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現在12球団屈指のリリーフ陣を擁する埼玉西武ライオンズ。
必勝パターンの武隈、牧田、シュリッター、増田。
ビハインド要員も充実しており、大石、平井、野田も結果を残している。
左右、上下、速球派から技巧派までバラエティ豊かに揃っている。
亡き森コーチが整備した救援陣はいまや磐石に見える。
しかし、まだ西武リリーフ陣は完成形していない。
重要なラストのワンピースが戻ってきていないのだ。
高橋朋己というかつての守護神が。
左のサイド気味から繰り出される快速球で次々と奪三振を量産する、12球団でも希少なりリーバーが帰ってきて初めて西武のリリーフ陣は最終形態になる。
今日は現在トミージョン手術からの復帰に向けて懸命にリハビリを続けるかつての守護神・埼玉西武ライオンズの高橋朋己投手についてご紹介する。
- 西武高橋朋己投手とは
- 高橋投手の球種 投球比率7割を超える自慢のストレート
- サイドスロー気味のフォームは高校時代から変わらない
- 持ち味は強気 抑えを楽しめる性格はリリーバーの鑑
- 「投げるのが怖い」 抑えの座から陥落した2015年
- 左肘の怪我 トミージョン手術から復帰を目指す2017年現在
- まとめ
- 追記 復帰情報
- 2018年の投手編成予想
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西武高橋朋己投手とは
【基本プロフィール】
生年月日 1988年11月16日(29歳)
出身地 静岡県三島市
身長 173㎝
所属 埼玉西武ライオンズ
ポジション 投手(左投左打)
推定年俸 3,800万円(2017年)
経歴 加藤学園高等学校→岐阜聖徳学園大学→西濃運輸→埼玉西武ライオンズ
※フリーアナウンサーの高橋早紀は実姉。
加藤学園高等学校時代は甲子園出場なし。
3年生時の最速は129km/hでリリーフ兼一塁手。
岐阜聖徳学園大学に進学後は3年生時の春に最優秀投手賞を受賞するなど徐々に頭角を現わし始める。
大学卒業後は西濃運輸に入社。
1年目に第82回都市対抗野球大会に出場。
2年目の第83回都市対抗野球大会では王子製紙の補強選手として出場。
2012年のプロ野球ドラフト会議で埼玉西武ライオンズに4巡目で指名され、契約金4,000万円、推定年俸1,000万円で仮契約。
背番号は「43」。
加藤学園高校出身者では初のプロ入りとなった。
ドラフト指名当時高橋投手は左肩を痛めていたが、西武はポテンシャルを評価して指名した。
ルーキーイヤーの2013年は主に左肩のリハビリに費やした。
シーズン終盤の8月に1軍に昇格すると、リリーフ投手として起用される。
登板投手は打ち込まれる場面もみられたが、一軍の水に慣れるにつれてその才能を発揮。
13試合連続無失点を記録するなど、終盤はチームになくてはならない存在になった。
最終的には24試合に登板し、防御率3.38、1勝0敗10ホールドを記録した。
投球回数18.2で奪三振28を記録した。
2014年は開幕一軍入りを果たした。
序盤は主にセットアッパーを務めたが、シーズン途中に抑えに転向。
63試合に登板し、防御率2.01、2勝1敗29セーブ13ホールドを記録。
投球回数62.2で驚異の奪三振80を記録した。
29セーブはチーム最多、13ホールドはチーム3位。
シーズン終了後の10月9日には日米野球2014の日本代表に小久保ジャパンの一員として選出。
2試合に登板して無失点。
オフには元会社員の女性と入籍。
12年9月の出会いから約2年の交際を経てゴールイン。プロ入り後は埼玉、東京-名古屋の遠距離恋愛となったが、月に1度のペースで美沙紀さんが仕事の合間を縫って、高橋の自宅で手料理を振る舞い、サポートしてくれた。
結婚に際し「これから先、プロ野球選手としての世界が終わっても嫁と子どもには幸せになってもらいたい。絶対に苦労させたくない。穏やかな家庭を築いていきたい」と決意を込めた。
2015年は開幕からクローザーに抜擢。
開幕からの連続試合セーブの日本記録を4に伸ばすなど序盤は好調を維持した。
しかし、シーズン中盤から救援失敗が目立つようになり、中継ぎに配置転換。
9月には右足腓骨骨折で全治2,3カ月の重症を負った。
62試合に登板し、防御率2.92、2勝3敗22セーブ14ホールドを記録。
投球回数61.2で奪三振55とプロ入り後初めて奪三振が投球回数を下回った。
この年のオフは推定2,300万円の年俸増の5,900万円でサイン。
記者に「ユニクロを買いたい」と爆買いを宣言したところ、ユニクロ担当者から「契約更改の場で話していただき、弊社としてもうれしく思います。今後も愛用していただければ、うれしいですし、贈呈式をさせていただきたい」とコメントがあり、にユニクロの商品を贈呈された。
2016年は開幕こそ1軍入りしたものの、調子が上がらず4月に登録抹消。
7月26日に左肘内側側副靭帯の再建手術(トミー・ジョン手術)を受けた。
2017年はシーズン終盤に一軍復帰し、翌年以降への手応えを感じさせた。
高橋投手の球種 投球比率7割を超える自慢のストレート
高橋投手の球種は主に3つ。
投球割合は75%前後がストレート、15~20%前後がスライダー、5~7%前後がフォーク。
【球種配分&球種別被安打割合】
※2017年は7/4時点で登板0、2016年は登板数7試合のため、2015年のデータを参照しています。
3球種とも被打率2割前後と非常に安定している。
空振り率も10%近くを記録しており、リリーフとしては理想的な投手。
また、右打者のアウトコースにボールからストライクになるいわゆる「バックドア」も用いるため、スライダーの見逃し率も高い。
高橋投手は左投手だが、右打者でも意識しないとコメントしている。
実際右打者のインコースに直球を投げ込む「クロスファイアー」も得意球。
右打者の内と外にそれぞれ打者には厄介なボールを投げ込むことが高い奪三振率の要因。
プロ通算4年間で148.1回を投げて奪三振165。
被本塁打もわずか6しか記録しておらず、三振を奪えて、長打を浴びにくい投手と言える。
サイドスロー気味のフォームは高校時代から変わらない
引用:西武の守護神・高橋朋己、「強さ」の秘密 | 野球界に見る 凡才がトップに登り詰める方法 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
高橋投手が三振を奪える理由を捕手の炭谷選手は球の見所が見えにくいことを挙げている。
「球の出どころが見えにくいからですね。バッターは真っすぐのスピードを球速以上に感じています。そして、低めの厳しいコースに来る。高めの真っすぐは威力があるし、低めに投げにいったボールが高めに浮いても問題ないくらい、腕の振りがいい。バッターは前に飛ばすのがきついと思います」
引用:西武の守護神・高橋朋己、「強さ」の秘密 | 野球界に見る 凡才がトップに登り詰める方法 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
この高橋投手の投球フォームは高校時代に作り上げられたもの。
「高校のときからずっとこのフォームでやっていて、たまたまそれが『見づらい』と言われているだけです。自分ではオーバースローだと思って投げていたので。ただ、自分が一番投げやすいところで投げているだけです」
引用:同上
高橋投手は高校時代甲子園無名の選手。
しかし、この変則的とも言われる独特のフォームと快速球の原点は高校時代にある。
高校時代の監督から命じられた薪割りトレーニングを積み重ねたことで筋力を強化。
直球の最速も129キロと平凡だった左腕だったが、3年の夏が終わった後に伸び始めた。
大学に向けて練習に参加すると、当時の大須賀健監督(54=現加藤学園暁秀中高教)から暖房用のまき割りを命じられた。2~3時間の作業をほぼ毎日。いつしか筋力アップを実感した。大須賀さんは「ポイントが一定でないと割れないでしょう。ピッチングと一緒です。腹筋、背筋も弱かったので」と、技術、体力両面での投手力向上策だったと明かした。
その結果、球速も増し、独特のフォームと相まって三振を奪える選手に変貌したのだ。
プロ入り後もシーズン中であってもガンガン身体を鍛えると発言しており、いかに強いボールを投げるかをテーマにしているそうだ。
無名高校の無名選手でも懸命に努力すれば、プロでも奪三振を奪える投手になれることを体現している。
持ち味は強気 抑えを楽しめる性格はリリーバーの鑑
引用:西武 高橋朋己「反省はしますけどひきずらないタイプです」 | 週刊ベースボールONLINE プロ野球・ドラフト注目選手のコラム・インタビュー・戦力分析・予想・試合レポートなど徹底取材
高橋投手は非常に明るいキャラクターとして知られる。
受け答えもハキハキしており、チームを明るくできるタイプの選手。
そんな高橋投手は希望のポジションを問われると常々「抑えをやりたい」と口に出している。
同僚の増田投手が「どこでもいい」と口にするのとは対照的だ。
西武増田達至選手の球種は9割がストレートとフォーク 心優しき天性のリリーフ投手
高橋投手は抑えのやりがいを「ここ一番を任されるのが楽しみ」と答えている。
名リリーフと言われるような投手でも、抑えをやりたがらない投手はいる。
そんな中で、高橋投手は自ら進んで抑えを希望している。
しかも、4番打者の選手が4番目の打者と言うのと同じで僕にとっては9回に投げる9番目の投手という感覚と話すほど肝が座っている。
また、抑えて嬉しいよりも打たれて悔しいの方が強いと負けん気の強さも持ち合わせている。
奪三振能力だけでなく、強心臓もまた高橋投手がリリーフ投手に向いている理由の一つだ。
もちろん反省はしますよ。反省はするけど、引きずらないんです(笑)。
引用:西武 高橋朋己「反省はしますけどひきずらないタイプです」 | 週刊ベースボールONLINE プロ野球・ドラフト注目選手のコラム・インタビュー・戦力分析・予想・試合レポートなど徹底取材
「投げるのが怖い」 抑えの座から陥落した2015年
順風満帆にプロでのキャリアを積み重ねてきていた高橋投手だが、2015年に初めて挫折を味わう。
抑えとしてセーブ失敗が続き、「投げるのが怖い」と発言するまでに精神的に追い込まれた。
試合後はしばらくロッカーから出られなかった左腕は「あれだけ投げることが楽しみだったのに今は怖い」と声を絞り出した。
2015年の7月は月間8試合に登板して2回の救援失敗、防御率11.74にまで上った。
4~6月までは防御率1点台だった好調が嘘のような結果が続き、抑えの座を剥奪。
9月には10試合連続無失点を記録するまでに復調したが、高橋投手にとって悔しいシーズンとなった。
左肘の怪我 トミージョン手術から復帰を目指す2017年現在
前年の不調から立ち直りたかった高橋投手に試練が続いた。
2016年シーズン序盤から痛めていた左肘をトミー・ジョン手術。
プロ入り以来酷使し続けてきた肘が悲鳴を上げたのだ。
西武は26日、高橋朋己投手(27)が左肘内側側副じん帯の再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、成功したと発表した。復帰時期は未定だが、リハビリには12~16カ月の期間を要するとされる。潮崎ヘッド兼投手コーチは「手術をしないと野球が続けられないということで、決断をしたようだ。復帰は再来年の春のキャンプになるかもしれないが、戻ってくることを信じて待つしかない」と話した。
最短でも1年を要する長いリハビリ。
投げることが何より楽しいと語っていた高橋投手にとってこれ以上辛いことはない。
高橋投手は懸命にリハビリをこなして、2017年の5月にブルペンで投球できるまでに回復。
「今日投げて、明日、腕がどんな反応を見せるか次第」と、今後については未定ではある。だが、復活へのステップは着実に進んでいる。
マウンドを降り、筋トレルームへと向かう左腕守護神の表情は、ここ1年の中で一番明るく見えた。
引用:西武“守護神”高橋朋、復帰への第一歩 1年1か月ぶりに打者を立たせて投球 | Full-count | フルカウント ―野球・MLBの総合コラムサイト―
6月3日には2軍で約1年2ヶ月ぶりの実戦復帰をはたした。
6月9の2軍戦では1回を投げて三者連続三振。
直球の最速は149キロを計測。
着実に復帰への階段を登っていた。
しかし、6月14の二軍戦で試合中に急遽降板。
球団から詳細は発表されていないが、以降の試合で登板はなく、まだまだ1軍復帰には時間がかかりそうだ。
それでも約1年前に手術した時と比べれば、現在の状態は雲泥の差。
元々2018年の復帰を期待されていたほどの大手術。
また怪我しては元も子もない。
現在チームはやや苦しい状態にあるが、焦らず万全の状態で復帰してくれることに期待したい。
高橋投手は入団会見で諦めないことの重要性を口にしていた。
順調な道のりではなかった。指名あいさつ後の会見では「こういう肩の状態で指名していただいてうれしい」と笑顔。地味なキャリアは多くの球児の励みとなるだけに、エールを求められると「諦めずに野球をやればいいことがある」と、努力の成果を強調した。
新たな試練が現在高橋投手を襲っているが、そんな今だからこそ原点を思い出して欲しい。
「諦めずに野球をやればいいことがある」と。
まとめ
高橋投手が本拠地メットライフドームのマウンドに上がる時の登場曲はE-girlsの「Follow Me」。
サビの「Follow Me」の部分を高橋投手の下の名前・朋己(ともみ)にもじって「TOMO Me」で合唱する応援スタイルが西武ファンの間で確立されている。
何度か登場曲の変更を検討したそうだが、ファンの声もあって現在も「Follow Me」を使用している。
高橋投手が復帰して、本拠地メットライフドームに「TOMO Me」コールが大合唱される試合が今から待ち遠しい。
follow you 西武ファンはあなたについていく...
それでは、さようなら!
追記 復帰情報
2017年シーズン終盤に高橋朋己投手の復帰が決定。
西武・高橋朋己投手(28)が30日の日本ハム戦(札幌ドーム)で1軍に昇格する。
クライマックスシリーズ2位進出争いをチーム状況のため、復帰登板があるかは微妙な状況。
是非本拠地に「Follow Me」を鳴り響かせて欲しい。
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2018年の投手編成予想
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