日本プロ野球記録の7試合連続二桁奪三振記録をかけてマウンドに上がった楽天則本昴大選手。
ファンの期待に応えて見事7試合連続二桁奪三振の日本プロ野球記録を樹立した。
今日は過去の則本、野茂両投手の投球を振り返りながら偉業の凄さをたたえていく。
目次
数字で振り返る則本・野茂の7試合
新記録を達成した則本投手。
その連続記録で上回っただけでなく、奪三振数、率の上でも則本投手が上だ。
野茂 | 則本 | |
1試合目 | 11 | 10 |
2試合目 | 10 | 10 |
3試合目 | 10 | 12 |
4試合目 | 10 | 12 |
5試合目 | 10 | 12 |
6試合目 | 10 | 10 |
7試合目 | 5 | 12 |
1試合平均 | 9.4 | 11.1 |
奪三振率 | 10.2 | 12.7 |
また野茂投手は記録がかかった7試合で3勝4敗。
対して則本投手は7試合で6勝0敗。
奪三振だけでなく、チームを勝利に導く投球でも野茂投手の上をいっているのだ。
「野茂は守るのがしんどい」 則本・野茂を知るコーチの証言
1991年の野茂選手を選手として、2017年の則本選手をコーチとして知る人物がいる。
現楽天の古久保バッテリーコーチと真喜志内野守備走塁コーチの2人だ。
2人は則本投手の方がより完成された投手であると証言。
古久保コーチは、光山(現DeNAバッテリーコーチ)が野茂と組んでいたため「ほとんど受けたことがなかった」と振り返った上で「野茂は3人四球出しても3人三振を取る感じだった。四球が多いから守っている方からしたらしんどかった」
真喜志コーチも「野茂はコントロールがな…。則本の方が球種あるし、コントロールもある」と古久保コーチと同意見だった。
引用:野茂と則本を知る楽天コーチ 則本の制球評価「野茂は守るのがしんどい」― スポニチ Sponichi Annex 野球
この証言が示す通り、則本と野茂投手では四死球に大きな違いがある。
下記はこの7試合の両者与四死球だ。
野茂 | 則本 | |
1試合目 | 8 | 1 |
2試合目 | 2 | 0 |
3試合目 | 3 | 3 |
4試合目 | 4 | 1 |
5試合目 | 8 | 4 |
6試合目 | 6 | 2 |
7試合目 | 4 | 1 |
1試合平均 | 5.0 | 1.7 |
ご覧の通り、則本が1試合平均与四死球約2に対して、野茂投手の平均は5。
1試合8四死球を2試合も記録しているのだ。
これだけ四死球と奪三振が多いと守る方は正直相当イライラさせられただろう。
連続二桁奪三振記録中の2人の投手としての完成度にはかなり開きがあったと言える。
パリーグらしい投手則本
かつてのパリーグのイメージと言えば豪快。
今でも豪快な選手はいるが、昔ほど豪快な選手はいない。
今の選手は良い悪いは別にしておとなしい選手が多いと言われる。
ただ、この則本選手は良い意味でかつてのパリーグの選手特有の豪快な一面がある。
そして、闘志むきだしで相手に向かっていく闘争心がある。
それはまるで現在ニューヨークヤンキースで活躍するかつての楽天のエース田中将大投手のようだ。
また、今回の記録がかかった試合では明らかに記録を狙ってとりにいっていた。
今の時代は個人記録よりチームの勝利がより重要視される。
決して則本選手が個人記録に走っているといいたいわけではない。
則本選手のようにファンが喜ぶ記録を狙ってとりにいくような選手がもっといてもいいのではと私はいいたいのだ。
かつて江夏豊投手はシーズン奪三振記録354目を王貞治選手からとると公言し、タイ&新記録を宣言通り王選手から奪った。
今の時代にこんなことをすれば批判される恐れもあるが、これくらいのことをしてくれた方がファンは喜ぶ。
三振は直接勝利に結びつかない記録かもしれないが、則本投手には今後とも奪三振でファンを魅了して欲しい。
まとめ
今回記録達成した則本投手。
次回登板で更なる記録更新と好調を走るチームを牽引する活躍に期待したい。
ひとまず則本投手記録達成おめでとうございます!
それでは、さようなら!