大相撲千秋楽。
1年ぶり通算38度目の幕内優勝を決めている白鵬は日馬富士との横綱対決を寄り切りで制し、全勝優勝。
通算13度目の全勝優勝となり、自身の持つ全勝優勝記録更新となった。
このままいけば、7月の名古屋場所で元大関魁皇の持つ通算最多勝利数1047勝の記録更新出来る。
ここ1年怪我で苦しんできた圧倒的王者の完全復活。
私はスピーツ観戦が好きだ。
中でも、どんなスポーツのジャンルでも絶対的な王者が好きだ。
たまに勝つ王者ではない、常に勝ち続ける王者。
大相撲の白鵬、テニスのロジャー・フェデラー、ゴルフのタイガー・ウッズ、野球のイチローなどなど。
長年にわたってその道でトップであり続ける選手のパフォーマンスが好きだ。
それはなぜか。
一言でいって、カッコイイからだ。
子どもはヒーローに憧れる。
そのヒーローが常に人々の期待に応えるのを見ているとワクワクするのだ。
正直その選手が勝ったこと以上に周囲の人がワクワクしているのを見るのが好きだ。
今日は私のヒーロー観を中心に現在活躍するヒーローたちについて語っていく。
目次
白鵬復活の全勝優勝! 限界説を覆す1年に及ぶ再生への道
横綱になってから丸10年。
白鵬は常に理想の横綱であり続けた。
ライバル不在の中でも、常に怪我なく戦い続け勝ち続けた。
昨年夏場所までの9年間で与えなかった金星はわずか10
しかし、怪我が目立ったここ1年で6個も配給。
相撲界が日本人横綱稀勢の里の登場で湧く中、一人もがき苦しんでいた。
右足親指を痛め、遊離軟骨を取り除く手術。
太ももの痛み。
年齢からくる衰え。
それらのネガティブな要素を打ち消すように白鵬は徹底的に下半身を鍛え直した。
その結果、今場所はかつての粘り強い相撲が復活。
まだまだいけることを圧倒的な結果で証明してみせたのだ。
どれだけ勝ち星を積み重ねても、何回優勝してもあくなき向上心で絶対的な横綱の健在ぶりを示したのだ。
勝ち続けるヒーローの美しくさ
冒頭で話した通り、私は勝ち続けるヒーローが好きだ。
漫画やアニメであれば勝ち続けるヒーローがいる。
その際たる例がルパン三世だ。
たまに「ルパン死す!?」みたいな回があるが私は正直そこまでハラハラしない。
なぜなら死なないからだ。
ルパンが死んでは話が成立しないし、次の回がない。
最近では主役級のキャラが死ぬ展開も増えてきたが、フィクションではそこまでハラハラしない。
簡単に操作可能だからだ。
だが、現実はそうはいかない。
どんなに強いと言われている選手でも、勝ち続ける人は本のひと握り。
絶対的と言われるような強さを持つ人はほとんどいない。
だが、時に「一体誰がこんな強いやつを倒せるんだ?」と思わせる王者が登場することがある。
個人では大相撲の白鵬、テニスのロジャー・フェデラー、ゴルフのタイガー・ウッズ、野球のイチローなど。
チームでは日本の野球だとV9時代のジャイアンツ、ワールドシリーズ3連覇のニューヨーク・ヤンキース、サッカーだとバルセロナ、スペイン代表、バスケットだと黄金時代のブルズ、レイカーズなど。
彼らは勝つとわかっていて当たり前のように勝ち続けてきた。
私はそんな当たり前のように勝ち続ける選手やチームが大好きだ。
勝利という結果もさることながら、常に高いレベルに自分を保ち、多くのプレッシャーを撥ね退け、マークをかいくぐって勝つ。
そんな威風堂々とした”威厳”を見ているとワクワクしてくるのだ。
何より勝利を信じているファンを当然のように喜ばせることがカッコイイと思う。
私はスポーツ観戦に行った時、ついホームチームを応援してしまう。
基本的にスポーツにおいて、ホームチームが勝利する方が当然喜ぶ観客の数は多い。
その喜ぶ観客の表情を見ていると何だか嬉しくなってくるのだ。
同時にこれだけ観客を喜ばせている選手やチームのことを憧れ半分、羨ましさ半分の気持ちで眺めている。
その逆にホームチームが敗戦すれば、当然悲しむ観客の数は多い。
その時の落ち込みようといったら半端ない。
私はディズニーランドに遊びに行くこととスポーツ観戦の最大の違いはここにあると思っている。
ディズニーランドに行けば、ある程度楽しめることは担保されている。
しかし、スポーツ観戦はそうはいかない。
贔屓チームが負ければ悲しいし、試合自体がつまらないことだってある。
レジャー要素としては少々ギャンブル性がある。
そのため、楽しみに試合を見に行って落ち込むこともある。
それもあって、勝ちを期待されて当然のように勝つ選手やチームを観ると痺れてくるのだ。
やっぱり常に勝ち続けるのは美しい。
苦しむかつてのヒーローたち それでもファンは待っている
ただ、常に勝ち続けるヒーローはない。
特にスポーツであれば、年齢からくる身体の衰えや怪我がつきもの。
徐々にかつてのパフォーマンスを発揮できなくなる。
かつてゴルフ界で絶対と言われたタイガー・ウッズは怪我の影響で試合にすら出られない状況が続いている。
「もう1度、プロフェッショナルなゴルフがしたい」
もはや、ジャック・ニクラスのメジャー18勝の記録に「追いつき、追い抜きたい」とは言わず、米ツアーやメジャー大会という一流の舞台に立って「もう1度、プロフェッショナルなゴルフがしたい」。そこにウッズの悲痛な願いがある。
引用:タイガー・ウッズの悲痛な叫び。「もう1度、プロのゴルフがしたい」「人生を取り戻したい」(舩越園子) - 個人 - Yahoo!ニュース
それでもかつての輝きを取り戻そうと懸命に努力している。
一度失った輝きを取り戻すのは非常に難しい。
多くのスーパースターたちがその輝きを取り戻せぬまま現役を退く。
しかし、時にスーパースターたちは不死鳥のように蘇ることがある。
2017年のテニスの全豪オープン。
下馬評を覆して、35歳のロジャー・フェデラーが5年ぶりにグランドスラムタイトルを獲得した。
「およそ5年間グランドスラムの優勝がなかった後に、この年齢の今でも優勝できた」
引用:全豪優勝でフェデラーは「生ける伝説」に。2人の激闘に、錦織は何を思う|テニス|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva
2016年にはメジャーリーグでイチロー選手がメジャー通算3000本安打を達成した。
41歳で迎えた2015年シーズンに打率.229を記録し、限界説が囁かれながらもV字回復の打率.291を記録し、復活を成し遂げた。
かつてと変わらぬ輝きを見せて、ファンを魅力したのだ。
私は勝ち続けるヒーローが好きであると同時にその勝ち続けたヒーローの復活が大好きだ。
かつてのヒーローたちが健在なのを見た時のファンの喜ぶ表情を見るのが大好きなのだ。
単純に好きな選手が勝利する喜びだけでなく、何年も結果が出ずに苦しむ姿を見ていた分喜びもひとしおなのだろう。
諦めかけていたけど、諦めなければ結果を出すことも出来る。
そんな姿勢が人々に勇気を与えるのだ。
まとめ
日本の野球界では松坂大輔、斎藤佑樹らのかつての甲子園のスターが崖っぷちの状況にある。
それでもかつての輝きを人目見たいと応援し続けている人たちがいる。
逆境を跳ね除けてきたヒーローたちの逆襲を心待ちにしている。
今回の白鵬の復活優勝のように、もう一度輝きを放つヒーローのプレイを一つでも多く見てみたい。
それでは、さようなら!