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過去作全部観た上でのネタバレ感想 『君の名は。』は新海誠監督の集大成作品

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新海誠監督作品を全て見ずして、『君の名は。』は語れない。

 

いや、語ってもいいんですけどね。

どっちだよって話ですよね。

 個人的には「新海誠監督の過去作品を全て観た上で『君の名は。』を観ればより良さがわかる」と言いたいです。

これは断言出来ます。

 

なぜこんなことを言い出したのかと言うと、私が初めて『君の名は。』を観た時「ぽかぁ~ん」としてしまったからです。

 

面白かったけど、なんだかモヤモヤする。

ここでいうモヤモヤの正体は面白いと感じている自分とこの映画がなぜここまでに絶大な支持を集めているのかという疑問が交錯したことです。

 

端的に言うと「なぜそこまで売れたの?」ってことです。

 

個人的には細田守監督の「時をかける少女」の方が好きだし、男女の入れ替わりものとしては 大林宣彦監督の「転校生」の方が好きだった。

 

それらの作品と比べて、名作なのかと言われると心のどこかで疑問が残ってしまった。

こういう感想を抱いた人って多いんじゃないでしょうか。 

 

でも、心の中で消化不良な自分がいたのも事実

それは自分がこの映画の良さをわかりきれていないではないかという恐怖。

 

気になって、なぜ『君の名は。』は売れたのか、新海誠監督とはどんな監督なのか、過去の作品はどんなものなのかを調べてみました。

 

次第にどんどん新海誠監督にひき込まれていく自分。

いつしか、私が新海誠監督に対して「君の名は?」と訪ねているような錯覚に陥りました。

 

そして、私なりに新海誠ワールドを多少理解した状態で観た『君の名は。』はとても素晴らしいものになっていたのです。

  

そこで今日は『君の名は。』をもっと楽しむために、新海誠監督作品全話観るススメをします。

 

『君の名は。』を観てイマイチ楽しめなかった人に是非読んで欲しいです。

 

 

目次

なぜ『君の名は。』は売れたのか

公開から半年以上が経過して、なぜ売れたのかという分析も一通り落ち着いてきた印象がある。

 

テレビや雑誌、ラジオなどで語られている製作秘話を見て知った、なぜ『君の名は。』は売れたのかを一通りまとめてみました。

 

【『君の名は。』がヒットした理由】

  • 圧倒的な映像美
  • RADWIMPSと1年間半かけて、二人三脚で作り上げた音楽
  • RADWIMPSファンが公開前からSNSで拡散
  • アニメ業界の実力派たちが集結
  • 女性がアニメ観賞する土台
  • 天災を作品に取り組んだ
  • 声優の演技力(特に男女の入れ替わり)
  • 大衆向けした作り
  • 飽きさせないスピード感
  • 緻密な伏線回収
  • 新海誠監督の過去作を利用(人物、風景描写、名前など)

 

ざっと上げるとこんな感じです。

全て詳細に触れることはしませんが、少しだけ簡単に触れていきます。

映像美と音楽性

まず新海誠作品の最大の特徴である映像の美しさ

冒頭の空の映像や東京の街並み、電車や風景描写など、実写と言われてもわからないおどの美しさがあります。

 

正直私はアニメ映画において映像美をそこまで重要視していません。

ジブリなどに慣れている日本人の弊害と言いますか、他のアニメも十分映像のクオリティが高いので、そこまで驚かされないのかなと。

 

もちろんプロが見れば物凄く高い技術が使われているのでしょうが。

 

ただ、『君の名は。』に関しては頭一つ抜けている印象があります。

 

また今回はその映像とストーリーに絶妙にマッチした音楽の存在がありました。

RADWIMPSとは1年半かけて音楽を作り込んだそうです。

通常は映像が出来て、音楽をあてるそうですが、今回は映像の製作段階で音楽作りをしたそうです。

 

ですので、音楽に合わせてストーリーや登場人物のセリフが変化したそうです。

むしろ歌の歌詞に映画とリンクした言葉を入れて、歌い手にセリフを言わせるような作りになっています。

 

劇中音楽すべてをRADWIMPSが手がけ、劇中に歌詞付きの音楽が4曲も流れます。

 

そのため、『君の名は。』は曲とストーリー展開が一致しているのです。

 

面白い展開の一つに『君の名は。』がSNS上で人気になり始めたのは映画公開直前からなのです。

実はRADWIMPSファンが音楽の素晴らしさに感動してSNSで拡めたのがきっかけだったのです。

 

音楽を作り込んだことで意外な形でクチコミが拡がっていったのです。

 

音楽が人気になってクチコミで拡がる現象。

実はこれ『アナと雪の女王』に類似した形です。

映画ではありませんが、PPAPでおなじみピコ太郎も同様。

 

共通しているのは気に入った人がYoutubeなどで自分もやってみた動画を配信したこと。

その動画が人気になり、拡散されて瞬く間に有名になっていく。

 

図らずしも、SNSの力によって観客動員数が激増したのです。

売れるべくして売れた売れる流れ

『君の名は。』は製作に2年の歳月をかけています。

製作開始は2014年4月から。

 

この2年間そうそうたるメンバーが集結して映画製作はすすめられました。

【主な映画製作スタッフ】

映画プロデューサー・川村元気

キャラクターデザイン・田中将賀

作画監督・安藤雅司

音楽・RADWIMPS

主演(声優)・神木隆之介

 

いずれもその道では有名な名だたるメンバー。

その他にも数多くの実力者たちが製作に携わっています

 

なぜ、これだけのメンバーが集められたのか。

実は意外なことにこれは2013年にジブリでお馴染みの宮崎駿監督の引退が関わっているそうです。

 

宮崎監督が引退したことで、手が空いたアニメ映画作りのプロたちを『君の名は。』製作陣に取り込んだのです。

ポスト宮崎駿と言われる新海誠監督の元に、その宮崎監督のもとで鍛えられた熟練の職人たちが手を貸したのです。

 

「本当に、絶妙なタイミングによってつくらせてもらえた映画」

引用:CGWORLD 2016年10月号

 

この言葉が示す通り、様々な偶然が重なって売れる作品は出来上がったのです。

 

また売れる背景という意味ではアニメの広い層への普及と2011年3月11日の震災も影響しています。

 

一昔前では、少年少女もののアニメを見ることは一般的ではありませんでした。

ちょっと前だと涼宮ハルヒ、もう少し遡ると新世紀エヴァンゲリオン。

いわゆるオタクアニメと言われるものです。 

 

これらの作品をリアルタイムで観ていた人は周囲に中々打ち明けられない空気があったでしょう。

いわゆる嫌オタクの空気感です。

実際、新海誠監督も初めて映画を作った2000年代のアニメ業界では10代の男性向けに映画を作らざるを得なかったと語っています。

 

ところが最近では若い女性でもそうした過去に『オタクアニメ』としてカテゴライズされていたアニメを普通に観る土壌が出来上がってきました

 

『君の名は。』を観た! ということを気軽にシェア出来る状況があったからこそ、これだけクチコミが広い世代に拡がっていったのです。

 

また、今回「ティアマト彗星」の落下により、600人が亡くなる自然災害が描かれています。

主人公の男性も東京という町ですらいつなくなるかもしれないという発言をしています。

 

これは2011年の東北大震災を機に日本人の中に、いつ天災が訪れて当たり前が当たり前でなくなる危険性が身近になったことを示唆しています。

同時に5年という歳月が天災というテーマを日本人が正面から向き合えるようになってきたとも言えます。

 

これが早過ぎでも反感を買っていたし、遅すぎても遠い過去になっていたかもしれない。

5年という絶妙な歳月が日本人に天災に向き合わせるにはちょうど良かったのです。

 

スタッフ、アニメを取り巻く環境、天災。

それらが上手く合わさって、『君の名は。』が売れる背景が出来上がったていたのです。

 

ある意味、偶然という名の必然だったのです。

緻密な作品作り

様々な好条件が重なって大ヒットしたわけですが、どんなに優れたメディア戦略、土壌が出来ていても肝心の内容が伴っていなければ売れません。

 

同時期には『シン・ゴジラ』、『聲の形』らと素晴らしい作品がありました。

 

それらを抑えて『君の名は。』がヒットした背景には緻密な作品作りがありました。

 

一番話題になったことの一つ、男女の入れ替わりを巧みに演技した声優の神木隆之介、上白石萌音さん。

 

立花瀧と宮水三葉が入れ替わっているか声だけ聴いてもわかるレベルまで落とし込んだのです。

恐らくこれがなくてはどんなに映像美でリアリティを出しても本当のリアリティは生まれなかったでしょう。

 

また、この作品は全体で1650カットが使用されています。

約3.9秒に1回絵が変わる計算になります。

 

これは一般的に言って、非常に速いスピードです。

実はここに製作者の意図が隠されているのです。

 

次々にシーンが切り替わることで、視聴者は置いていかれないように集中して、映画を観る。

特に瀧と三葉が入れ替わり発覚して、お互いの日常に変化が生まれていくシーン。

RADWIMPSの『前前前世』のアップテンポの曲調と同時に入れ替わりについての詳細が語られていきます。

 

ちょっと早過ぎてついていけなくなりそうなくらいのスピードです。

通常であれば、物語の肝になるシーンなので、じっくり時間をかけて説明したいところですが、そこをあえて速く見せる。

 

そして、ある程度前フリが終わってからはスピードが徐々に遅くなって、瀧と三葉の心の葛藤を描くようになります。

 

半ば強引に視聴者を惹きつけるようなやり方をしつつ、実は細かい伏線の回収がなされています。

一人一人の人物のセリフや何気ない新聞欄の文字など。

 

二葉の父・俊樹の前職や入れ替わりを知っていたような発言、勅使河原が二葉に協力する同期など、細かい伏線回収などがなされています。

何度見ても楽しめる要素がこの作品には詰まっているのです。

 

ただ、伏線回収は諸刃の剣で、頭を使わずに観たいライト層にとってはめんどくさいものでもあります。

 

そうした大衆向けにウケる作りも『君の名は。』の魅力の一つ。

前述した音楽性ももちろん、瀧と三葉の恋愛関係、瀧と三葉が入れ替わりを確認する際の仕草、最後のハッピーエンドなど。

複雑な要素を排しても笑える要素が満載なのです。

 

また、舞台が東京と岐阜。

言い方は悪いかもしれませんが、都会と田舎が舞台になっているのです。

私は田舎出身なので、子どもの頃に東京へ憧れる気持ちとよくわからなさを同時に抱えてました。

なので、どんなに東京を細部まで描かれてもどこか感情移入できない面がありました。

 

ところが『君の名は。』では都会も田舎も両方でてくる。

遠く離れた土地に暮らす、まだ出会う前の少年と少女というモチーフは、新海誠が2014年に手掛けたZ会のCM「クロスロード」から着想を得たもの。

 

 

こうすることで、視聴者の地域格差が少なくなったのです。

ようは都会に住む人も、田舎に住む人も両方楽しめる要素ができたのです。

 

二つの舞台を用意したことが、日本全国で大ヒット背景にあるです。

 

そこに入れ替わり要素を足したことで、ストーリーに謎解き要素も加わりました。

 

入れ替わりもの発想自体は『らんま1/2』がモデルになっているそうですが、それ自体はいわば使い古された設定。

そこに距離と時間のズレを生むこと二人の会えない距離感を生み、ストーリーを魅力的にしているのです。

 

最後に挙げるのは新海誠監督ファンへのサービス精神。

『君の名は。』では新海監督の過去作のキャラクターや風景描写が使われています。

 

  • 三葉の通う学校の古典教師は新海監督の前作『言の葉の庭』のヒロインで古典教師の雪野百香里本人
  • 瀧がアルバイトをしているレストラン「IL GIARDINO DELLE PAROLE」(イタリア語で「言の葉の庭」を意味する)
  • ラストシーンのすれ違いやマンションの風景などは『秒速5センチメートル』と類似
  • 夢、3年の空白、クレーターなどの設定・風景は『雲のむこう、約束の場所』

 

などなど、私が気づいていないだけで、様々な過去作要素が詰め込まれているのです。

初めて新海誠監督作品を観る人も、今まで観た人も楽しめる作品

 

その背景には様々な細かい設定や意図があったのです。

新海誠監督作品一気見 イカ臭い童貞が好む映画とは

『君の名は。』が売れた背景を探るうちに様々なところで観たのが、新海誠監督の過去作との対比

それらの意見を総合すると、過去作と『君の名は。』にかなり違いがあるようです。

 

 曰く「あの新海監督がよく売れる作品路線でいったな」と。

 

こう言われると気になって仕方がないということで、早速一気に全作品を順を追って観てみました。

 

【新海誠監督作品】

・『彼女と彼女の猫』
・『ほしのこえ』
・『雲のむこう、約束の場所』
・『秒速5センチメートル』
・『星を追う子ども』
・『言の葉の庭』
・『君の名は。』

 

その結果、新海ワールドとは何かが何となくわかってきました。

  • 昔から変わらぬ映像美と凝った音楽
  • 空、雨、雪、電車の描写が好き
  • モノローグで語らせたがる
  • 少年と少女の恋愛がテーマ

 

これらの要素が基本的な新海作品の特徴。

自分の生活に密着したシーン(会社員時代の満員電車)を使いたい、アニメは若い人のためのものという新海監督の信条がよく現れています。

 

これらは『君の名は。』にも共通する点です。

 

しかし、『君の名は。』になくて、過去作にあるものがあります。

それはややネガティブな側面。

 

  • 欝展開
  • 難解なストーリー
  • スッキリしないラスト

 

これはあくまでネガティブな側面を引っ張ってきたに過ぎませんが、恐らくほとんどの人が同意するのではないでしょうか。

 

端的に言ってスッキリ感がないのです。

これが『君の名は。』との最大の違いではないでしょうか。

 

ただこれは決して作品、監督批判ではありません。

これらの要素が好きな人もいるでしょう。

これらのネガティブ側面もまた新海ワールド。

 

かくいう私もこの新海ワールドが大好きです。

ただ、これらの要素で売れる作品を作るのは難しいだろうなと素人考えに思いました。

 

特に私が一番好きな『秒速5センチメートル』。

切ないストーリー、悲しげな音楽、美しく風景描写。

特に大豪雪の中、列車が進んでいくシーンは心が締めつけられます。

個人的に一番好きな作品です。

 

 

この作品を好きな人とのことを「イカ臭い童貞が好む映画」と評している人もいました。

 

「昔から想っている人がいて、その人以外のことを考えられずにいる。

そのせいで目の前の人や物後に向き合えず、自分の世界の中で価値観が完成してしまう。

そうしているうちに....」

 

言い方悪いですが、ウジウジしているのです。

いわゆる非リア充といわれるタイプの人間に多い傾向。

 

これを最高に美化したのが、ある種の新海ワールドの側面。

 

また個人的に新海監督の作品は2種類に大別することが出来るように感じます。

もっというとその2種類が交互にきている印象があります。

 

初の長編作品となった2004年の『雲のむこう、約束の場所』と2011年の『星を追う子ども』はファンタジー系

2007年の『秒速5センチメートル』と2013年の『言の葉の庭』はウジウジ鬱系

 

ファンタジー系の2作品はそれぞれ、『最終兵器彼女』、ジブリ作品の『ゲド戦記』に似ていいます。

人間が作り出した架空世界や専門用語が出てきます。

いわゆる非日常が舞台。

ストーリーは難解で、正直子どもウケする内容ではありません。

 

ウジウジ鬱系は社会に対して鬱屈している、正直になれない人が主役。

気持ちはわかるんだけど、友達にわかるといえない陰鬱な展開が待っています。

悩むなら行動しろよって言いたくなるけど、動き出せない登場人物。

ラストがモヤモヤさせられる終わり方なので、大衆ウケはしません。

 

これらのファンタジー系とウジウジ鬱系の狭間で新海監督は試行錯誤していたようです。

 

ちなみに製作者の出来や傾向が交互に来る展開は物作りの世界ではよくある現象です。

WindowsのOSやファイナルファンタジー、家電製品など。

 

前作の不評部分を踏まえると、前作の良さが消える。

それを踏まえて新作を出すと前作の良さがまた消える。

 

マイノリティとマジョリティ。

そのどちらにも配慮しながら作品は作られるのですが、中々両立できない。

 

故に改悪や劣化などの批評が作り手には浴びせられるのです。

 

その迷いが現れるように、『君の名は。』 以前の興行収入はあまりふるいませんでした。

せいぜい1億前後。

 

ところが、『君の名は。』は250億円を越えて、日本の邦画アニメ史上2位の記録。

これまでスタジオジブリに独占されていた日本のアニメ業界に風穴を開けることになったのです。

 

結果的に脱新海ワールドをしたことで、売れる映画になったのです。

正確には大衆うけする映画になったのです。 

『君の名は。』は新海誠監督の集大成 垣間見えた葛藤

今までのイカ臭い童貞感を捨てて、一気に大衆ウケする作品を作った新海監督。

映像美などの新海ワールドを残しつつ、今まで敬遠されがちだった展開を排除

 

欝でウジウジするキャラクターはおらず、三葉と瀧は行動力満載。

中学生と高校生の違いはあれど、東京と茨城の距離が永遠のように感じさせられた『秒速5センチメートル』とは違って、岐阜と東京にそれぞれ向かう三葉と瀧。

 

隕石の衝突災害から逃れるために村中を動かそうとする三葉と勅使河原、早耶香。

過去の歴史を変えようと時空を越えて、奮闘する三葉と瀧。

 

とにかくがむしゃらに状況を変えようとするキャラクターは過去のウジウジ鬱系にはなかった傾向です。

 

伏線回収という難解な要素は残していますが、それらがなくても誰でも十分に楽しめるわかりやすいストーリー。

 

何より驚かされたのが大団円のラスト

初めて観た時は気づかなかったのですが、新海誠監督作品を観た後にみるラストはかなりドキドキさせられます。

端的にいえば、過去の新海監督なら三葉と瀧が再び出会うことがなかったからです。

それを暗示するように『秒速5センチメートル』のラストと似たような風景描写が描かれます。

 

恐らく多くの新海ファンは今回もまたハッピーエンドはなしかと思わされたでしょう。

ところが、ラストは三葉と瀧が再会するハッピーエンド。

 

古参の新海ファンの中にはこれを受け入れられなかった人もいたでしょう。

 

ただ、個人的には最後ハッピーエンドで良かったと思います。

あれが最後、震災を免れるだけに終わって、二人とも記憶を失ってどっかで暮らしてるだけでは、視聴者の心にしこりが残ったでしょう。

 

一縷の望みにかけて、がむしゃらに頑張った結果、未来と過去を変えられた。

その結果、二人は結ばれた。

仲が悪かった父親とも和解できた。

勅使河原と早耶香も結ばれた。

三葉は憧れの東京暮らしが出来た。

 

色んなことが最後に実っているのです。

 

実はこれは新海誠監督にも言えるのかなと。

色々な批評がありながら、試行錯誤してアニメ映画を作り続け、様々な人の協力を得て、渾身の作品を作りだした。

 

それが結果的に大ヒットし、色んな人の心を動かすことに繋がった。

がむしゃらに動いた結果、未来を変えられたのです。大成功を掴んだのです。

 

新海誠監督の集大成とも言える作品。

それが『君の名は。』なのです。

 

ここまで好かれる要素、実力派ぞろいのスタッフを揃えて売れなかった時の恐怖感、葛藤はあったでしょう。

 

『君の名は。』というタイトルに込められた意味は色々あるのでしょうが、私は世間から新海誠とは何かと問われた新海監督の答えなのではないかと考えています。

 

俺の名前は新海誠だ、新海誠の作品とはこういうことだ!

 

という宣言にも感じます。

 

次回作について聞かれた新海監督は『君の名は。』で実力以上の評価をされたので、困っていると正直な感想を吐露していました。

 

自分が作りたい作品と世間が求めているもののズレが新たな葛藤を生むのでしょう。

『君の名は。』のような作品を作るのか。

 

過去のファンタジー系や鬱ウジウジ系を更に強化するのか。

『君の名は。』の新海誠ではなく、これまで続いてきた新海誠監督の新作として楽しみにしたい。

 

新たな新海ワールドが開かれるのか、過去の作品がブラッシュアップした作品が観られるのか。

 

新海誠の葛藤を想像しながら観ると更に楽しめます。

7月26日(水)よりU-NEXTで「君の名は。」配信決定!

7月26日(水)よりU-NEXTで『君の名は。』の配信が決定しました。

 

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『君の名は。』以外も映画、ドラマ、アニメなどの動画が最新作から名作まで充実しています!

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まとめ

結論!

  1. 予備知識なしで『君の名は。』を観る
  2. 新海誠監督の過去作品を古い順に観る
  3. もう一度改めて『君の名は。』を観る

 

こうすることで、より一層『君の名は。』を楽しむことが出来ます。

もし、『君の名は。』を一度だけ観てイマイチよくわからなかった人は過去作を観てみると新海ワールドが理解出来るので、違った角度で『君の名は。』を楽しめます。

 

まだ44歳と若い新海誠監督。

今後数多くの名作を誕生させるであろう、新海監督の作品を今のうちに観ておいて損はないでしょう。

 

機会があれば是非お手にとって観てください。

 

それでは、さようなら!