どうも、はろーぐっばい(@jubenonz)です。
本日は、NPB(プロ野球)アンタッチャブルレコードベスト10をご紹介します。
目次
アンタッチャブルレコード(不滅の大記録)とは
意義素:将来的に塗り替えられることがないと思われる記録のこと
類語:アンタッチャブルレコード ・ 更新不可能記録 ・ 到達不可能記録 ・ 不滅の記録
NPB(日本プロ野球)ではあまり聞きなれない言葉ですが、MLB(メジャーリーグ)ではよく用いられます。
シーズン最高の投手に贈られるサイヤング賞の冠にもなったサイヤングの通算511勝。
世界最高の走り屋リッキー・ヘンダーソンの通算1406盗塁。
最高の剛腕にして幾たびもノーヒッターになったノーラン・ライアンの通算5714奪三振。
100年以上を超えるメジャーリーグに燦然と輝く不滅の大記録。
これらのことを、アンタッチャブルレコードと呼ぶのです。
採点基準
- 難易度
- 価値の高さ
難易度とは文字通り記録更新の難しさ。
価値の高さとは数字の勝利貢献度です。
例えばシーズン最多被本塁打や失点などのワースト系記録は、勝利に直結しない記録なので対象外にしています。
よりチームの勝利に貢献した記録を選定しました。
なお、日米通算は除き、あくまでNPB単独での記録達成可能性で今回は判断しています。
NPB(プロ野球)アンタッチャブルレコードベスト10
10位 シーズン最多奪三振 401 江夏豊
200奪三振を超えれば凄いと言われるなかで、その倍にあたる401奪三振。
【歴代トップ5】
- 1位 江夏 豊 401 (1968)
- 2位 稲尾 和久 353 (1961)
- 3位 金田 正一 350 (1955)
- 4位 江夏 豊 340 (1970)
- 5位 杉浦 忠 336 (1959)
平成最高記録は1990年の野茂英雄さんの287奪三振。
21世紀最高は2011年のダルビッシュ有投手の276奪三振。
300奪三振に到達するだけでも至難の業。
恐ろく今後破られることはないでしょう。
9位 連続フルイニング出場 1492試合 金本知憲
連続試合出場ではなく、全てのイニングに出場する必要がある連続フルイニング出場。
代打を出されない打力、代走を出されない走力、守備固めを必要としない守備力、そして試合に出続ける体力と安定した成績が求められます。
年間の試合数が140前後であることを考えると、10年以上第一線で活躍する必要があるのです。
【歴代トップ5】
- 1位 金本知憲 1492試合(99.7.21~10.4.172)
- 2位 三宅秀史 700試合(57.7.15~62.9.53)
- 3位 衣笠祥雄 678試合(74.4.17~79.5.274)
- 4位 鳥谷敬 667試合(12.3.30~16.7.235)
- 5位 松井秀喜 574試合(95.5.30~99.7.22)
文字通り金本さんだけが桁違いの成績を残しています。
移動手段や空調設備の発達などで、現代野球の選手の方が昔より若干記録を狙いやすくなっていますが...。
最近は休ませながらコンディションを保つ戦略をとるチームが増えているので、更新の可能性は限りなく0に近いでしょう。
8位 通算安打 3085 張本勲
イチロー選手のメジャー通算3,000本安打が2016年に話題になりました。
平成最高の安打製造機がイチロー選手なら、昭和最高は張本勲さん。
【歴代トップ5】
- 1位 張本 勲 3085
- 2位 野村 克也 2901
- 3位 王 貞治 2831
- 4位 門田 博光 2566
- 5位 衣笠 祥雄 2543
平成最高は金本知憲さんの2539安打。
今の時代は一流選手がメジャー挑戦するため、通算記録の更新は難しくなっています。
イチロー選手が口にした、日本でイチロー選手の通算安打を超える選手が登場してくれることを期待したいですが....。
7位 通算打点 2170 王貞治
21年連続100打点でも辿り着けない数字。
説明不要の大記録です。
【歴代トップ5】
- 1位 王 貞治 2170
- 2位 野村 克也 1988
- 3位 門田 博光 1678
- 4位 張本 勲 1676
- 5位 落合 博満 1564
平成最高は金本知憲さんの1521打点。
高卒かつ息の長い選手が強いチームに所属すればワンチャンスありますが...。
6位 通算最多奪三振 4490 金田正一
シーズン200奪三振を22年連続でも届かない記録。
22年プロ野球選手生活を送るだけでも難しいのに、かつ異次元の成績を残し続ける...。
【歴代トップ5】
- 1位 金田 正一 4490
- 2位 米田 哲也 3388
- 3位 小山 正明 3159
- 4位 鈴木 啓示 3061
- 5位 江夏 豊 2987
平成最高は三浦大輔さんの2481。
分業制が続く現在の野球界の流れを考えると、シーズンの奪三振に大幅な増加は見込めない状況。
選手寿命が60歳にでもならない限り、通算記録の更新は難しいです。
5位 通算盗塁 1065 福本豊
50盗塁を21年連続でも届かない記録。
【歴代トップ5】
- 1位 福本 豊 1065
- 2位 広瀬 叔功 596
- 3位 柴田 勲 579
- 4位 木塚 忠助 479
- 5位 高橋 慶彦 477
平成最高は2004年の赤星憲広さんの64盗塁。
スピードは一番衰えやすい部分なので、20年も走り続けるのは非常に難しいです。
クイック技術やデータ分析力が向上している現代野球では、記録更新は不可能に近いでしょう。
パワプロで挑戦してみましたが、高い出塁率も要求される高難度の大記録でした。
栄冠ナインの走力S選手で通算盗塁1,100できるかペナント検証【パワプロ2017】
4位 シーズン盗塁 106 福本豊
野手のシーズン記録の中で、最も難しいのが盗塁部門。
通算盗塁も難しいですが、それ以上にシーズン三桁盗塁は難易度MAXです。
【トップ5】
- 1 福本 豊 106
- 2 福本 豊 95
- 3 福本 豊 94
- 4 河野 旭輝 85
- 5 木塚 忠助 78
100回盗塁を仕掛けるのも難しく、仮に盗塁成功率80%と計算すればそれ以上の出塁が求められます。
盗塁技術だけでなく、高い出塁率も必要なアンタッチャブルレコードです。
3位 シーズン勝利 42 稲尾和久&スタルヒン
投手のシーズン記録の中で、最も難しいのが勝利部門。
シーズン20勝でも大投手と言われる平成プロ野球。
その倍の数を勝ってようやく並べる記録です。
【トップ5】
- 1 スタルヒン 42
- 1 稲尾 和久 42
- 3 野口 二郎 40
- 4 真田 重男 39
- 5 須田 博 38
- 5 杉浦 忠 38
近年の先発投手は年間25登板がほとんど。
全勝しても届かない数字です。
中継ぎ投手の場合は70試合以上登板することもありますが、良くて白星は15勝程度。
優勝するチームでも中継ぎ投手の勝利が20勝前後であることを考えると、中継ぎ投手の達成も微妙。
記録達成のために5回から登板するとかしない限り、達成は難しいです。
2位 通算本塁打 868 王貞治
50本塁打を17年連続でも届かない記録。
打者部門の文句なしのナンバーワンアンタッチャブルレコードです。
【歴代トップ5】
- 1位 王 貞治 868
- 2位 野村 克也 657
- 3位 門田 博光 567
- 4位 山本 浩二 536
- 5位 清原 和博 525
平成最多は金本知憲さんの476本。
球場がどんどん広くなっていくことも考えると、不可能な数字です。
パワプロで記録更新に挑戦しましたが、色々とありえない記録を続けてやっと近づけました。
栄冠ナインのパワーS選手で通算1,000本塁打できるかペナント検証【パワプロ2017】
1位 通算勝利 400勝 金田正一
20年連続20勝で並ぶ数字。
野球人生で一回でも達成出来れば素晴らしい20勝を20回...。
【歴代トップ5】
- 1 金田 正一 400
- 2 米田 哲也 350
- 3 小山 正明 320
- 4 鈴木 啓示 317
- 5 別所 毅彦 310
相当強いチームに所属して、かつ息の長い選手じゃないと不可能な記録です。
※国鉄スワローズ在籍で達成した金田さんは凄すぎる...
ちなみに金田さんはそれ以外にも、64回1/3連続無失点や通算最多投球回5526回2/3といったアンタッチャブルレコードをお持ちです。
パワプロで挑戦してみましたが、かなり強力なチームメイトの協力なしには成し得ない記録でした。
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番外編
今回トップ10に惜しくもランクインしなかった記録もあります。
チーム記録や、平成で生まれたとんでもない記録。
平成に達成した記録はもう少し時間が経たないとアンタッチャブルかどうかを判断できません。
2、30年後にアンタッチャブルレコードとして語り継がれる可能性がある記録をまとめてみました。
最大の不滅の大記録 巨人のV9(9年連続日本一)
読売ジャイアンツは1965年(昭和40年)から1973年(昭和48年)まで、9年連続セ・リーグ優勝&日本一。
ON(王貞治&長嶋茂雄)擁する巨人の最盛期、通称V9。
【日本シリーズ連覇記録】
- 巨人→9連覇(1965~73年)
- 巨人→3連覇(1951~53年)
- 西鉄→3連覇(1956~58年)
- 阪急→3連覇(1976~78年)
- 西武→3連覇(1986~88年)
- 西武→3連覇(1990~92年)
平成初期に西武が三連覇を成し遂げて以降、三連覇すら生まれていません。
V9の三分の一の三連覇ですら歴史上5チームのみ。
ドラフト制度導入、大物選手のメジャー挑戦、CS制度導入、巨人ブランドの低迷(というよりは他球団にも興味関心が移った)などを考えると、今後9年間強いチームが登場する可能性は非常に低いでしょう。
一生見られないか、これから増加するか!? 大谷翔平の1シーズン二桁本塁打&勝利
2016年に日本ハム(当時)の 大谷翔平選手が記録した二刀流伝説。
日米を含めても、ベーブルースと大谷選手だけが達成した記録です。
大谷翔平選手が近代野球に生み出した”二刀流”というポジションが、21世紀以降の野球界にも根づくのか。
それとも、大谷選手だけしか成し遂げられない偉業なのか。
ベーブルースの約100年後に大谷選手が生まれたことを考えると、100年に一人の逸材クラスでないと出来ない記録。
100年後も語り継がれる伝説のアンタッチャブルレコードになるかもしれません。
平成日本プロ野球最高記録か!? 田中将大の24勝0敗
2013年に楽天(当時)の田中将大投手が達成したシーズン無敗の24勝。
文字通り負けないエースとして、チームを球団創設以来初のリーグ優勝&日本一に導きました。
実はこれまでに二桁投手のシーズン無敗は三度達成されています。
- 御園生 崇男(1937秋) 11勝 0敗
- 間柴 茂有(1981) 15勝 0敗
- 田中 将大 (2013) 24勝 0敗
そのうち20勝以上で達成しているのは田中投手のみ。
打者の打力が上がっている近代野球において、異常とも言える記録です。
まだ記録達成されてから10年経っていません。
1シーズンのみの記録なので、通算記録よりもアンタッチャブル度はやや低め。
ただ、一度も負けが許されないので、難易度はものすごく高いです。
もしかしたら平成プロ野球において最高の日本記録と語り継がれる記録になるかもしれません。
もうすぐ塗り替えられる通算打率一位 青木宣親が歴代ナンバーワンに
上積みが出来る本塁打、打点、盗塁と比べて下がる可能性もあるのが打率。
晩年衰えると数字はかなり下がります。
そんな中で、通算打率が3割を超えるレジェンドは24名(2017シーズン終了時点)。
中でも長年トップに君臨するのがリー兄弟の兄・レロン・リー選手の打率.320。
【通算打率トップ5】
- 1 リー .320
- 2 若松 勉 .31918
- 3 張本 勲 .31915
- 4 ブーマー .317
- 5 川上 哲治 .313
実はこのアンタッチャブルレコードを塗り替える可能性を持った選手が二名。
一人は2018年から日本球界復帰が決まった青木宣親(ヤクルト)選手。
結果関係なく100打席立てば、2018年中に一位に躍り出ます。
「NPB日本通算打率の記録保持者はリー(ロッテ)の.320です。規定で、4000打席以上という条件があるため、日本通算打率が.353のイチローは、381打席足りない。一方、青木は3900打席で.329という記録を残し、渡米したので、残り100打席をすべて凡退しても、.321となり、記録達成となります」
前述の通り、下がる可能性があるので確定ではありませんが、青木選手が引退する時の一つの楽しみです。
また、その青木選手以上のハイアベレージを誇るのがご存知、日本が世界に誇る安打製造機・イチロー選手。
イチロー選手の日本球界復帰は微妙ですが、1シーズン日本でプレイすれば圧倒的一位となる数字。
イチローは3619打数1278安打の.353なのだ。NPB公式サイトでは終身打率ランキングには4000打数以上の選手を掲載している。イチローは381打数足りないのだ。
引用:プロ野球の生涯打率3割は史上24人。イチローが1位じゃない理由は……。:コラム|SPORTS AUTHORITY - スポーツオーソリティ
記録更新という意味だけでなく、イチロー選手の日本球界復帰は見てみたいものです。
まとめ
正直甲乙つけるのが失礼なくらい、素晴らしい数字ばかりのアンタッチャブルレコードの数々。
いつかこれらのアンタッチャブルレコードを打ち破る、レジェンド級の選手の登場に期待したいです。
それでは、さようなら!