どうも、はろーぐっばいです。
私は2015年にホノルルマラソンに参加し、”なんとか”完走することができました。
なんとかという表現を使ったのは練習不足もあってかなり苦しんでゴールしたからです。
ただ、ホノルルマラソンに参加して本当に良かったと感じています。
そこで今日は私がホノルルマラソンを完走した時の感想を述べていきます。
現在ホノルルマラソンの参加を検討している方、既にホノルルマラソンにエントリーしている方の参考になればと考えています。
※ちなみにですが、上記の日立の樹の写真には2017年のプロ野球オールスターに出場した某1億円プレーヤーが写っています。
偶然同じツアーに参加したため、目撃することができました。
目次
ホノルルマラソンのコースは初心者向きか
ホノルルマラソンは初心者向きと言われています。
その最大の理由は制限時間です。
ホノルルマラソンには制限時間が設けられていません。
さすがに1週間かけてゴールするとなると無理ですが、基本的にはゴール何時間かけてゴールしても良いです。
実際私が参加した時にはベビーカーを押しながらゆっくり歩いている参加者の方もいたぐらいです。
一般的なフルマラソンの大会にはない、制限時間なしはホノルルマラソンが初心者向きと言われるゆえんです。
ではコース自体はどうか。
正直超初心者向けとは言えません。
理由はコースの高低差と気温です。
引用:http://www.honolulumarathon.jp/map/
ホノルルマラソンでは最大の見どころであり、最大の山場でもある急な坂道が存在します。
11キロから14キロ付近に待ち構えているダイヤモンドヘッドの坂道。
ここの高低差が35メートルの坂道を一度登ってから、駆け下ります。
人によりますが、往路は6~8時のまだ日が登っていない内に通過するので、そこまで苦ではありません。
ただ、復路でこのダイヤモンドヘッドを再度通過するのですが、これがとてもきついです。
体力は消耗し、脚をばてて、気温は炎天下。
この三重苦を抱えながら最後の38キロから40キロ走らなければいけないので、初心者にとっては非常に辛い箇所といえます。
それと気温は20度から25度ぐらい。
照りつける太陽とアスファルトからの照り返しとこもる熱気。
レーススタートが朝の5時なので、開始当初は走りやすい気候です。
しかし、目標タイムを5~7時間に設定している人にとっては勝負所の後半は10~12時。
そのタイミングで気温が上がっていくので、結構しんどい走りになることが予想されます。
【ポイント】
- 制限時間なしは超初心者向け
- 2度の高低差35メートルは初心者ランナーを苦しめる
- 気温25°、アスファルトの照り返しが後半のランナーの体力を奪う
ホノルルマラソン完走時の思い出と感想
ここからは私の雑感を述べていきます。
ホノルルマラソンに向けた練習と状態
実は私はホノルルマラソンを練習不足で迎えました。
2015年の5月にサブフォーを達成したことで追い込む気力がなくなっており、ホノルルマラソンはあくまでファンラン(※イベントを楽しむことを目的としてマラソンに参加すること)としての位置付けでした。
そのため、ホノルルマラソン前の練習で15kmほど走ったのが最長距離で、体重も5kgほどオーバーウェイトで臨みました。
ホノルルマラソンレース開始前
ホノルルマラソンは早朝の5時からスタートします。
当たりは真っ暗ですが、街中は照明で明るく、お祭りのような雰囲気です。
大きな公園で大勢の人がストレッチやウォーミングアップをして、レースのスタートを待ちわびています。
私はJTBのツアーに参加したのですが、レーススタート前にはバルセロナ、アトランタ五輪女子マラソンのメダリスト有森裕子さんによるズンバ体操とコース解説がありました。
「盛り上がる気持ちを抑えて、最初はゆっくりペースで走り、後半に体力を温存しましょう。」というアドバイスがいかに的確なものかを知るのは苦しみの果てに完走した後でした。
レース開始
ホノルルマラソンでは目標タイムがごとにスタート地点が異なります。
上位入賞・2時間台を狙う人が最前列、サブフォー狙いは4時間台、完走目的の人は6時間台のように目標タイムごとに分かれます。
ペースメーカーを見つける、走るスピードの相違による転倒を防ぐためにも重要なことなので、参加される際は無理せず、適切な目標タイムのスタート地点を選びましょう。
ちなみに私は4時間台のスタート地点に並びました。
レース開始直後
大会のスタートは年越しイベントのような盛大なカウントダウンから始まります。
全員でカウントダウンを大合唱したあと、あたり一面に轟く大花火と共にスタートします。
朝の5時に大花火など日本では考えられませんが、考えてみたら除夜の鐘は午前0時に108回も鳴り響くことを考えれば日本とそう変わらないかと納得した思い出があります。
Honolulu Marathon 2016 ホノルルマラソン/スタートの花火
まだあたりは闇に包まれていましたが、非常に明るい雰囲気の中でレースはスタートします。
この時点ではどのランナーも明るい表情でマラソンを楽しんでいます。
レース前半(20km時点)
レース前半は非常に快調なペースで飛ばしました。
練習不足の割に脚が軽かったことと、気分が高揚していたこともあり、「俺いけんじゃん」という今思えば馬鹿なことを思ってしまいました。
ハワイの先住民のような格好をしている裸足で走っている人や、コスプレしている外国人の美女など様々なランナーがいて、それを楽しむ余裕がこの時はありました。
最初の難関と言われる、11キロから14キロ付近に待ち構えているダイヤモンドヘッドの坂道も体力があったので、スイスイと駆け上っていきました。
交通整備をしているボランティアの現地の子供たちとハイタッチをしながら走ったのは非常に楽しかったですし、ますます気分を高揚させました。
ダイヤモンドヘッドの頂上から見られる日の出を走りながら味わえるのはホノルルマラソンの参加賞にとって最大の楽しみの一つ。
その美しい光景をみて、「来てよかった」と改めて実感させられました。
レース中盤から後半(20~38km)
ホノルルマラソンはホノルル祭りと言い換えてもいいような街をあげての大イベントになっていました。
ハンモックに寝そべりながらラジオ鑑賞して呑気に過ごしている人、自作のクッキーを作って配っている人、音楽を演奏したり、合唱している人もいました。
中にはランナーにビールを渡してくる人や、ホースで水をぶっかけてくれる人もいました。
途中では赤井英和さんとご子息の赤井英五郎さん親子、沿道で応援されていた2000年シドニーオリンピック女子金メダリストのQちゃんこと高橋尚子さんを目撃しました。
残念ながら小島瑠璃子さんは目撃出来ませんでしたが、この時は周りの景色や人々を観察する余裕がありました。
ところが25kmを過ぎた付近で突如ガス欠が発生しました。
急に脚が動かなくなり、それまでのペースが嘘のように大失速。
折悪く私の前を走っていた人が熱射病になったのか、急に立ち止まったかと思うと頭から地面に倒れんでしまいました。
周りの方がすぐさま救助に向かいましたが、意識は戻っておらず、すぐに救急車が駆けつけました。
照りつける太陽、動かない脚、練習不足による不安など、マイナス要素が頭の中を駆け巡り「完走できるのか?」という不安が頭の中をよぎりました。
そんな時に私を助けてくれたのはホノルルマラソンに応援に来てくれていた母と地元の子供たちの声援。
実はホノルルマラソンにはエイド(補給食)がなく、水とレモン水などの飲み物しか大会からは用意されていません。
レース途中完全なエネルギー切れを起こしていた私。
持参したエネルギーゼリーやアミノ酸も底をつきており、ないない尽くしだったのですが、沿道で応援していた母からハワイ名物スパムむすびを受け取りました。
これがどれだけ力になったことか。
また地元の人々、とりわけ元気な子供たちが元気な声で励ましてくれました。
また、冷却スプレーを持った子供たちが私のところに群がってスプレーをかけてくれました。
脚が冷却されること以上に彼らの笑顔が何より活力になりました。
レース終盤(38kmから完走)
既にランニングフォームをどうこう言える状態じゃないくらいフラフラだった私。
脚を引きずりながら懸命に走っていた私の前に高低差35メートル以上のダイヤモンドヘッド坂が待ち構えていました。
行きはよいよい帰りは怖い。
転倒による怪我だけは避けたいともう棒のようになった脚を気力で動かしながら坂道を登っていきました。
登り切ったと思ったらまた坂道。
何度も心が折れかけましたが、ここまできて棄権してなるものかと根性と気合で坂道を登りきりました。
ゴール後の美味しいビール、ステーキ、マラサダ、パンケーキ、アサイボウルたちが俺を待っていると気力を振り絞ってゴールに向かいました。
ゴール付近には「ここまでやってこれたあなたなら、必ずゴールできる」の文字が入ったポスターが掲げられており、「そうだ、その通りだ!」と1人で納得したことを今でも覚えています。
蜃気楼のように走っても走っても近づかないゴール地点を追いかけて、私はようやくゴールにたどり着きました。
その瞬間の喜びは初のマラソン完走、サブフォー達成、ウルトラマラソン(55km)完走のどれにも勝るものでした。
ホノルルマラソンがレース終盤に最難関のダイヤモンドヘッドを設定しているのはゴール後の喜びを最大化させるための仕組みなのではないかとさえ思えました。
もしインタビューされて一言感想を言うなら、
すごく”苦しくて”楽しい42.195キロでした!
と私はかすれた声で答えたでしょう。
完走後の雑感
完走後JTBツアー参加者に用意された特設ブースで休憩しました。
座る、立ち上がる、靴を脱ぐことすらままならないほど疲弊していた私。
用意されていたcoco 壱番屋ことココイチのカレーが今まで食べた物の中でベスト10に入るくらい美味しかったです。
その後、これまたツアー参加者限定のマッサージを受けた瞬間の癒しはマラソン完走者
しか味わえない至福の時でした。
私は想定以上に時間がかかり、タイムは5時間越えでした。
練習不足とはいえ、このコースと気候で結果を出す人は化け物です。
私が参加した2015年大会の優勝者はケニアのフェリックス・キプチルチル・キプロティッチ選手。
そのタイムは2時間11分43秒!!
実は一度レース中にキプロティッチ選手とすれ違ったのですが、物凄いスピードで駆け抜けていきました。
風のごとしという言葉はこういうことを言うのかと驚かされました。
大会終了後には記念の完走メダルとTシャツを受け取りました。
大会終了後はこの完走シャツを着て歩く人が非常に多いです。
また一つの勲章であるこのTシャツを着ていると街中の人から声をかけられます。
これもまた完走者にしか味わえない特典の一つです。
不思議なもので大会終了直後よりも、一年、二年と時が経つにつれて完走した実感と参加して良かったという喜びがこみあげてきます。
このTシャツを見るたびに自分は頑張ったんだという達成感と楽しかった思い出が同時にこみあげてくるのです。
大会運営作成のプロモーションビデオは大会参加者の想いをこれでもかっていうくらい表現しています。
苦労して辛かった分だけ、喜びと達成感は大きくなる。
ホノルルマラソンはリピーターが多いことで知られる大会です。
毎年参加する人たちの気持ちが参加したからこそよくわかりました。
死ぬまでにもう一度参加して、また完走後の喜びを味わいたいと思います。
まとめ
私から一つだけ初心者、初参加ランナーにアドバイスを送るなら、
序盤は飛ばすな、ダイヤモンドヘッドをなめる
ということです。
それ以外は街の雰囲気、お祭りの賑わい、美しく壮大な景色、何にも劣るものがない達成感など素晴らしいものばかり。
死ぬまでに一度は参加して欲しい大会です。
検討されている方は是非参加してみてください。
ちなみにですが、 ホノルルマラソンは申し込み期間が3つに分かれており、遅くなればなるほどエントリー料が高くなります。
第一期の5月12日(金)~9月15日(金)を過ぎると料金が上がりますので、ご検討中の方はお早めに申し込みください。
また、申し込み方法や大会概要は変更されることもありますので、大会公式サイトや旅行代理店に随時確認・お問い合わせをすることをおすすめします。
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それでは、さようなら!