どうも、はろーぐっばい(@jubenonz)です。
本日は、20年間で一番驚かされたプロ野球順位予想は安藤統男さんの2008年西武優勝的中についてお話します。
目次
プロ野球優勝予想は当たらない
毎年3月頃になると、新聞・雑誌・ニュース・ラジオでは、プロ野球の順位予想が繰り広げられます。
昨年の王者は連覇なるのか!?、大型戦力変化補強した○○は強いのか!?、新監督が就任した○○は巻き返しなるのか!?
と言った具合に。
これは解説者だけではなく、一般のファンにとっても楽しいもの。
若手のブレイクや、再起をかけるベテランの復活、○○年ぶりの優勝など、色んなことへの期待に胸を膨らませるわけです。
ただ、ハッキリ言ってその予想のほとんどが当たりません。
各リーグの6球団の中から、一チーム優勝を予想するわけですが、面白いほど外れるものです。
※かくいう私も2017年は独走した広島の優勝を予想できていませんが(苦笑)
予想が当たらない原因ってのはいくつもありますが、大きな理由は”不確実な要素”を予想できないことにあります(まぁ、当然のことですが)。
ケガ人の多さ、期待した主力の不振、思わぬ若手の台頭、首脳陣と選手の内紛・チーム分裂、試合日程の変更...。
基本的に、シーズン予想をするにあたって考える要素は大きくわけると下記の5つ。
- 前年の成績
- シーズンオフの戦力変化(入退団、ドラフト、新外国人、FA)
- 選手の加齢(若手なら伸びしろ、ベテランなら衰え)
- 成績の安定度(二年目のジンクス、隔年傾向、毎年安定した成績を残すタイプなど)
- チーム方針と起用法(打順変更、配置転換など)
特に、前年成績とシーズンオフの戦力変化が大きなウェイトを占めています。
そこに経験則から、「若手は連続して成績を残せないだろうな」とか、「ベテランが意地で巻き返してくるだろうな」みたいなのを加味して、順位予想をするわけです。
ですので、大抵の解説者の予想は似たり寄ったり。
中には、大人の事情や私情で、関係のあるチームを上位予想する人もいます。
※個人的にはそういう方も好き。
なぜプロ野球解説者の順位予想は当たらないのか 古巣を上位予想する理由
先ほど話した”不確実な要素”をそこに組み込む人は、かなりレアです。
キャンプ・オープン戦で目立った若手や、主力のケガなどを勘案して順位をはじき出す人もいますが、当てるのは非常に困難。
期待した若手が開幕してみたらサッパリ、キャンプ・オープン戦で実践登板なしの投手が開幕戦で勝利、二刀流なんていう”とんでもない常識を覆す選手”も出てきたりすることもあります。
実際のところは、ペナントレースにおいて”不確実な要素”が大きく順位に関係します。
特にケガ人の有無、多い少ないは直接的に影響を与えますし、読みづらいところ。
どんなに選手層が厚くても、エースや4番が通年ケガをすれば、穴埋めは困難ですからね。
チームで集団インフルエンザに罹るチームなどもあり、こればっかりは予想のしようもありません。
私は決して野球解説者の方を批判するつもりもなく、不確実性の多いペナントにおいて予想は難しいと言いたいのです。
それだけに、観る側としては面白いんですけどね。
安藤統男さんの2008年西武優勝的中
長々と解説者の予想の難しさを語ってきましたが、ここからが本題。
私は20年間プロ野球を観てきましたが、その中で一番驚かされたのが、2008年の安藤統男さんの西武優勝予想の的中。
【2008年開幕前の西武の状況】
- 前年の2007年の西武はリーグ5位(66勝76敗2分)
- 25年連続Aクラスが途絶える(82~06年)
- 2006年に松坂、2007年に福地、カブレラ、和田(前年の1、4、5番)が退団
- 2007年の高校生ドラフトで、1~3巡目の指名権利剝奪(その年は中田翔、唐川侑己らが目玉)
- 黄金時代の名捕手・伊東監督がチームと喧嘩別れ
- 目立った補強は、前年9勝10敗で35歳の石井一久投手のみ
まぁ、お世辞にも優勝予想できるようなチーム状況でありませんでした。
あの時は後の本塁打王の中村剛也選手は伸び悩み気味、栗山巧選手も準レギュラー止まり。
ようやく片岡易之選手が盗塁王のタイトル、中島裕選手が初の三割、涌井秀章投手が最多勝に輝くなど、若手の才能が芽生えかけていましたが、連続で成績を残せるかは怪しいという向きもありました。
新監督の渡辺久信氏の采配力は未知数、デーブ大久保コーチの指導力に対しては懐疑的。
常勝西武の緻密な野球はどこへやら状況で、多くの解説者が西武を下位予想していました。
そんな中で、西武を唯一と言ってもいいくらい優勝予想に挙げたのが、野球解説者の安藤統男さん。
現役時代は阪神一筋12年。
引退後は阪神、ヤクルトでコーチと監督を歴任された方です。
主だった関わりは、セリーグのみの安藤さんがなぜ西武を上位予想に挙げたのか。
その理由は、キャンプ視察の際に目の当たりにした「西武野手陣の打球音」。
他球団とは異なる、若手野手のスイングの良さを実際にその目で見て、音で聴いて、西武を上位進出に予想されたそうです。
※ソースがなくてすみません。当時のニュース記事で見聞きしたものです。
デーブ大久保コーチのもと、アーリーワークを導入して鍛え上げてましたからね。
実際、2008年の西武は圧倒的な打力でリーグ優勝&日本一。
【2008年の西武のスタメン】
打順 ポジション 名前 タイトル&成績
1 セカンド 片岡易之 盗塁王(50盗塁)&初の最多安打
2 レフト 栗山巧 初の最多安打&初の三割
3 ショート 中島裕之 初の最高出塁率&打率リーグ三位
4 ファースト ブラゼル 27本87打点
5 ライト G.G.佐藤 3割20本
6 サード 中村剛也 初の本塁打王(46本)
7 DH 石井義人/後藤武敏
8 キャッチャー細川亨 16本58打点
9 センター 赤田将吾/ボカチカ 20本
私が約20年間埼玉西武ライオンズファンの理由 好きなものは好きだ
長打力、確実性、機動力を兼ね備え、まさにどこからでも点を取れる打線を作り上げました。
スタメン選手のほとんど(全員と言ってもいい)が、キャリアハイの成績を残したのです。
正直西武ファンの私としても、優勝は期待していませんでした。
伸びしろのある若手は揃っていたものの、それは「かなり贔屓目が入ってるからな」くらいの感覚。
10年経った今の人が見れば、片岡、栗山、中島、中村が揃っていて、涌井&岸のダブルエースがいれば優勝は当然のように見えますが、当時は球界にかなりの驚きがありました。
まぁ、あれだけのメンバーを揃えていながら、その後10年近く優勝から遠ざかっている方が驚き(悲しみ)ですが...。
話を安藤さんに戻します。
西武の優勝的中があったので、それ以来安藤さんの予想を気にしてチェックするようになりました。
2010年には前評判が低かった中日ドラゴンズファンの優勝を的中させるなど、またも鋭い観察眼を発揮されたのです。
しっかりと観察すれば、ペナントの順位予想は当てられる。
そのことを安藤さんが私に教えてくれました。
似たり寄ったりの順位予想に飽きた人は、是非安藤さんの順位予想をチェックされてみてください。
”不確実な要素”を予想できる解説者がもっと出てきて欲しい
不確実な要素が多いペナントレース。
もちろん、それを当てることは非常に困難です。
それでも、プロの眼から見た若手の伸びや、戦術の変化の観点からもっと順位予想を楽しませて欲しいものです。
正直、成績”だけ”を参考にした戦力の変化は、野球素人の私でもできますからね。
前年の数字には映らない部分の変化を、もっとプロの解説者はキャンプなり、オープン戦なりで視察・解説してくれれば面白いのに。
と、思う野球ファンは私だけではないでしょう。
中には飛行機嫌いだからキャンプには滅多に行かない、明らかに接待のためにキャンプに行っただけの、頓珍漢な予想をする解説者もいます。
『どうせ当たらないから適当でもいいや』って感じが、見え隠れする人もいますからね。
もっとプロの目から見た野球観戦・観察・予想術を教えて欲しいものです。
別に当たらなくたって、いいんですから。
数年前に某高校が強打で夏の甲子園で上位に進出した時に、元木大介さんが「打球の質が他とは全く違う。単に大量点を取ったから凄いと言ってるわけじゃない。プロの目で見れば明らかに違いがわかる」という感じのコメントをされていました。
そのチームが一回戦で勝った段階で。
最近は、「トラックマン」などで投手の投球のスピン量、打者のバットスピード、野手のボールの落下点への最短距離率など、様々な数字が機械によって算出されます。
私は機械による客観的なデータの計測、分析は肯定派です。
ただ、それらはキャンプやオープン戦、二軍の施設などに全て導入されているわけではありません。
だからこそ、プロが実際に見て観察・解説して欲しいものです。
そこにキャンプで直接取材したからこそわかる選手の性格(努力家)、意気込み(結婚して目の色が変わった)の変化などを加味してくれると、なお面白い。
キャンプに行けなくて、データでしか分析しようがない一般の野球ファンに、プロならではの目線で解説してくれる野球解説者が増えて欲しいと願うばかりです...。
まとめ
予想は確かに難しい。
ただそれでも、シーズン前から優勝チームを当てるヒントは散りばめられています。
シーズン終了後に、多くの人が驚く予言的な神がかった順位予想が発表されることを期待しています。
個人的に注目してるのは小宮山悟さんですかね。
全ての予想(予測という表現が正しいか?)に論拠がありますし、カープの連覇を当てた数少ない解説者(カープOBを除くとかなり希少)。
仮に当たらなくても、野球の見方を教えてくれる方なので、非常に勉強になる解説です。
是非参考にされてみてください。
あぁ、球春到来が待ち遠しい!
それでは、さようなら!
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※ちなみに、ベスト8以降の全7試合の勝敗予想を的中させてます
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