オーストラリアと言えば広大な土地をイメージされる方は多いでしょう。
そこの酪農で産出される製品を私たちが日本人が口にする機会はたくさんあります。
では、100年前のシドニーではどのような風景が広がっていたのか。
それを知れる場所が今回紹介するローズヒルハウス&ファームです。
先日から連続でお伝えしている『Sydney museum pass』を使っていける博物館です。
目次
ROUSE HILL & FARM
回を追うごとに場所が遠くなっていますが、『Sydney museum pass』とオーパルカードが安い日曜日を利用して行ってきました。
場所・アクセス
シドニーの中心街であうタウンホール駅近くからバスが出ており、一度乗り換えを挟んで1時間30分くらいのところにあります。
途中まで電車で行くことも出来ますが、最終的にはバスを使うことになります。
展示品
家族6代に渡って運営されてきたシドニーの牧場。
そこで暮らした一家の生活風景や当時の馬小屋や広大な牧場を見学することができます。
また、それらの土地を1888年から小さな学校として利用していたこともあり、今でも小学生むけのツアーガイドを行っています。
外観と実際の中の様子
バス停を降りてから下記のような高速道路沿いを歩くこと10分ほどで博物館に到着しました。
遠くからでもわかるようにでかでかと看板が掲げられていました。
敷地内に入るにはこちらの受付を通ってチケットを買うか、ミュージアムパスを見せる必要があります。
館内にはこの博物館の歴史と家族についての説明が壁面に書かれています。
また、博物館らしくお土産コーナーなどもあります。
絵葉書などがオシャレでした。
また、館内には非公開箇所もあるため、それを鑑賞する用のパソコンも備えられています。
一点注意しなければいけないのがここはツアーガイドと同行しなければ鑑賞が出来ません。
事前にホームページなどで調べていかないと待つことになります。
それと小学生用のツアーは基本的に同伴者以外は参加出来ませんので、その時間帯も避ける必要があります。
また、牧場内は非常に広いスペースが広がっていますので、基本的に移動は下記の乗り物に乗ります。
ちなみに余談ですが、この乗り物の屋根が空洞になっているのは最近起こった暴風雨で屋根のガラス部が飛ばされたためだそうです(笑)
これに乗ること30秒くらいでかつて牧場の経営者一族が暮らしていた家族の邸宅へ着きます。
肝心の中の写真を撮り忘れました。すいません。
ただ、中はとても豪華で過去に訪れた昔のシドニーの一般人の邸宅の中では一番豪華でした。
また、当時の主人の趣味であった絵画が至るところに飾られています。
その他にもピアノやバイオリン専用の部屋があったり、多くの本が入った本棚があったりなどかなり教養が高い一家であったことが伺えました。
なんでも当時から子供たちの教育のために家庭教師を雇っていたそうです。
こちらは↓↓家と牧場を繋ぐ通りです。ここは台所や子供たちが遊ぶ広場があります。
これは洗濯場です。
手前のところで水につけて、洗濯板で洗った後に、奥の釜みたいなところに入れて一気に洗っていたそうです。
200年前から今の洗濯機のようなものを使っていたところからかなり高い技術を持っていたことが伺えます。
写真がぼやけていますが、こちらはパンを焼く用の窯です。
そしてこちらは子供たちが当時使っていたブレードです。
遠くに見える白い建物は当時の社交場だそうです。
主に午後のティーパーティーで使っていたとのこと。
非常に洒脱な午後のひとときを過ごしていたようです。
この辺からも生活水準の高さが伺えます。
そして、もう一つ遠くに見えるのが、お風呂場とトイレです。
過去に訪れたエリザベスファームやスザンナプレイスと同様にお風呂場やトイレは離れにあります。
私が理由を尋ねたところ、当時はまだ匂いを抑える技術(排水処理)がなかったので、離れに作っていたそうです。
そして、家から離れたところに広がっているのが牧場です。
厩舎に行く途中に置いてあったかつての農機具の年季の入り用から時の流れを感じることが出来ました。
厩舎の中はこんな感じです。
当時は酪農用と競走馬用に厩舎が分かれており、それぞれ4頭ずつ飼育していたそうです。
また、こちらの建物は空気の流れをよくして、熱がこもらない構造になっているそうです。
その技術は現代にも役立つものらしく、シドニーの大学が学校の授業の一環として見学に来るほどだそうです。
エリザベスファームの時にもお伝えしましたが、当時の人々は空気の循環を意識した建物作りの技術を高いレベルで備えていたようです。
ちなみにこの厩舎はモデルや結婚式用の写真にもよく使われる有名なスポットだそうです。
外観の茂みがオシャレなことが理由だそうです。
もしかしたら皆さんも知らず知らずのうちに目にしているかもしれません。
不鮮明過ぎて伝わりませんね(笑)
こちらの牧場は馬だけでなく、牛とカンガルーも飼育していたそうです。
カンガルーが逃げ出すことがあってかなり苦労したというエピソードが記録として残っているそうです。
感想
過去に行った一般的の建物の中で一番高級感が溢れる家でした。
また、のどかな場所に広大な土地が広がっており、都心部から僅か1時間30分のところにこんな光景が広がっていたのが以外でした。
今でも十分暮らせるだけの高い技術とそれらの生活風景をしっかりと守っている姿勢に非常に感銘を受けました。
開館時間
開館日:水曜日~日曜日
開館時間:10時~16時
ツアー開催時間:10時から1時間ごとに開催
注意点:ツアーに開催しないと博物館に入ることは出来ません。地球の歩き方やその他の日本語で書かれたウェブページではこのことが書かれていなかったりしますので、ご注意ください。
まとめ
今回が8ヶ所目となったのですが、多くの博物館を周る意味があると実感するようになってきました。
とういうのも同時代の同じシドニーでも階級や場所によって生活様式に差があります。そこの差を見つけるのが個人的には非常に面白いです。
また過去の建物を維持することで、その技術や風景を現代の人が利用(学生の授業や写真撮影スポット)できるのは非常に美しい文化の継承です。
今後訪れる博物館でもそういった貴重な文化を目の当たり出来ることに感謝して楽しんでいきます。
それでは、さようなら!