最近カンブリア宮殿の過去放送を観ていたのだが、とにかくわかり易い。
わずか1時間の中に人を惹きつける内容が盛り込まれている。
改めて優良なコンテンツであると感た。
元々好きな番組だったが、ブログをやるようになってから観てみると様々な気づきがあた。
それはカンブリア宮殿にはブロガーが参考にすべき点が多々あるということだ。
特にその構成。
4段階に分けられた構成が実にわかり易い。
放送開始から8年、通算500回を超える長寿番組のわかり易い構成はニュースとブログという媒体の違いはあれど、参考にすべき点がある。
そこで今日はブログ記事のテンプレートにすべきカンブリア宮殿のめちゃくちゃわかり易い4段階構成について話していく。
カンブリア宮殿とは
正式名は『日経スペシャル カンブリア宮殿 〜村上龍の経済トークライブ〜』。
テレビ東京系列局などの地上波テレビ局、日経CNBCで放送されているトーク・ドキュメンタリー番組。
通称「カンブリア宮殿」。
日本経済新聞社の冠スポンサー番組、及び村上龍の冠番組。
日本の経営者や現代で偉業を成し遂げた偉人や政財界人を毎回1名(内容により複数)スタジオに招き、ホストの村上、アシスタントを務める女優・タレントの小池栄子と対談する番組。
カンブリア宮殿の4段階構成
カンブリア宮殿の番組構成は非常にシンプルだ。
基本的に下記の4段階構成なっている。
- ゲストやゲストの会社の紹介と消費者からの評判
- ゲストの生い立ちや創業秘話などの歴史
- ゲストの今後の展望
- 村上龍の編集後記
1.ゲストやゲストの会社の紹介と消費者からの評判
まず番組の冒頭で、そのゲストがいかに魅力的で、人気があるのかを視聴者に伝える。
ここで特徴的なのはゲストが実際に紹介されるまでに10分ほど時間を要することだ。
一見ゲストと関係ないことが紹介される。
例えば、IPS細胞でお馴染みの山中教授の回では、最初に病気に苦しむ患者さんが紹介される。
山中教授の回で言えば、目の病気に苦しむ方や脊髄付随で不自由されている方、抗がん剤治療で救われた方などが紹介される。
ようは言い方が少し悪いかもしれないが、そのゲストがいかに需要があるかをアピールしているのだ。
それが人気食品メーカーであれば、その商品の人気ぶりを消費者目線で紹介することもある。
最初に自分たちが今日紹介するものの価値を視聴者に理解してもらうことから始めるのだ。
これはブログの記事でも非常に重要なことだ。
ただ、レビュー記事の書き方でも書いたが単なる紹介ではつまらない。
この番組では一見関係ないことだがゲストの人気が伝わるちょっとした変化球を交える。
そうすることで、元々興味があった人により一層興味をひかせるのだ。
例えば、私は山中教授がどんな方なのかをざっくりとは知っていた。
しかし、IPS細胞が医療の世界でどんな風に活用できて、実際にどんな病気で苦しむ人たちから望まれているかを知らない。
何気にこの冒頭の部分で、山中教授にもともと興味があった人をひきこむこともしているのだ。
2.ゲストの生い立ちや創業秘話などの歴史
ここからはベタではあるがゲストがいかなるものかを説明する。
ゲストがどこ出身で、どんな幼少期を過ごして、今に至るのか。
そして何をきっかけにして今の道に進んだのか、会社を創業したのかなど。
ここで重要なのは秘話の部分。
やはり視聴者は「なぜ?」が気になるもの。
同時にトリビア的な「自分しか知らない」という感覚が大好きだ。
その知識欲求を刺激しながら、更にゲストの魅力も伝える。
言い方は悪いがただの紹介であれば、今の時代ネットで検索すれば情報は出てくる。
ここで大事なのは独自情報を加えること。
ただの紹介に終わらない、いわゆるちょい足しが必要なのだ。
ブログであれば、ただ商品概要を説明するのではなく、まめ知識やなぜ自分が購入するに至ったのかのエピソードなど。
本題ほど重要ではなく、読者の方により興味を持ってもらうためには必要な部分だ。
3.ゲストの今後の展望
現在、過去とくれば当然未来となる。
やはり挑戦する姿勢は視聴者の気分を盛り上げる。
それと同時に全てが順風満帆でないことを示すのは大切だ。
人間には妬み嫉みがつきもの。
ただ、成功しているだけでは、親近感が沸かないし、虫が好かないものだ。
そのため、現在抱える問題や課題を提示することで視聴者に目線を合わせる。
「ただ儲けてるだけじゃないですよ。 色々苦労しているんです。でもこれからも頑張って行くので応援よろしくお願いします。」と。
この辺はブログの運営報告に似ている。
ただ、成功した話だけを聞かされるとちょっと距離が遠くなる。
中には嫉妬する人もいるだろう。
自分が応援しなくても、いいのかとも思わせる。
そういったファン離れを起こさないためにも、現状の問題と今後の挑戦を示すのは非常に有効な手段だ。
4.村上龍の編集後記
最後に村上龍氏による編集後記で締められる。
正味1分なのだが、これが非常にわかり易い。
なぜわかり易いのか、それは約1時間にわたって放送された内容が端的に要約されているのだ。
そして、最後に必殺の一言で締める。
山中教授の回を例にとると下記の通り。
”過度な期待を持たず、冷静に希望を見出すことが求められている”
小説家としても名を馳せる村上龍氏らしく非常に文学的な文体が使われるが、そこには文学独特の婉曲表現はない。
非常に簡潔にまとめられており、改めて物書きの方のライティング技術に唸らされる。
私は毎回この編集後記を楽しみにしている。
単純に振り返りとしてのわかり易さもさることながら、村上龍氏はゲストをどう捉えるのか、そしてどんな言葉で締めくくるのか。
過去に200回以上は見たことあるが、未だかつて外れを見たことがない。
毎回感心させられるものばかりだ。
結果この編集後記を見ることで内容も非常に記憶に残りやすい。
私は毎回ブログでまとめ記事を書いているが、正直まとめになっていないまとめばかりだ。
この村上龍氏ほどは無理でも、読者が最後に内容を整理出来るまとめを書きたい。
そして、読者から毎回楽しみにされるまとめを書いてみたいものだ。
まとめ
- 読者を惹きつける導入
- 紹介とそれに至る過程を説明
- 結果報告、現状の課題と目標
- わかり易いまとめ
商品レビューやグルメ記事、運営報告などをこのテンプレートに合わせて使えば非常にわかり易い記事が書ける。
もしブログの書き方に悩んでいる方がいれば試してみてはいかがだろうか。
それでは、さようなら!