泣けるクレヨンしんちゃん映画と言われれば真っ先に上がってくるのが、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』。
では、一番笑える映画と言えばどれになるのか。
元々クレヨンしんちゃんという作品自体がギャグ漫画であるため、どの映画にも笑えるシーンは存在します。
そのためこれというのを決めるのは難しいです。
その中で、私がナンバー1だと思うのは『クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』です。
最初から最後まで常にギャグ要素満載。
最終的に登場する魔人ジャークでさえもギャグ。
とにかくクレヨンしんちゃんの王道ギャグをこれでもかと詰め込んだ作品です。
またしんのすけの妹ひまわりが映画で初登場した作品としても知られています。
早速この映画の魅力についてお話していきます。
- 『クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』とは
- さらばオカマさんたち これで見納めクレヨンしんちゃんオカマワールド
- どこから話せばいいのか ピックアップしきれないギャグの連続
- お兄ちゃんしんのすけの嫉妬と自覚 それを見守る父ひろしのさりげない優しさ
- 炸裂野原夫妻の愛 最強の敵ヘクソンを倒した野原夫婦ミュージカルの最高傑作
- 名言集
- まとめ
- クレヨンしんちゃん映画を観るなら!
『クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』とは
概要
1997年4月19日に公開されたクレヨンしんちゃんの劇場映画シリーズ5作目(映画化5周年記念作品)。
原作者の臼井儀人がタイトルを付けた最後の作品。
野原しんのすけの妹であり、野原家の長女「野原ひまわり」の映画初登場作品。
監督の交代があり、第1作から前作まで監督を務めた本郷みつるから原恵一にバトンタッチされた。
また、本郷の作品では魔法などのファンタジーな要素があったのに対して、本作を含め、原が監督をした作品は劇中の出来事は非現実的な事という点は相変わらずだが、舞台設定では異世界的な要素から現実世界を基にした設定が主体となり、アクションシーンも銃や肉弾戦といった魔法などのファンタジー的な要素を排した作風となっており、特に本作では肉弾戦が多いのが特徴である。
あらすじ
新東京国際空港(現成田国際空港)。
ホステスの一団が、飛行機から降り立った男を出迎え、男がホステスの一団にあるものを明け渡す取引を行っているところに、奇妙な3人組が乱入し、乱闘を繰り広げた末に彼らからあるものを奪い去っていった。
この怪事件に際し、閑職に追いやられていた千葉県警の女刑事「東松山よね」が担当をさせられていた。
同じ頃、北春日部大学に強盗が侵入し、最近発掘されたある1体の珍しいハニワが盗まれるという事件が発生し、そのニュースを野原一家はTVで観ていた。そのハニワの特徴である股間に空いた2つの穴を見てしんのすけは、「タマタマが取れた跡だ」と口にする。
その翌日。シロと散歩していたしんのすけは、寝ているオネエの側で光る玉を拾った。
しんのすけはこの玉を家へ持ち帰るが、いつの間にか紛失してしまう。
その夜、3人組のオネエが家に上がり込み、一家をニューハーフパブに連れ出した。
この3人組のオカマ、ローズ、ラベンダー、レモンは呪術を行う「珠由良(たまゆら)族」の者で、かつて協力し合っていた「珠黄泉(たまよみ)族」が魔神ジャークを復活させようとしていることを知り、これを阻止するために行動しているのだという。
実はしんのすけが拾った玉は、昨日北春日部大学から盗まれたハニワに封印されている魔神ジャークの復活の鍵になる2つの"タマ"のうちの1つであった。
そしてその玉は、こともあろうにひまわりが飲み込んでしまっていた。そのため、野原一家も争いに巻き込まれることになってしまう。
一家と彼らは、珠黄泉族の追撃を避けるため、青森にある珠由良の本拠地に向かう。
しかし、空港にいた男・ヘクソンの襲撃を受け、"タマ"とひまわりは珠黄泉の本拠地へ奪いさらわれる。
その後、珠由良の母によって本拠地を突き止めたしんのすけたちはひまわり救出に向かう。
さらばオカマさんたち これで見納めクレヨンしんちゃんオカマワールド
なお、この映画がテレビ放送された折、2度目のTV放送以降、セリフ中の「オカマ」という単語が全てカットされていた。また、これ以降、オカマキャラクターがアニメに登場することは少なくなり、「オカマ」と言う言葉は一切使用されなくなった。
このブログではたびたびクレヨンしんちゃんのオカマワールドの素晴らしさを強調していました。
しかし、残念ながらこの映画を最後にクレヨンしんちゃんの世界から「オカマ」という言葉が消えてしまいました。
私は個人的に初期のクレヨンしんちゃんほどオカマを使わせたら右に出るものはないと思っています。
もちろん性差別に繋がる表現は絶対使われるべきではありません。
私はこのことには全面的に賛成です。
しかし、クレヨンしんちゃんで使われている「オカマ」という表現は性差別表現だけでしょうか。
私は違いと思います。
普段人から異端児として扱われるしんのすけを対等に扱って、周りからなんと言われようと自分の価値観を大切にするオカマさんたち。
そういった魅力をしっかりと描いているクレヨンしんちゃんの中の「オカマ」さんを全て廃止することの方が、差別表現なのではないでしょうか。
まあ、なんにせよ『暗黒タマタマ』以降オカマさんたちの魅力を堪能出来る作品はありません。
彼ら(彼女ら?)の最後の雄姿をしっかりとこの目に焼き付ける必要があります。
どこから話せばいいのか ピックアップしきれないギャグの連続
この映画は本当にギャグシーンの連続です。
正直爆笑ポイントが満載でどこから・どれから話してよいのかわかりません。
- 最初にローズが登場したシーンの寝顔
- しんのすけとローズの危ない絡み、「スウィングボール」でのミュージカル
- ひろしに関わる三連続ギャグ(特にトイレのシーン)
- チーママ達との逃走劇
- 最終決戦のギャグを交えた格闘シーン
- みさえ&ひろしのミュージカル。
箇条書きにしたたけでこれだけあります。
細かいポイントまで上げていたらきりがありません。
何より全体を通して観ることで見えてくる笑いのリズムやテンポがあります。
ですので、是非この作品は肩ひじ張らずに笑いながら鑑賞して欲しいです。
というのも最低限のストーリーラインだけ抑えておけば十分楽しめるので、過去作に比べて伏線やセリフに注意する必要がない(もちろんよく見ると1つ1つの発言や言動に意味があります)からです。
「なんか笑いたいな」そんな気分の時に観て欲しい作品です。
ローズ:「私は可愛い人魚~」 ひろし:「海坊主だろ~!!」
お兄ちゃんしんのすけの嫉妬と自覚 それを見守る父ひろしのさりげない優しさ
この作品の見所の1つと言えばひまわり初登場による兄としてのしんのすけ。
それまでは一人っ子で両親の関心が全て自分に集まっていました。
それがひまわり登場によって両親の関心、優先順位は全てひまわりに向かっています。
またひまわりが玉を飲み込んだことで、その他の大人までも関心はひまわりに集まってばかり。
そのため序盤から中盤まではそれに嫉妬するしんのすけがこれでもかこれでもかと描かれています。
少し話はそれますが、私はリアルタイムでひまわり誕生を観ていました。
当時小学生だった私は、しんのすけが杜撰に扱われるくだりがあまり好きではありませんでした。
私は末っ子長男だったこともあり、比較的両親の関心が自分に向いて育ったため、親からあまり関心をもたれない流れがあまり好きではなかったのです。
なので、このしんのすけには結構感情移入して観ていました。
話は戻ってですが、しんのすけが嫉妬を抑えて、兄として成長していくシーンがあります。
それはひまわり誘拐をもくろむヘクソンとの対戦直前にひろしとしんのすけが語り合うシーンです。
【ひろしとしんのすけの会話】
ひろしは:「最後は俺たちがひまわりを守ろうな」
しんのすけ(拗ねながら):「みんなひまわりのことばかり心配してる。オラ、グレちゃうぞ」
ひろし:「しょうがねぇだろ、ひまわりはまだ小さいんだから。誰かが守ってやらないとな。しんのすけだって色んな人に守られて大きくなったんだぞ、父ちゃんもな」
しんのすけ:「ほう」
ひろし:「まっ、父ちゃんに言わせれば自分一人ででかくなった気でいる奴は、でかくなる資格はない」
しんのすけ:「ほう、わかったようなことを言うね、父ちゃん」
ひろし:「父ちゃんに何かあったら、ひまわりこと守ってやるんだぞ」
しんのすけ:「考えとく」
説明不要のこのシーン。
お前だって自分だって誰かに守って育てられた。今度はお前が守ってやる番だ。と諭すひろしはさすがです。
しんのすけもここではひろしをちゃかしたり、考えとくという返事をするにとどまりますが、この後しんのすけの言動には大きく変化が伴います。
前半の嫉妬するしんのすけから兄としての自覚を持つしんのすけへ変化。
その起点となるこのシーンはギャグ要素が強いこの映画にあってちょっと異質ですが、とても大事なシーンです。
炸裂野原夫妻の愛 最強の敵ヘクソンを倒した野原夫婦ミュージカルの最高傑作
前回の記事でも話した通り劇場版クレヨンしんちゃんには爆笑ミュージカルシーンが多々あります。
その中で最も勝利に貢献したのが今作のミュージカル。
映画史上最強の敵の1人であるヘクソン。
体力、知力だけでなく相手の心を読む力まで兼ね備えています。
実際最初にヘクソンと相対したとき、野原一家は劇中初めて敗北を喫します(それまで個々がやられたシーンはありましたが一家全員が揃って敗れたのはこの作品が初めて)。
雪辱を喫したこの二度目のヘクソン戦。
みさえ&ひろしを含む6人の大人で挑んでも全く歯が立たない一同。
そこでみさえが歌を歌って頭の中を空っぽにすれば良いと提案。
戸惑うひろしをよそに歌いだすみさえ....
続きが気になる方は是非下記の動画をご覧になってください。
歌いだす前のしんのすけとみさえのやりとりを含めて必見です。
名言集
東松山よね
「その名前は忘れてちょうだい。グロリヤと呼んで。」
この映画で良い味を出してるのが千葉県警成田東西署の自称”凶悪犯罪特別分室”所属の女刑事東松山よね。
かなり変わった人物だがその実はかなりまじめ人物。
ただ基本は危ないお姉さん。
「こいつやばい奴だ」と視聴者に一瞬で思わせたのがこの言葉です。
実はこのセリフクレヨンしんちゃんファンならかなり馴染みのある言葉(ギャグ)。
通常のアニメ版ではよく出てくる言葉です。
こういったお馴染みワードを随所にちりばめたのもこの映画の魅力の1つです。
ローズ(たけし)
「この子テクニシャ~ン」
これはしんのすけに指を加えられた時にローズが言い放った一言です。
よく考えるとかなりやばい発言です。
サタケ
「日本のお母さんを代表してお仕置きしてやるぜ~!」
元々敵だったサタケ。
その彼が珠黄泉(たまよみ)族を離反する要因のひとつが、珠黄泉(たまよみ)族がひまわりを物のように扱うこと。
元々彼はベビーシッター→悪役レスラー(中途半端な悪役レスラー)という職歴の持ち主。
根底には優しい心を持った人物なのです。
その彼にとっては子供を乱暴に扱うことが許せなかった(最後までひまわりに浣腸することを拒んだ男)のです。
その寝返った彼が珠黄泉(たまよみ)族副頭領・マホに言い放った一言がこの言葉なのです。
まとめ
昔のクレヨンしんちゃんの良さを残しながら、最高のギャグを繰り出すこの作品は観ていて本当に癒されます。
また今回はご紹介しませんでしたが、これまでの作品の中でもトップクラスのアクションシーンも見ものの1つです。
ギャグ、アクション、そして何よりも忘れてはいけない兄しんのすけの心理描写。
機会があればぜひ観てみてください。
それでは、さようなら!
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