皆さんは自分のことをイケメンだと思いますか?
私は思いません。いや思えません。
鏡で自分の顔を見れば一目瞭然ですし、今までの異性から好意をもたれた経験数から言って私がイケメンであるということはないです。
男性なら一度はモテモテになることを想像したことをあるでしょう。
泣ける映画としてお馴染みクレヨンしんちゃんの劇場版『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』。
私的一番の名言はラストシーンでしんのすけが言い放った、
『大人になってお姉さんみたいな綺麗なお姉さんといっぱいお付き合いしたいから』です。
この映画を見る度に子供の頃は漠然とそうなれると思っていたことが思い出します。
しかし、現実は残酷なものです。
綺麗な女性とたくさんお付き合い出来る日々はついぞ訪れそうにありません(笑)
そこで今日は私が大学生時代に味わった世間からイケメンでないと烙印を押された話をしていきます。
目次
私の学生時代のアルバイト先について
私は学生時代、都内にある某有名ドームで係員のアルバイトをしていました。
お客様の誘導やチケットのもぎり、カウンターでの接客などが主な業務です。
野球の試合やコンサートでは、それらのイベントを運営するにあたって大量の係員が必要となります。
広い施設を毎回異なる人間が担当すると業務がスムーズに進まない、指導する側も大変ということもあって、ある程度経験を積むと係員は一つの職場に固定されるようになります。
野球だと外野席付近、内野席付近、コンサートとだとアリーナ付近のような形で。
私もある程度経験を積むようになってからとある職場に固定して配置されるようになりました。
ここからは私が固定して配置されるようになった職場をAゲートします。
他のアルバイト員と給料は変わらないのですが、同じ職場で働くとかってがわかって楽ですし、社員さんとも仲良くなれて仕事をスムーズに進められますし、何より楽しいです。
「誇り」とまではいきませんが、ひとつの職場を任せられることに私は喜びを感じていました。
ある日突然いつもと異なる職場で働くことに そこで知らされた残酷な事実
そんなある日私が事務所に入ると、私はいつものAゲートではないBゲートという別の職場で働くように言い渡されました。
実はAゲートはコンサートによっては使用されないケースがあり、その際は私はBゲートで働くことが多かったです。
そのため私は自分がBゲートで働くことに対して特に違和感は持っていませんでした。
その時までは。。
私がBゲートに到着するといつものAゲートのメンバが既に揃っていました。
「今日はAゲートが使用されないからみんなBゲートで働くのか」と私はそのとき考えました。
しかし、どういうわけかみんながニヤニヤしながら私を見ているのです。
そして同僚は私にこう言いました。
『お前も選ばれなかったか』と。
その日は某有名韓国アイドルグループのコンサートだったのですが、主催者側からドーム側にあるお願いがあったそうです。
それはAゲートに『イケメンだけを配置してくれ』という。
もう一度言います。
『イケメンだけを配置してくれ』と。
その事実は私を愕然とさせました。
もちろん私は自分のことをイケメンだとは思っていませんでした。
それは今もです。
しかし、当時私は二十歳で、大学生になって金銭的にも余裕が出てきて、髪型や服装などに気を使うようになり、実際彼女ができたりと、ほんの少しだけ自分の容姿に自信を持つようになっていました。
そんな少しだけ伸びかけた私の鼻っ柱は木っ端微塵にされたのです。
消えてしまいたい時ってこういう瞬間なんですね....
正直その日は仕事が手につかず一人自問自答をする時間が続いていきました。
とくと拝んでやろう! イケメン集団とやらを!
いつまでも落ち込んでいては仕方ないと切り替えるように努めました。
その結果その日の仕事終了間際になるとさすがに受け入れられるようになっていた私がいました。
「まぁ、元々イケメンじゃないのはわかっていたし」と。
そんな中ある情報が私の耳に飛び込んできました。
最終体制ではBゲート付近に精鋭イケメン集団を配置してお客様をお見送りするという。
私の中に「選ばれたイケメン集団がいかなるものかとくと拝見させてもらおう」という好奇心が沸いてきたのです。
そしてイケメン集団が現れた時、私の中にはまた怒りがこみ上げてきました。
イケメン集団は見たところ20名前後だったのですが、私には大きく3種類に分類することが出来ました。
1つめの分類は逆立ちしても勝てないイケメン集団。
そこには無抵抗で負けを認めます。
そして2つめの分類はイケメン集団に選ばれたことを申し訳なさそうにしている集団。「俺はイケメンじゃないんだけどな」と申し訳なさと気恥ずかしさが入り混じった表情を見て私は「まぁ許してやろう」という気になりました。
しかし、許し難かったのが最後の3つめの集団。
彼らは「俺たちは選ばれたんだぜ」というしたり顔をしていました。
しかしはっきり言えばそこまで飛びぬけてかっこよくはない集団です。
私は心の中で叫びました。『言っておくけど俺は負けてないからな』と。
しかし、私がどんなに叫んだところで世間の風は冷たかったです。
私は世間からイケメンではないと烙印を押された男なのだから。
イケメン韓国アイドルグループファンの目の肥えた女性ファンを満足させることが出来ない男だと。
仕事をスムーズにこなす力よりも見てくれの良さが大事だと。
私の方が優っていると思っている奴らにさえ勝てない男だと。
その全てはまだ人生に淡い期待を抱いている20歳の青年にとって非常に耐え難いものでした。
私はあの日から自分がイケメンかもしれないなどという期待を一切しなくなりました。
まとめ
文字に起こすと私のテンションが伝わらないのですが、正直そんなに怒っていたり、悲しんでいるわけではないです(笑)。
ただ、10代の内まではなんとなく色々と包み隠されていたことが明るみになるのは20代以降だなとしみじみ思います。
顔にしてもそうですし、学歴・知能・スキル・出自など自分の待っている能力に応じて人の反応や世間から受ける反応がダイレクトとに現れるようになったなと。
もちろんそれが良い方に出ることもありますので、顔のことは諦めて別のことで勝負出来るようこれから精進します!
それでは、さようなら!