メジャーリーガー達が何名参加してくれるのかによって2017年WBCにおける侍ジャパンの戦力を大きく異なってくる。
もし、いまやメジャーでトップクラスの先発と言える、ダルビッシュ有選手、田中将大選手、岩隈久志選手、前田健太選手が加わったら。
更には日本の弱点とも言えるリリーフ投手陣に上原選手、田澤選手らの投手陣が加われば投手陣の戦力は世界屈指の陣容を揃えられる。
しかし、現状ではメジャーリーガーたちの参加は厳しいことが予想される。
そんな中で現時点で唯一参加のメジャーリーガーがいる。
それが2017年シーズンからヒューストン・アストロズに移籍した青木宣親選手だ。
非常に頼もしい選手の参加が決まったにも関わらず、正直報道が少ないように個人的には感じる。
こんなにも頼もしい存在が参加してくれるのにも関わらず。
そこで今回は青木宣親選手の偉大さと青木選手の参加がもたらす恩恵についてお話したい。
目次
青木宣親選手とは
日本時代
2003年にドラフト4位でヤクルトスワローズに入団
一年目は一軍出場10試合にとどまったが、二軍では首位打者と最高出塁率を記録し、その才能の片鱗を見せる。
プロ二年目にレギュラーの座を掴むとあのイチロー選手以来となるシーズン200本安打を達成し、首位打者、最多安打、新人王を獲得する活躍を見せる。
その活躍の勢いそのままに翌年行われたWBCでレギュラーとしてチームの優勝に貢献。シーズンでも自身初の盗塁王に輝く活躍を残した。
2007年には自身二度目となる首位打者を獲得。
2009年の第二回WBCでもレギュラーとしての活躍。打率.327の数字を残し、大会ベストナインに選ばれ、チームの大会2連覇に貢献。
2010年には史上初となる二度目のシーズン200本安打を達成し、自身三度目となる首位打者を獲得。
アメリカ移籍後
2012年からは活躍の舞台をアメリカに移す。
そこでも持ち前の技術を活かして、主にテーブルセッターとして活躍。
ブルワーズ、ロイヤルズ、ジャイアンツ、マリナーズとチームを転々としながらも、毎年安定して打率.280、出塁率.350を残す活躍を見せている。
2017年には日米通算2000本安打を達成。
イチロー、松井秀喜選手に次ぐ実績をもつ日本人メジャーリーガー
イチロー、松井秀喜選手に次ぐ実績を残した日本人メジャーリーガーの野手は誰かと問われれば、色々な意見が出る。
捕手として活躍しながらも一定の長打力を見せた城島選手や、内野手としてホワイトソックスを世界一に導いた井口選手など多くの選手の名前が上がる。
単年で見たときやポジション別の希少度(特に内野手・捕手)で見れば意見は分かれてくるが、こと通算の数字で言えば青木宣親選手がイチロー・松井秀喜選手に次ぐ選手と言える。
メジャーでの安打数681は現在日本人歴代3位。
このまま順調にキャリアを積めば、日本人メジャーリーガーとして3人目となるメジャー通算1000本安打が見えてくる。
他の日本人選手が単年では結果を残しても、長く活躍出来なった中で、安定して長く活躍出来ていることをもっと取り上げても良い。
また、長くメジャーで活躍している青木宣親選手の経験とメジャー投手に対する情報は侍ジャパンにとって非常に貴重な情報源となることも忘れてはいけない。
しかも、青木宣親選手は今シーズンアストロズに移籍したばかり。
本来はチームに馴染んだり、戦術を学んだりする必要がある時期にWBCに参加してくれることには本当に敬意を示したい。
青木宣親選手の侍ジャパンでの役割
ここで気になる青木宣親選手の今回の侍ジャパンにおける役割について書いていく。
打順
青木宣親選手の技術を考えれば打順は正直どこでも良い。
それはどんな役割でも対応出来る能力があるからだ。
青木宣親選手の出塁率を活かして上位を打たせても良いし、持ち前のミート力を活かして、中軸や下位でポイントゲッターになってくれても良い。
ただ、後述する理由から私は下位(6番辺り)でポイントゲッターになって欲しいと考える。
守備
実は私は青木宣親選手の守備面に多少不安視している。
若い時と比べて脚力や肩の衰えから、近年の青木宣親選手の守備はお世辞にも良い方とは言えない。
侍ジャパンを他国と比べた時に打ち勝つ野球をしていくには現実的には厳しいことが予想される。
そうなるとディフェンス面を考慮した布陣を引くべきだ。
今回の侍ジャパンでは怪我がなければ、坂本勇人選手、中田翔選手、筒香嘉智選手、山田哲人選手(or菊池選手)、そして青木宣親選手が固定でレギュラーとなることが予想される。
その中で外野手は筒香嘉智選手と青木宣親選手の2名。
もし、2人を同時起用すれば、左翼手筒香嘉智選手・中堅手青木宣親選手となる。
この布陣はディフェンス面でやや心もとない布陣だ。
大谷翔平選手の起用法にもよるが、(※大谷選手は故障で辞退)筒香嘉智選手を指名打者として起用し、青木宣親選手を左翼手として起用することを私はすすめたい。
もちろん、今後発表されるメンバーの中に柳田選手などが追加されなければ青木宣親選手が中堅手を務めることになる。
そうなると終盤に青木選手に代わって秋山選手や鈴木選手を代走・守備固めで起用する場面が出てくる。
これが私が青木宣親選手を下位に置くことを勧めた理由だ。
もし、青木宣親選手を中軸に置いた場合、試合途中に代走や守備固めにいれてしまうと中軸の打順に控え選手が入ることになる。
もちろん侍ジャパンに入るほどの選手が代走・守備固めに起用される選手なので戦力の落ち幅は少しのものではあるが、その少しが致命傷になりかねないのが国際試合。
なので、今回青木宣親選手には6番・レフトあたりを務めて欲しい。
まとめ
現時点で発表されている中では日本のWBC二連覇を知る唯一の男。
日本歴代屈指のヒットメーカーでもある青木宣親選手。
そんな青木宣親選手が実力と経験でも日本を支えてくれることに期待と感謝をして、今回の大会を見守りたい。
それでは、さようなら!