ビジネススキルを上げたいと考えるビジネスマンはかなり多いでしょう。
これは現在企業に務めている方だけの悩みではありません。
転職、副業、企業、就職活動中の学生など、全てのビジネスマンに共通していることなのです。
ビジネススキルを磨きたいと考えると同時に何をやって良いのかわからず悩む人もかなりいるでしょう。
書店に行けば数多くのビジネス書が並べられており、どれが自分に最適なのかイマイチわからないことが多いです。
なぜ、あれだけの数のビジネス書があるのか。
今までのビジネス書は駄作だったのか。
私は違うと思います。
ではなぜ様々なビジネス書が世に溢れているのか。
答えは人それぞれ、状況によって最適なビジネス書は異なるからです。
例えば、時間管理は抜群に上手いけど、マネージメントは苦手。
マネージメントは上手いけど、発想力が貧困。
発想力はあるけど、計画を立てるのが苦手。
人それぞれ得手不得手があり、それらを全て網羅した本がないからです。
また自分が何を苦手なのか、何が必要なのかを把握するのは非常に難しいことでもあります。
加えて昨今はビジネスシーンが多様化しています。
その上、技術革新も物凄いスピードで進んでいます。
なので、ずっと今の会社(ビジネス)が続くわけではない、今の技術が活きるわけではありません。
やらないといけないことはたくさんあるように見えるけど、何をやれば良いのかが非常に不透明な時代になっているのです。
つまり、必要なビジネススキルが多様化してきたことで、巷には無数とも言えるビジネス書があるのです。
その中から自分にあったビジネス書を見つけ出すのは至難の技です。
「誰かそれらのビジネス書をまとめてくれる人がいないかな~。」
それがあるんです!(笑)
それこそが今回ご紹介する(なんか安い通販番組みたいになってきましたが)『ビジネススキル大全―――2時間で学ぶ「成果を生み出す」全技術』という本です。
それでは早速ご紹介していきます。
目次
- 『ビジネススキル大全―――2時間で学ぶ「成果を生み出す」全技術』とは
- 超時間短縮 この本を読めば80時間分の読書を2時間で済ませられる
- 先行き不透明な現代社会に欠かせない一番重要なスキルとは
- 人から好かれるには与えることからはじめよう
- まとめ
『ビジネススキル大全―――2時間で学ぶ「成果を生み出す」全技術』とは
内容紹介
5万人以上に読まれているメールマガジン「ビジネス選書&サマリー」を発行し、これまで3万人のビジネスパーソンと出会ってきた著者が、この先も基本となる古典的書籍からビジネススキルを抽出して紹介する1冊です。
著書
藤井孝一
経営コンサルタント(中小企業診断士)
株式会社アンテレクト代表取締役
独立・起業を目指すビジネスパーソンに対して、自ら構築・実証した起業ノウハウを、執筆・講演を通して提供、個別に実践的な助言や指導を行う。
引用:同上
目次
第1章 問題を素早く解決するための思考法
第2章 学びを稼ぎにつなげる発想法&読書術
第3章 スキルを使いこなすためのビジネス基礎力
第4章 重要なことに集中する自己管理法
第5章 ヒットを作り出すコンセプト設計/戦略
第6章 人間関係を円滑にするコミュニケーション術
第7章 人を動かしチームで成果をあげるマネジメント法
第8章 成功と幸福を導く人生設計術
第9章 秘めた思いを形にする自己実現法
第10章 潜在意識を変えて富を手にする成功哲学
引用:同上
超時間短縮 この本を読めば80時間分の読書を2時間で済ませられる
ドラッガー、アドラー、ナポレオン、孫子、松下幸之助などなど。
名前は聞いたことがあるけど、実際何が凄いのかわからない偉人たちばかり(笑)
では、その偉人たちが後世に残したかったこととは何か。
中にはビジネスマンではない軍人なども含まれていますが、「競争して勝つ」ために必要なことには古今東西関わらず共通点は多いでしょう。
それらの大量の本を編集した結果、この本ができたわけです。
しかも、目次を見て頂けるとわかる通りスキルの大項目は10種類。
その上、各スキルに4つの異なる能力の本が紹介されています。
こういってはなんなのですが、これだけの種類があって、一つも自分には必要ないっていう完璧なビジネスマンはそうそういないでしょう。(いたとしてもその人向けに本など作らない。)
また、一つのスキルあたり10P前後にまとめられています。
それとそのスキルを学ぶことでできるようになる3つのスキルが言及されています。
個人差はありますが、元になっている本を読もうと思えば最低2時間はかかりそうなものばかり。
普通にそれらの本を40冊も読めば、最低80時間以上はかかりますし、お金も10万円近くはするでしょう。
それらが、コンパクトにまとまっているわけですから時間・体力・金銭面のいずれにとっても有難いものです。
この辺はさすがにビジネスマンの筆者がビジネスマンに向けた本だけあります。
短い時間でさくっと要点を知りたい読書の需要を掴んでいます。
恥ずかしながら、この40冊のうち読んだことがあったのは3冊だけだったのですが、それらのまとめと私の感想がほとんど一致していました。
ここでいう感想というのはその本の要点のことです。
例えば、アドラーの心理学でいうと、子どもが勉強をしないという問題に対する親の対処法など。
それらの要点を読んで自分のためになると思えば、元になった本を読む。 逆に興味がわかなければ読む元になった本を必要はないわけです。
先行き不透明な現代社会に欠かせない一番重要なスキルとは
この本には多種多様のスキルが紹介されていますが、最も重要なスキルが存在します。
それは『ポータブルスキル』です。
「働く業界や会社が変わっても通用する、持ち運びできるスキル」、いわゆるポータブルスキル
この記事の冒頭でも話したのですが、今ビジネスマンたちの一番の悩みのタネが何のスキルが必要になるのかわからないということです。
私が会社員だった時代に同僚や先輩たちが不安になっていたのはそこでした。
私の前の会社がIT系だったこともその悩みを深くした要因の一つでしょう。
ビジネスのスキルを無理矢理二つに分けるとすると以下のようになります。
- 今の会社・仕事で役に立つスキル(人脈)
- どこでも役に立つスキル(人脈)
前者から話すとその会社でしか使われていないシステム(勤怠管理システム)、今の案件でしか使われてないスキル(その案件が終わったら必要なくなる)、人脈(その会社でのみ重要人物)などです。
それらのスキルはその会社で仕事をする上では必要不可欠なものです。
しかし、一歩その会社の外に出たらどうでしょうか。
残念ながらそれらのスキルはほとんど意味をなさないのです。
もちろんそこで得た経験や知識は別の会社や仕事をする際に活きてきます。
しかし、それは前述した分類でいうと後者。
どこでも死ぬまで役に立つスキル(人脈)なのです。
これまでの終身雇用の社会であれば、これらのスキルを分けて考える重要性は高くありませんでした。
むしろ一つの会社で役立つスキルを伸ばしていく方が重要だったでしょう。
しかし、昨今の社会を取り巻く状況を見てそんなことが言えるでしょうか。
5年前より正社員を減らした500社ランキング
1位パナソニックは13万人減、電機目立つ引用:5年前より正社員を減らした500社ランキング | 企業ランキング | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
こんな状況である以上「ポータブルスキル」の価値はどんどん高まっていくのは確実です。
人から好かれるには与えることからはじめよう
40もスキルがあるとどれをオススメするのか悩むのですが、全てのスキルの中で唯一全ての仕事、人に共通して必要なスキルだと思ったものがありました。
それが『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』という本に書かれているスキルです。
この本ではあるタイプの人が成功する人であるとしています。
皆さんは下記の三つのうちどれが成功する人の特徴だと思いますか。
(1)他人を中心に考え、自分が払う犠牲はあまり考えず、見返りを期待せず相手を助ける(ギバー)
(2)自分が与えるよりも多くの見返りを受け取ろうとする(テイカー)
(3)「与えること」と「受け取ること」のバランスをとろうとする(マッチャー)
一見、利益をとってくるテイカーにも見えますが、正解はギバーです。
ではなぜ、ギバーなのか。
理由は三つです。
- ギバーたちとは長いお付き合いになる
- 人は助けてもらうと恩に報いたいと思い、お返しの義務を感じ
- ギバーは人から応援される
ビジネスを度外視して、上記であげたタイプの内どのタイプとなら一緒に長くいれますか?
恐らく多くの人はギバーと答えるでしょう。
それは単純に何かを受け取れることが嬉しいからではありません。
何かを与えることに人はつかれるのです。
みなさんの周りにもギブアンドテイクを求める人がいるでしょう。
そういった人との関係はやはり疲れますし、長くは続きません。
ビジネスに置いて必要なのは長期的な関係構築。
一瞬の関係ではなく長くビジネスを続けるうえで、ギバーであることは欠かせないでしょう。
もちろん最初はあまり見返りはないかもしれません。
しかし、人間というのは不思議なもので、助けてもらうと恩に報いたいと思い、お返しの義務を感じるものなのです。
無料で宿泊できるカウチサーフィンではなく、有料のAirbnb(エアビーアンドビー)が人気な理由は無料に対して人は不安になるからだと言われています。
自分があたえていればいつか人は報いてくれるのです。
それはいつになるのかわかりません。
そのために長い関係を構築する必要があります。
ゆえにギバーは「即効性」や「確実性」を求めてはいけません。
そうやって常に与え続けていくことでいつか自分が利益を得る。
相手に何かを与えて、長い間関係を続ける。
そのうちやがて見返りをもらって応援される。
聖人君子のようなことを語っているようで実はビジネスの真理がそこにあるのです。
まとめ
この本は人によって参考になる部分は異なりますが、必ず参考になることが一つは確実に書かれています。
生涯どこでも稼げる、通用するビジネスマンになりたい方には是非手にして欲しい本です。
それでは、さようなら!