先週の埼玉西武ライオンズは2勝4敗の借金2。
阪神タイガース、中日ドラゴンズにビジターで1勝2敗。
2カード連続の負け越しとなった。
交流戦を10勝7敗1分け、全体3位で終えた。
賞金500万円を獲得した。
今日は先週のライオンズ振り返りと今週の展望について語っていく。
目次
- パ・リーグ順位表(2017/6/19時点)
- 先週(2017/6/13~6/18)のライオンズ
- 投手陣 シュリッター、牧田が今季初黒星 疲労が心配なリリーフ陣
- 野手陣 走塁、守備のミスが相次ぎ接戦を落とす 牙を抜かれた獅子
- 今週の展望(6/23~6/25)
- まとめ
- ライオンズの試合を観るなら
パ・リーグ順位表(2017/6/19時点)
ライオンズは貯金9で単独3位。
首位楽天と5.5ゲーム差の3位。
パ・リーグは全体的にAクラスとBクラスの差がかなり離れてきた。
このままもしこの状況が続けば、Bクラスのチームは楽天、ソフトバンクではなく3位西武狙いでローテーションを組んでくる可能性がある。
下位も侮れないチームばかりなので、なるべく楽天、ソフトバンクと団子状態にペナントを進めていきたい。
先週(2017/6/13~6/18)のライオンズ
先週のライオンズはビジターで阪神タイガース、中日ドラゴンズとそれぞれ3連戦。
2カード連続負け越しで週間負け越し2。
週間五分を目標としていただけに、痛い結果となった。
【プロ野球第十一週】西武ライオンズは今季最多の貯金11 ロード9連戦へ弾み
阪神戦
甲子園で迎えた阪神戦で1勝2敗の負け越し。
3戦とも接戦続きだったが、阪神強力リリーフ陣を打ち崩せなかった。
糸井嘉男選手がスタメン落ち、阪神打線全体の調子が落ちていただけに勝ち越したかったが相手が一枚上だった。
そんな中でも明るい話題は岡本洋介選手の好投と中村剛也の12球団本拠制覇弾。
甲子園に初アーチをかけた。西武中村剛也内野手(33)が1点リードの3回に右中間席へ14号3ラン。甲子園77打席目で初めて放った1発で、12球団の全本拠地球場での本塁打を達成した。
「最初から飛ばしていこうと思った」と3回まで無安打に封じる最高の立ち上がり。5回に不運な長打も絡み、無死二、三塁から内野ゴロと犠飛で得点を許したが、後続を抑えて2失点で踏ん張った。
怪我や疲労の影響からか本来の状態からは程遠い中村選手。
わき腹痛で4試合連続欠場するなど苦しい状態が続いている。
そんな中でスタメン復帰した今カード。
14日の試合ではチーム全4得点を自らのバットで叩き出した。
まだまだ老け込む年ではない。
これからの復調に期待したい。
・おかわり君こと西武中村剛也選手は平成日本プロ野球最高のホームラン打者
また、岡本投手も2戦2勝とチームに大きく貢献している。
今のライオンズは武隈、牧田、シュリッター、増田と安定した勝ちパターンがいるため、最低5回、理想は6回まで投げてくれればいい。
そのため先発投手は最初から飛ばしていける。
多和田、高橋光、佐野が故障。
新外国人選手のファイフ投手を獲得したもののまだまだ先発投手の枚数は足りていない。
今後も岡本投手にかかる期待は大きい。
中日戦
ナゴヤドームで迎えた中日戦で1勝2敗の負け越し。
こちらも接戦続きの戦いで惜しくも負け越しとなった。
エース菊池投手が通算50勝。
開幕から12試合連続のQSを記録し、パ・リーグでは楽天が優勝した2013年の田中将大投手以来の快挙となった。
前日の甲子園では延長戦の末サヨナラ負け。
リリーフ投手陣が連投続きの中エースらしい投球でチームの窮地を救った。
「8回までと言われていたので、全力でいった。きれいにというか、三振を狙いにいった」。最後を豪快にまとめた119球を振り返った。
柱として、チームを助けた。前日は勝ちパターンの投手をつぎ込んだ継投で延長10回のサヨナラ負け。菊池に長いイニングを期待していた。辻監督は「最低8回はいって欲しかった。案の定、エンジンを吹かしてくれた。ガソリンがかすかすになるまで自分を出し切ってくれる」。土肥投手コーチも「エースとしての自覚が出ていた」と評価した。
その安定感は異常なレベルまで達している。
唯一気になるのはここ5試合連続で先制点を許している点。
交流戦に至ってはヤクルト戦の大引啓次、横浜戦の田中浩康、そして中日戦の堂上直倫と下位打線の本来本塁打の危険性のない選手に一発を浴びて序盤に先制を献上している。
金曜日は相手チームもエース級の投手が多く先発するので、追う展開は避けたい。
今週はプロ通算14試合で0勝10敗の天敵ソフトバンク戦の先発が予想される。
今季の2敗はいずれもソフトバンクに喫したもの。
またいずれの試合も先制点を許している。
菊池選手の更なる真価が問われる試合となりそうだ。
投手陣 シュリッター、牧田が今季初黒星 疲労が心配なリリーフ陣
チーム防御率はリーグ2位の3.26。
先発防御率はリーグ2位の3.54。
救援防御率はリーグ2位の2.75。
試合を崩さない先発陣の粘り 安定感した投手を続ける野上亮磨投手
高橋光、多和田らの怪我人続出で先発投手の台所事情が苦しいライオンズ。
そんな中で今いる投手たちの奮闘に目が光る。
【先週のライオンズの先発投手】
・6/13 野上 6回自責点3
・6/14 岡本 5回1/3自責点2
・6/15 十亀 5回1/3自責点2
・6/16 菊池 8回自責点1
・6/17 佐野 0回2/3自責点0
・6/18 ウルフ 5回自責点1
白星は岡本、菊池にしかつかなかったがどの先発投手も試合をよく作った(怪我で初回降板の佐野は除く)。
野上投手はここまで11試合に登板し、防御率3.39。
4勝6敗で二つ負け越しており、批判的な意見を述べているライオンズファンも少なくない。
ただ、私はここまでの野上投手を高く評価している。
OS率は63.6%と先発投手として十分の結果。
(パ・リーグの全体平均は48.4%)
またここまでの今季投球回数66.1はパ・リーグ全体で8位。
平均して6回を怪我なく安定して投げてくれる投手がいることがチームにとってどれだけありがたいことか。
怪我人続出のライオンズにとってはこんなに助かる存在はいない。
そんな野上投手の頑張りを理解しているからか辻監督は阪神戦で敗戦投手となった野上投手を擁護した。
6回3失点の先発野上については、「もうちょっと踏ん張れたらよかったけど、全体的にはいい投球だった」。
このままイニングイーターとして怪我なくローテーションを守ってもらえることに期待したい。
西武の生命線シュリッター、牧田投手が今季初黒星 武隈投手もお疲れモード
ここまで抜群の安定感でチームを支え続けてきたライオンズの勝ちパターン。
2017年のライオンズは6/19時点で6回終了時点で勝っていた場合27勝0敗1分。
これは鉄壁のリリーフ陣なくしては実現しなかった数字。
その勝ちパターン投手陣にほころびが生じ始めた。
阪神が10回、サヨナラ勝ちを収めた。中谷のヒットなどで1死満塁とし、原口がシュリッターから左前に適時打を放った。高橋が2勝目。西武シュリッターは初黒星を喫した。
中日は7回に亀沢の中前打で再び勝ち越し、2連勝。7回3失点の柳がプロ初勝利を挙げた。西武3番手の牧田は踏ん張れず今季初黒星。
両者ともビハインドの展開だったとはいえ、痛い失点となった。
阪神戦では武隈投手が1点ビハインドから2失点。
先々週は増田投手がセーブ失敗で黒星。
勝ちパターンの投手陣に疲労の色が見え隠れする。
ただ、彼らもいつも抑えてくれるわけではない。
先発投手陣で完投を期待出来るのは菊池投手くらい。
残りの先発投手は6回前後が限界。
完投能力のある多和田、高橋光が故障離脱とリリーフ投手への負担は増すばかり。
またチームが上位争いをすると自ずと接戦が続いてしまう。
中々彼らが休養する展開には持っていきづらいが、大石、高橋朋も含めた投手陣の怪我人が戻ってくるまで辛抱して欲しい。
一つだけ言えるのは勝ちパターンの投手陣への信頼は揺らがないということだ。
一度や二度の失敗でこれまでの多大な貢献が消えるわけではない。
今週の投手MVP:岡本、菊池
今週のキーマン:菊池、ウルフ
野手陣 走塁、守備のミスが相次ぎ接戦を落とす 牙を抜かれた獅子
リーグ2位の294得点。
ここにきてメヒアが月間6発と当たりが出てきた。
その一方で野手陣のミスが目立ち、接戦をものに出来なかった。
お目覚めメヒアが6月絶好調
ようやくメヒア選手の調子が上がってきた。
先週は本塁打4発。
中日戦では今季発の2本塁打が飛び出した。
6月はここまで打率.309、出塁率.361、OPS1.052、本塁打6、打点15。
2017年の打点38、OPS.860はパ・リーグ8位。
Warでもパ・リーグ野手全体で13位に上がってきた。
まだまだこんなものじゃない。
リリーフ投手陣が出てくる必要がないくらいの展開に持ち込むためにも今後の更なる働きに期待したい。
・年俸5億円で通勤は西武鉄道 チームをこよなく愛する心優しき助っ人エルネスト・メヒア選手
ミスが目立ったライオンズ 長所が出なけれ当然勝てない
今週は野手陣にミスが目立った。
また、走塁死、悪送球、守備の連携ミス。
2017年のライオンズが好調な要因は磐石のリリーフ陣と攻守に渡ってスキのない野手陣。
・常勝西武復活へ 黄金時代を知る辻発彦新監督がもたらした3つのこと
そこにほころびが出れば当然チームは勝てない。
西武は攻守にいいところなく、交流戦優勝が消えた。打線はバルデスを捉えられず、守っては相手走者と交錯すること2度、味方同士の交錯や暴投などが、ことごとく失点につながった。辻発彦監督のコメント。
「4点全部そう。しっかり守れば防げる点だった。また明日切り替えていきましょう」。
特にDHが使えないセ・リーグ主催試合では普段より得点力が落ちるため、小さなミスが命取りになった。
タラレバを言ってはいけないが、先週のライオンズは勝てる試合を落とした印象が強い。
リーグ再開後はDHが使えるとはいえ、先週のようなまずいプレーをしていては自滅する。
もう一度引き締めて、戦いに臨んで欲しい。
また、先週は勝負どころでの盗塁死が目立った。
金子、源田、外崎。
ただ、これに関しては気にする必要はないと。
盗塁死は走るチームの宿命。
そのリスクを承知で仕掛けているわけで、それでいくつかの勝利をモノにしてきた。
辻監督、橋上コーチも源田選手を責めるつもりはない。
辻監督は「行っていいのサインで、あいつに任せてるから。こっちはサインを出しているので(今後)消極的になる必要はない。いろんなところを見て走ったのだろう。ディスボール(この球で必ず走れのサイン)ではないから、そこは頭に入れて、反省するところはして。1点負けてて走るのは難しいよ。これからもドンドン走ってほしい」。源田を責めることはなく、むしろ、勇気を持って走ったことに感心しているかのような口調で話した。
むしろこの経験が源田選手、チームにとって生きればいいと前向きだ。
締めるところは締めて、伸ばすところは伸ばす。
(それが難しいのだが...)
伸び代が多いチームだけに今後の成長に期待したい。
先週の野手MVP:秋山、メヒア
今週のキーマン:浅村、栗山
今週の展望(6/23~6/25)
今週は金曜日から福岡ソフトバンクホークスとヤフオクドームで3連戦。
ライオンズの先発予想は下記の通り。
【今週の予想先発投手】
H戦
6/23:菊池
6/24:十亀or岡本(?)
6/25:ウルフ
週間目標は2勝1敗の勝ち越し。
リーグ再開後の大事なカードで眼前の敵ソフトバンクと相対する。
敵地での試合は難しいが何とか勝ち越しで勢いよく中盤戦を迎えたい。
5/2~4に行われたヤフオクドームでの3連戦では投手陣が崩壊して3タテを喫した。
今季のソフトバンクとの対戦成績は4勝5敗。
今週勝ち越しで五分に持ち込みたい。
ただ、ソフトバンクは来週の金曜日から楽天戦が控えているため、表ローテを今週の西武戦でもぶつけてくる可能性がある。
手強い相手になるが、西武の自力を証明したい。
今後のローテーション事情
気になるのは西武の土曜日の先発投手。
ここまで土曜日に登板していた佐野投手が膝痛で登録抹消。
代役候補は十亀or岡本。
西武も7/7(金)~9(日)にKoboパーク宮城で楽天戦を控えている。
そのことを見越せば、表ローテを強化したい。
そうなるとここ最近状態を上げている十亀投手を土曜日に組み込みたい。
左のスリークォーター菊池、右のサイドスロー十亀、右のオーバースローウルフと利き手、投げ方、投球スタイルの異なる投手でローテを組むことが出来る。
従来は菊池、佐野と左が続いていただけにややもったいなかった。
唯一の懸念は十亀投手が5/4のヤフオクドームのソフトバンク戦で5回途中7失点でKOされたこと。
またソフトバンクには十亀投手の天敵松田選手もいる。
それと十亀投手が表ローテに回ると
裏ローテは野上、岡本と右のオーバースローの二人が続くローテになる。
ファイフ投手の出来、佐野投手の怪我の具合、そしてなにより怪我からの復帰が期待される多和田投手次第で裏ローテ事情は大きく異なる。
・どうなる西武の4つ目の外国人枠 ライオンズが新外国人ファイフ投手と合意発表
多和田投手は6/14のイースタンリーグで5回1失点。
首脳陣は今週のファームでもう一度投げさせてから復帰のタイミングを決めるようだ。
交流戦も今日で最終日。ここまでの投手陣について土肥ピッチングコーチ「多和田と光成が抜けて苦しいところで岡本や佐野が頑張ってくれた。多和田は順調にきているし来週ファームで投げてからどうするか決めます」#seibulions #nack5 #野球795
— サンデーライオンズ (@sundaylions795) 2017年6月18日
6/27、28のマリーンズ戦は多和田選手の地元沖縄開催。
本人は是が非でも投げたいだろうが個人的に無理して欲しくない。
幸い来週は5試合しかない。
現在のライオンズは菊池、野上、ウルフ、十亀、岡本と5枚は先発投手がいる。
本当に多和田選手が必要なのは週間6試合戦う再来週から。
もちろん多和田選手が本調子なら一刻も早く復帰して欲しいが元々痛めたのは投手の生命線である右肩。
加えて移動距離が長く、地方球場開催の沖縄は身体的負担が大きい。
万全を期して、7月からの復帰でも良いのではと私は考えている。
また一つライオンズの首脳陣の腕の見せどころだ。
まとめ
6月は10勝5敗1分で貯金5。
パ・リーグ全体1位の好成績だ。
6月の残り6試合を勝ち越して良い形で6月を終わらせたい。
それでは、さようなら!
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