死ぬまで生きる問題

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ソフトバンクホークス千賀滉大投手のお化けフォークはメジャーも認める奪三振率

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「千賀滉大」の画像検索結果

 昨年行われた侍ジャパンの壮行試合。

 

そこで小林捕手の捕球ミスがかなり話題に上がったが、その原因の1つには千賀滉大選手のフォークの落差が大きいことにもあった。

 

無論小林選手にも非があるが、それだけ千賀滉大選手のフォークの落差が想像以上に大きかったとも言える。

 

今日はそんなお化けフォークとも称される球種を操る、ソフトバンクホークス千賀滉大投手について語っていく。

目次

千賀滉大選手とは

高校時代は無名の投手だったが、2010年の育成ドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスから4巡目指名を受けて入団。

「アマ球界に詳しい」という愛知県のスポーツショップ経営者からの薦めで、ソフトバンクが獲得を決めたという逸話が残る。

 

2011年は支配下登録されることがなかったが、2012年にキャンプでの好調が買われて、支配下登録される。

結果一軍公式戦2試合の登板(全て先発)を果たす。

 

2013年は中継ぎ要員として自身初の開幕一軍入り。

開幕から好調を維持し、救援投手による公式戦連続無失点イニングを34回と3分の1まで伸ばし、パ・リーグタイ記録を樹立。

初めて出場したオールスターゲームでは2イニングを無失点・(クリーンナップから4者連続を含む)5奪三振と好投を見せた。

最終的には51試合に登板し、防御率2.40と安定した成績を残した。

 

2014年、2015年は右肩の不調から思うような結果が残せないシーズンが続いた。

 

2016年は先発投手として開幕からローテーション入り。

開幕から無傷の8連勝を記録した。

全て先発によるシーズン10勝と、パ・リーグの育成ドラフト出身投手によるシーズン10勝を果たした。

これらの記録はNPB育成ドラフト出身投手はいずれも初めての快挙。

 

12勝3敗で勝率は.800だったものの、規定の13勝にあと1勝届かず、勝率第一位投手のタイトルを逃した。

この活躍が認められ、2,500万円から4,000万円増の年俸6,500万円でサインした。

落差抜群のフォークと意外な厄介球スライダー 

千賀滉大選手は主に3球種で投球を組み立てている。

 

最速156km/のストレートを中心に代名詞のフォークボール、そしてスライダー。

球種配分
球種 被打率 被打数 被安打 被本 被四死 奪三振 空振率 見逃率
ストレート 0.263 316 83 11 35 57 5.70% 17.93%
フォーク 0.120 183 22 0 8 105 29.26% 6.85%
スライダー 0.198 96 19 5 10 19 9.69% 25.00%
カーブ 0.125 8 1 0 0 0 4.08% 32.65%

参照:データで楽しむプロ野球

2016年度 千賀 滉大【ソフトバンク】投手成績詳細(カウント別・球種配分)

 

2016シーズンに奪った181個の三振のうち実に58%(105個)をフォークで奪っている。

全投球の20%にしか満たない球種でそれだけ三振を取れるところに彼のフォークボールが決め球としていかに有効なボールであるかを表している。

 

通常失投した場合ホームランボールになりやすいフォークボールで被本塁打0という数字からいかに上手くフォークボールを扱えているかも伺える。

 

このデータを見て意外だったのはそのスライダーの有効性。

フォークボールよりも多い23.70%の割合でスライダーを投じているのだが、このボールも優秀な数字を収めている。

 

見逃し率25%の数値から、打者がストレートかフォークを待っているところにカウント球としてスライダーを投じることで見逃しを奪っていることが想像できる。

 

しかもバットに当てられた場合の被打率も.198と低く、カウント球としても勝負球としても有効なボールであることを表している。

高い奪三振率と高水準の制球力

上記の球種を駆使して奪三振を奪うのが、千賀滉大選手の持ち味。

通年で成績を残したのが2013、2016年しかないがリリーフ・先発時も両方で高い奪三振率を誇っている。

 

年度 投球回数 奪三振 奪三振率 四球数 K/BB
2013 56.1 85 13.64 26 3.27
2016 169.0 181 9.64 53 3.42
平均 112.6 133 11.6 40 3.34

 

2016年シーズンの両リーグの最多奪三振王の則本昴大選手9.97、菅野智之選手9.28であることを考えると、千賀滉大選手もそれにひけをとらない奪三振率を占めていることが伺える。

 

また、投手の制球力の良さを測るK/BBも、好投手の基準とされる3.50に迫る3.42を出しており、ただ三振が多いだけの投手でないことも魅力のひとつだ。

 

実はこの制球力向上の背景には厳しいトレーニングと投球フォームの改良が関係している。

工藤監督から目先の結果だけでなく、長いシーズン安定した活躍が出来るような身体づくりをしろと指示された千賀投手。

その支持を忠実に守った結果、下半身が強化され、コントロールの安定をもたらしたのだ。

侍ジャパンで期待される役割

現時点の構想では中継ぎ(ロングリリーフ兼任)の役割が期待される。

リリーフ経験があり奪三振率の高い千賀滉大選手であれば、仮に前の投手が球数制限の問題でランナーを塁に残した状態で登板しても三振でその状況を断ち切ることが出来る。

また、その後ロングリリーフとして長いイニングを任せることも可能。

 

先発・中継ぎ両方の経験がある千賀滉大選手の存在は球数制限があるWBCにおいて非常に貴重な存在だ。

まとめ

今回の代表メンバーの中でアマチュア時代最も無名の存在だったのは千賀滉大選手。

しかし、実力だけが求められるプロの世界にあってアマチュア時代の実績は関係ない。

 

そのことを千賀投手がNPBの世界だけでなく、今度WBCの舞台でも見せてくれることに期待したい。

 

それでは、さようなら!

追記

2017年WBCで千賀投手は4試合に登板し、11回を投げて、奪三振16、失点1、防御率0.82の圧巻のピッチングを披露しました。 

 

その千賀投手の投球を観て、メジャーのスカウト陣の評価も一辺。

153、151……、東京ドームの電光掲示板に数字が灯されるたびに、バックネット裏ではマウンドに向けてスピードガンを向けるメジャーリーグのスカウトが増えていった。

引用:ネット裏のMLBスカウトも騒然。千賀滉大が見せた「圧巻の32球」|プロ野球|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva

 

今後数年間安定した結果を残せば、メジャー挑戦も夢ではありません。

育成から這い上がった苦労人の今後の進化に目が離せません。

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