所だとすら思ってます。
なので、今回導入部分で”俺も冒険したい感”が最高に高まる演出だったことは、大きな拍手を贈りたいです。
控えめに言って最高。
大人も子供も楽しめる作品作り ドラえもん映画を進化し続けている
これまでは子ども目線で評してきましたが、今度は大人目線。
実は今回の海賊と宝探しという設定は、過去にもあります。
それは映画シリーズ第19作・『のび太の南海大冒険』です。
共通点としては、「スティーヴンソンの小説「宝島」を読んで宝探しに憧れるのび太」と「ドラえもんのひみつ道具「宝さがし地図」の登場」。
※それ以外にもありますが、ネタバレになるので...
ただ、リメイク版ではないので、あくまで類似している程度。
ストーリーなどは全く別物の完全オリジナルです。
実は『のび太の南海大冒険』以外にも、過去の映画を想起させるシーンがいくつかあります。
パッと私が気づいただけでも、『のび太の恐竜』『宇宙漂流記』、『太陽王伝説』などと似たような設定や描写がありました。
鼻からスパゲッティならぬ、鼻からカルボナーラとか(笑)
それと物語の核心に触れるので、具体的な作品名は言えませんが泣けるドラえもん映画の代表的な作品の名セリフも引用されています。
ドラえもん好きなら涙腺をやられるでしょう、高い確率で。
恐らくお子さんと一緒に観に行った親御さん世代なら、気づかれるでしょう。
そして、きっと観終わった後に子どもさんに「あのシーンは昔の...」なんて会話があって、ご自宅でお子さんと過去作を観るという微笑ましい流れになっていくではと勝手に妄想していました。
リメイク版自体、ドラえもん映画の良さを後世にも伝えようという意図があります。
そうした「親御さん世代を含めた全世代に愛されるドラえもん映画作りをしたい」という製作者の熱い想いが、今作には特に強く感じられました。
ストーリー自体も父と子の関係が重要なテーマになっており、是非親子で一緒に観に行って欲しい映画です。
73点止まりの理由【若干ネタバレ注意】
じゃぁ、なぜ73点なのか。
ここまでのレビューだけを読んでいれば、90点近く出してもよさそうなものですが...。
個人的にどうしても引っかかった部分が2点ありました。
一つは個人の好み。
もう一つは物語の説得力について。
ここからは若干ネタバレの要素を含みますので、注意してください。
勧善懲悪ではないラストの展開
私は強烈な悪役や敵組織が好き。
彼らの残虐さや卑劣さ、異常性などがあればあるほど作品にのめりこめるのです。
また、悪役の存在感が高まることで主人公たちの輝きが増すことにつながるので、結果的に物語全体が良くなります。
ところが、今回の『ドラえもん のび太の宝島』では、敵役がそんなに輝いていなかったです。
結果的に皆良い人でした、大団円!
的な終わり方になったので、良くも悪くも清涼感(カタルシス)が湧き上がってきませんでした。
いくら子ども向けの作品とはいえ、ドラえもんだって、クレヨンしんちゃんだって、悪役が輝いてこそ作品の面白さが増すのではないでしょうか。
ドラえもん映画では、『のび太の大魔境』や『宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)』、『のび太の魔界大冒険』などで憎たらしい悪役が登場します。
それらをのび太たちが一致団結して倒す達成感というのは、残念ながら『のび太の宝島』では感じられませんでした。
最近の傾向なのか、クレヨンしんちゃんの『爆睡!ユメミーワールド大突撃』や『襲来!!宇宙人シリリ』のように、いわゆる親子のボタンの掛け違いで起こった対立がよく用いられます。
これに関しては人によって好き好きなのですが、個人的には敵役を倒した際の達成感のなさから減点にしました。
独断でなかなか大規模な悪行をしようとした人が、最後お咎めなしってのもちょっとしっくりきませんでした。
普通の法治国家だったら、あの後悪役はブタ箱行きですからね。
それで仲直りしたね、ちゃんちゃんって...。
最後無理やり円満解決になってますが、根本解決もしていないので、ちょっと色々とツッコミどころがあるなと感じました。
まぁ、その辺は原作小説から細かい部分を端折った影響なのかもしれませんが...。
疑問に残ったのび太のパパへの態度
で、一番引っかかったのがのび太のパパへの態度。
のび太が宝島発見する→ママがダメだという→のび太がパパに行っていいと聞く→パパが夏休みの宿題済ませたらねという→のび太が涙を流して「パパの馬鹿!」と言って家を出て行く
どう思いますか?
私はここでちょっとのび太に対して引きました。
パパってそんなにおかしいこと言ってないですよね?
冒険したいのび太の気持ちを尊重しつつ、ママの意向もくみ取った最適な解決案を出してるように思います。
それをのび太が「わかってくれない!」って言って、親に向かって暴言を吐く。
私個人としてはのび太が100%悪い気がします。
なんかママが聞き分けのない人みたいになってますが、普通の親なら小学生が宝島を探しに航海するって聞いたら止めますよね。
ママが悪者みたいに見えて、ちょっと可哀想でした。
実はこの親子の行き違いの描写って非常に重要なんです。
ネタバレを控えるので詳細は言えませんが、今回のテーマは親子の対立。
すれ違う親子を、のび太が”話し合わないと分かり合えない”と諭すシーンがあります。
ん?
ここで疑問が出ますよね。
いやいやあなたは話し合いもせず、父親に暴言吐きましたよね?と。
その後でのび太とパパが和解したくだりがあれば、スムーズにいくのですが、それもなし。
まぁ、のび太はあの後実はパパに対して反省してたのかもしれませんが、そういう回想シーンなどはありませんでした。
なので、ラストとのび太が説得するシーンで、説得力がなかったのです。
物語の一番重要なシーンなのに、そこが納得させられる形になっていなかったように感じませんでした。
ラストでフロック(ゲストキャラクター)を観て回心したような描写はあるのですが、順番が前後しているように感じてしまったんです。
そもそもでいうなら、のび太が宿題を片付けてから行こうとしないのが疑問。
例えば『のび太の海底鬼岩城』なら、のび太が宿題を終わらせないと冒険に行けないと知って、皆で協力するシーンがあります。
一致団結して頑張って、ママからの偉いと認められて、晴れて冒険に旅立つのです。
教育的にも非常に素晴らしく、みんなが納得もする形。
これが本来ドラえもんが持ってた良い部分だったのに...。
今回はその点で良い部分が損なわれていたので、減点にしました。
パパが「宿題を終わらせたら」という解決案を出さずに、頭ごなしに否定するって展開ならまだ許せたのですが...。
まとめ
- 大人も子供も楽しめる素晴らしい作品
- フレンチトーストを食べたくなる
- 星野源の挿入曲「ここにいないあなたへ」が良い
- 映画館で販売されているグッズは可愛い!
皆さんも是非映画館に足を運んで観てください。
それでは、さようなら!
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以前はAmazonプライムビデオやauビデオパスでも観られたのですが、現在(2018/2/10時点)は観られません。
動画配信サービス(VOD)比較表と選ぶ際のポイントと注意すべき点4つ
最近の映画では、リメイク版や過去作のネタが用いられるので、過去作も要チェックです!
一点注意なのは、予告なく配信停止となる作品があること。
自分が観たい作品が見れなくなることがあるので、お早めに登録・視聴することをおすすめします。
もしAmazonプライムビデオで配信されていない時は、TSUTAYA DISCASを利用しましょう。
※1「無料期間中、新作は借り放題の対象外」
※2「9枚目以降旧作のみ対象となります。」
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