笑える、泣ける、懐かしい!
久々に来た大当たり作品!
クレヨンしんちゃんの面白さが全てここに詰まっている!
と言っても過言ではないほど私がどハマリした作品、それが今回ご紹介する『クレヨンしんちゃん外伝 おもちゃウォーズ』
過去の劇場版と比べてもギャグ要素だけならトップクラス。
しかもクレヨンしんちゃんらしい笑いが詰まった作品です。
オマージュ、パロディ、時事ネタ、懐かしネタなどなど。
この作品は完全にオールドクレヨンしんちゃんファンを対照にした作品です。
それでいて、ストーリーの根底はしっかりしているので、お子さんにも観て欲しい要素が詰まっています。
例えるならクレヨンしんちゃん版トイストーリー。
おもちゃとの友情をベースにしたストーリーはクレヨンしんちゃんを敬遠して欲しい方にも是非観て欲しい内容になっています。
- 『クレヨンしんちゃん外伝 おもちゃウォーズ』とは
- ヒーロー3号誕生 その名は『チューコーネン仮面』
- クレヨンしんちゃんらしい笑いが満載
- クレしん版トイストーリー アクション仮面との友情は不滅
- ちなみに
- クレヨンしんちゃん外伝&映画を観るなら!
- Amazonプライムビデオのおすすめポイントと会員登録方法
- まとめ
- クレヨンしんちゃん関連
『クレヨンしんちゃん外伝 おもちゃウォーズ』とは
概要
『クレヨンしんちゃん』25周年記念作品および、外伝シリーズ第2弾。
2016年11月9日よりAmazonプライムビデオで独占配信されているウェブアニメ。
あらすじ
空前の大ブームを巻き起こした特撮番組の悪役“オバーン”。オバーンフィギュアも人気を博すが、あっという間に人気は廃れ、売れ残ったフィギュアは処分されてしまう。
そんなある日、捨てられたオバーンフィギュアに稲妻が落ち、命を宿す。自分を捨てた人間達への復讐に燃えるオバーンとおもちゃ達。
それに立ち向かうカスカベ防衛隊との戦いが始まる。
メインキャラクター
今作は主にかすかべ防衛隊が主役になっています。
その分外伝シリーズパート1の『エイリアン』と比べて、しんのすけを除く野原一家はほとんど登場しません。
原作
本作は原作コミックス第41巻に収録されている番外編「フィギュアウォーズ」を元にしたストーリーになっている。
ヒーロー3号誕生 その名は『チューコーネン仮面』
この作品はクレヨンしんちゃんらし笑いが随所に詰まっています。
まず敵からして”美魔女”オバーン。
そしてその相手がチューコーネン仮面。
元々は劇中劇『チューコーネン仮面』の中で悪役のオバーンが人気を博していったという妙にリアルな設定。
その後、ブームに便乗して様々なグッズを開発して、視聴者に商品を宣伝する(某化粧品CM風)。
しかし、人気低迷と共に番組の放送欄がゴールデンタイムから外れていき、最後は深夜放送でひっそりと終える。
などなどクレヨンしんちゃんらしいくだらないけど、なんかリアルな設定が出てきます。
近年の劇場版ではイマイチ敵のキャラが立っていないことが多いですが、このオバーンは非常に印象に残るキャラです。
そして個人的にチューコーネン仮面が一番ツボでした。
本名は「尾仲 多留夢(おなか たるむ)」。
デブで、ハゲで、臭い。
得意技は「コレステロールバリア」、「ゴマスリアタック」、「加齢臭トルネード」。
戦闘能力は低い。
コンセプトは「強いものには媚びて、弱い者を助ける」。
一体誰がこんなヒーローを応援するんだって感じですが、なんか味があっていい。
声優の茶風林さんの演技が素晴らしくて、かなり引き込まれました。
子どもの頃だったら絶対憧れないキャラクターですが、大人が見るとすごく魅力的なキャラです。
なんだかんだ言ってヒーローとしての強い信念を持っていて、必ず子どもたちを見捨てない。
契約書にハンコを押すことの意味と怖さを知らない子供たちに、契約者の怖さを教えたり、アクション仮面を目覚めさせるために奮闘したり。
なりたくはないですが、これぞまさに等身大のヒーロー。
クレヨンしんちゃんでしか描けないヒーローです。
クレヨンしんちゃんの中に存在する、正統派ヒーロー:アクション仮面、救いのヒーロー:ぶりぶりざえもん、に次ぐ第三のヒーロー。
それが中年ヒーロー:チューコーネン仮面です。
間違いなく女性ファンは少ないでしょうが、男性で特に中高年のサラリーマンには支持されるキャラです。
クレヨンしんちゃんらしい笑いが満載
今作の特徴は子供置いてけぼりの笑いが満載。
オバーンが随所に発する、「OK牧場」、「チョベリバ」、「バッチグー」。
しんのすけも「おもちゃ欲しいの?」と聞かれて「ほしのあき」と返したりします。
そのほかにもアクション仮面の拷問シーンに警察24時のパロディ、おもちゃ屋さんの名前が「ちんだらけ」など。
そのちんだらけに迷い込む原因となったのがうさぎを追いかけるという『不思議の国のアリスのパロディ』。
個人的に一番笑ったのはネネちゃんとミカちゃん(ネネちゃんのドール人形)の対決です。
テーマはTGC!
このTGCは東京ガールズコレクションの略ではありません。
ここでのTGCは「東京23区内のそこそこ中流家庭の彼の実家に行くことになったからには義理の母になるかもしれない人に気に入られたいコーディネイト」です。
先行のミカちゃんが審査員に媚びて「わぁ~! びっくりしました! お母さんじゃなくてお姉さんだと思いました!」とお世辞。
そして、それに対抗するネネちゃんが使った作戦もまたシュール。
お人形さんに五歳児が世の中の真理を説いているのもまたシュールでした。
第二話で、しんのすけの家からアクション仮面ゴールドがおもちゃを持っていくシーンがあります。
しんのすけにバレかけたアクション仮面ゴールドが咄嗟にしんのすけに子守唄のリクエストを要求します。
そこでしんのすけがリクエストしたのが欧陽菲菲の「Love is over」。
「お前本当に五歳児かよっ!」ってツッコミを入れたくなりますが、実はこれこそまさにクレヨンしんちゃんらしい。
例えば、通常のアニメ版で、ふたば幼稚園一同で遠足に出かけた歳によしなが先生が疲れを吹っ飛ばす歌を歌おうと言い出すシーンがあります。
そこでしんのすけが提案したのがさくらと一郎の「昭和枯れすすき」。
ちなみに「昭和枯れすすき」の歌い出しの歌詞は下記の通りです。
貧しさに負けた いえ世間に負けた
この街も追われた
いっそきれいに死のうか
しんのすけが古い渋すぎる曲をリクエストするのはクレヨンしんちゃんの鉄板ギャグ。
古いネタと懐かしい曲で大人のクレヨンしんちゃんファン心をくすぐってきます。
少し話をもどして、「Love is over」。
アクション仮面の声優を務められている玄田 哲章さんの渋い声で歌われる「Love is over」は最高です。
玄田 哲章さんは有名どころだとシュワルツェネッガーさんの吹き替え声優をされている方。
ちなみにこの「Love is over」はかつてぶりぶりざえもんの声優を務められた塩沢兼人さんも歌われています。
クレヨンしんちゃんスタッフのことなので、絶対に塩沢さんのことも意識した選曲です。
子どもたちとおもちゃの別れのシーンの切なさを言葉なしで、歌と映像だけで表現するのはさすがです。
少々下ネタがキツイシーンもあるのですが、それを気にせずぶっこむのもクレヨンしんちゃんらしさの一つ。
元々成人向けの漫画ですし。
全体的にスピード感もあるので、あっという間に1話7分が過ぎていきます。
クレしん版トイストーリー アクション仮面との友情は不滅
この作品のメインテーマはおもちゃとの友情。
新しいおもちゃばかりにばっかり目が行く子どもたちと忘れ去られるおもちゃたち。
これだけ聞くとトイストーリーを思い浮かべる人も多いでしょう。
※ちなみにですが、『トイ・ストーリー』では当初、アクション仮面役の玄田さんがバズ・ライトイヤーの日本語吹き替えに選ばれ、収録もすべてが終了し、宣伝用ポスターなどにも玄田の名前は載っていたそうです。
しかし、声優を使うより、芸能人を使った方が映画の知名度が上がるというスタッフの意見から、バズ役を所ジョージに変えられたそうです。
そう意味では玄田さんのトイストーリーへの復讐要素も有り(?)ます(笑)
ただ今作はトイストーリーよりもおもちゃたちの復讐という要素が強い作品になっています。
しんのすけのアクション仮面、ネネちゃんのミカちゃん、マサオくんの青ひげ、そして風間君のもえP。
ネネちゃんがうさぎさんじゃなかったのは既にアニメでさんざん殴られうさぎの復讐を描いたから?などと邪推したりしました。
一番印象的だったのはそれぞれのおもちゃとかすかべ防衛隊たちが戦うシーンです。
そこで一見戦っているようで、実は子どもたちとおもちゃたちは一緒に遊んでいるのです。
本人たちにその意識はありませんが。
マッドサイエンティストとして描かれているガリガリ博士が、しんのすけとチューコーネン仮面とかけっこした後にポツリと「楽しい...」と呟くのが心に残ります。
(ここでねじ巻き式のおもちゃにしたのは『ヘンダーランドの大冒険』のトッペマを意識したのかもしれません)
最後の方で、オバーンがおもちゃたちにかすかべ防衛隊を襲わせます。
かすかべ防衛隊が負けと思って、その様子をモニターで確認したところ、意外なことにおもちゃたちは子どもたちと一緒に遊んでいます。
それまで苦められてきた人をおもちゃに変える「モチャモチャ爆弾」を使って野球をしています。
その時チューコーネン仮面は「子どもはなんでも遊びに変える天才さ」。
アクション仮面は「子どもと遊べないおもちゃに存在する意味があるのか」。
と子どもとおもちゃの本来の関係を的確に表してくれます。
おもちゃは子どもに復讐したくなどなかった、ただもう一度遊びたかっただけ。
この作品で一番のハイライトは洗脳されたアクション仮面がしんのすけとの思い出を回想するシーン。
回想と言えば、
『大人帝国』→ひろし
『ケツだけ爆弾』→シロ
『カスカベ野生王国』、『ユメミーワールド』→みさえ
などなど映画クレヨンしんちゃんでよく使われた手法の一つです。
正直何回目だよって感じですけど、
泣けました。
やっぱりしんのすけとアクション仮面の関係って特別なんだなと。
思えば映画第一作目の『アクション仮面VSハイグレ魔王』から今に至るまで、
常にしんのすけとアクション仮面は一緒にありました。
それを知っているオールドファンにとってはたまらないシーンです。
特にしんのすけがひろしと一緒にアクション仮面を探すシーンは涙腺崩壊もの。
実はこの作品で登場するおもちゃの中には懐かしいキャラクターが随所に登場します。
カンタムロボの山田ジョン(東京都東村山在住)、『雲黒斎の野望』の吹雪丸など。
吹雪丸がしんのすけのおもちゃではなく、マサオ君のおもちゃってところが凝ってるなと。
なぜならマサオくんは漫画『吹雪丸』の大ファンという設定があるからです。
これらのキャラクターを登場させたのは、単にオールドファンに懐かしさを与えるだけの意味ではありません。
昔のキャラクターのことも忘れないで欲しいという意味もあります。
最後ワーガマーマとの戦いで、しんのすけと遊べる最後の時だと察したアクション仮面は『また、遊ぼうっ!』と言って去っていきます。
オバーンの魔法が解けて、おもちゃたちが元のおもちゃに戻った時、しんのすけは『ごめんね、みんなごめんね』と言います。
個人的に涙が頬をつたうしんのすけの泣き方が好きなので、このシーンは非常に好きです。
ちなみに
今回の作品を映画24作品と比べて順位づけすると、5位『ユメミー』と6位『B級グルメ』の中間の位置です。
クレヨンしんちゃんらしい面白さとちょっとだけ添えられた感動要素。
みさえとひろし、ひまわり、シロらの野原一家の活躍がないことと、少々下ネタがキツめなのがベスト5に入らない点です。
クレヨンしんちゃん外伝&映画を観るなら!
『クレヨンしんちゃん外伝 おもちゃウォーズ』はAmazonプライム独占配信
月間プランの場合、400円(税込)、年間プランの場合、3,900円(税込)。
外伝シリーズ、映画24作品が見放題です。
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まとめ
試験的だったシーズン1の『エイリアン』を経て、劇的に面白くなったシーズン2の今作。
クレヨンしんちゃんらしい笑いがあり、1話ごとに見応えがあります。
そしておもちゃと子どもの友情といういくつになっても大切なテーマが暖かく描かれています。
Amazonプライムでのドラマ配信型サービスの可能性を大いに感じさせてくれる作品です。
大人も子どもも楽しめる作品なので、みなさんも是非鑑賞されてみてください。
それでは、さようなら!
クレヨンしんちゃん関連
・いつか心のエリートになりたい クレヨンしんちゃんで描かれた友情は本当に大切なことを教えてくれる