死ぬまで生きる問題

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西武十亀剣投手の武器は豪快なサイドスローのフォームから繰り出される剛速球

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着実に進化する亀が着実に高みを目指す。 

 菊池雄星、多和田真三郎、高橋光成、今井達也...

現在の埼玉西武ライオンズにはエースになれる若い逸材が数多いる。

 

特に菊池雄星投手に関しては2017年に本格的な覚醒を果たしており、このままいけば投手タイトル獲得、うまくいけば沢村賞獲得の可能性すらある。

 

そんな若い投手が台頭する状況にあって、私がもどかしさを感じる選手がいる。

 

「本当はもっと早く先にエースになるべき逸材はあなただろう!」と....

 

それは埼玉西武ライオンズの右サイドハンドの本格派投手、十亀剣投手だ。

 

はまった時は手が付けられない爆発力を持っており、好調時には相手打線が手も足も出ないまま完投、完封をしてしまう。

もし通年好調が持続されれば、15勝してもおかしくない能力を有している。

 

しかし、1シーズンのプロ最多勝利数は11。

プロ通算5年間の勝利数も33と物足りない。

 

今日はそんな埼玉西武ライオンズ十亀剣投手について語っていく。

目次

十亀剣投手とは

【基本プロフィール】

生年月日  1987年11月7日(30歳)

出身地   愛知県豊田市

身長    183㎝

所属    埼玉西武ライオンズ

ポジション 投手(右投右打)

推定年俸  6,000万円(2018年)

 

愛工大名電高校時代は背番号10をつけた2番手投手。

チームが優勝した3年生時の春の選抜大会では、準決勝の対神戸国際大附高校戦に2番手で登板し、4回を投げ1失点だった。

第87回全国選手権・1回戦の対清峰高校戦では7回に2番手で登板し、同点の延長13回に決勝点となる2点を奪われ、チームは初戦敗退した。

 

日本大学、JR東日本を経て、2011年度ドラフト会議にて埼玉西武ライオンズから1巡目指名される。

契約金は1億円プラス出来高5,000万円、年俸1,500万円(金額は推定)。

背番号は「21」に決まった。

 

ルーキイヤーの2012年は主にリリーフとして起用された。

シーズン終盤の10月3日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦で初先発し、6回0/3を投げ2失点で初先発勝利を挙げた。

 

2年目は先発として開幕一軍入り。

前年からの無敗での連勝を7まで伸ばすなど、安定した活躍を見せ、対日本ハム戦で初完封勝利を挙げた。

28試合に登板し、8勝8敗、防御率3.45、6完投、2完封、初の規定回数到達となる164.1回を投げた。

 

プロ3年目の2014年は新監督の伊原春樹氏の意向でクローザーに指名された。

しかし、開幕から救援失敗が目立ち、5月から先発に再転向した。

7月に股関節痛の影響で登録を抹消され、そのまま一軍に戻ることはなかった。

 

プロ4年目の2015年は先発としてスタート。

序盤から安定した投球を披露し、最終的には勝利数11と投球回数152回はいずれもチーム最多。

チームで唯一規定投球回に到達した。

最終的に11勝7敗、勝率.611、防御率3.55、投球回数152。

この年のチームのエースと言っても過言ではない存在となった。

 

エースとしての階段を駆け上がることを期待されたプロ5年目。

開幕から打ち込まれるケースが目立ち、登録と抹消を繰り返した。

21試合の登板で先発はわずか13試合。

4勝6敗1ホールド、防御率はキャリアワーストの6.31。

期待に答えられなかった。

 

オフにはかねてから交際していた女性と結婚した。

西武の十亀剣投手(28)が結婚していたことが22日、分かった。相手は和歌山県出身の24歳、都内の商社に勤務する一般女性(本名・非公表)で、女優の武井咲似のスレンダー美女。14年に共通の知人を通じて知り合い意気投合。その後、東京と和歌山の遠距離恋愛の期間を含めて約2年間の恋を実らせ、18日に目黒区役所に婚姻届を提出した。年内にも挙式を行う予定だという。

引用:【西武】十亀、24歳武井咲似一般女性と結婚…2年間の遠距離恋愛実らせた : スポーツ報知

 

仲が良い同い年のチームメイト野上亮磨投手曰く、武井咲さんには似ていないとのこと(冗談)。 

 

2017年はシーズン途中からローテに定着。

6月には自身初の月間MVPに輝き、最終的には8勝をマークした。

高校時代に味わった悔しさ フォームをサイドスローに変更した理由

十亀剣投手の最大の魅力と言えば、サイドスローから繰り出される剛速球。

最速150キロを超える速球をサイドから投げ込む非常に珍しいタイプの投手だ。

 

現在の豪快なフォームを習得したのは愛工大名電高校時代の監督さんの指示。

当初は戸惑いを隠せなかったものの、サイドで速球派になってプロを目指そうと独学でフォームを研究。 

 

もともとオーバースローだったフォームをサイドに変えたのは2003年、高校1年の秋だ。同級生のエースが同じ右の上投げで、2番手の十亀はコントロールが悪い。そこで制球力をつけさせようと考えた監督に、横で投げるよう転向を命じられたのである。

 

「正直、最初はすごく嫌でした」

引用:<西武ドラ1ルーキーの成長物語> 十亀剣 「強気で目指すは“本格派”」 - プロ野球 - Number Web - ナンバー

 

 後に同じ大学の先輩(在籍年度は異なる)となる現東京ヤクルトスワローズ館山昌平、元読売ジャイアンツの斉藤雅樹投手などプロにもサイドの本格派がいたものの、参考にはしなかった。

 

高校3年生時には最速142キロにまでスピードが達した。

しかし、3年夏の甲子園では清峰高校戦で、延長13回に後のオリックスブルーウェーブのドラフト1位・古川投手に決勝タイムリーを浴びて、敗戦投手となった。

 

私はこの試合をテレビで観ていたが、先発したエース投手より十亀投手の方が印象に残っている。

サイドスローからこれだけ力強いボールを投げる投手はプロでも珍しく、ましては高校生となるとなおさら。

結果的に打たれはしたものの、あの夏十亀投手が見せたポテンシャルの高さは私の心に強烈なインパクトを残した。

 

 十亀投手の母校・愛工大名電は多くのプロ野球選手を輩出してきた。

十亀投手の高校時代にも後にプロにいくことなる選手が2学年上に堂上剛裕、1学年上に丸山貴史、同級生に柴田亮輔、1学年下に堂上直倫、2学年下に柴田章吾と多数いた。

 

そんな才能に溢れた選手たちが数多くいる中で、十亀投手は控え投手。

しかし、当時の監督さんからは「大学、社会人を経てプロで一人前になった選手はまだいない。おまえがその第1号を目指すんだよ」とはっぱをかけられたそうだ。

 

「工藤(公康)、山崎(武司)、イチローとうちは高校からプロに行って出世した選手は大勢いる。しかし、大学、社会人を経てプロで一人前になった選手はまだいない。おまえがその第1号を目指すんだよ」

引用:<西武ドラ1ルーキーの成長物語> 十亀剣 「強気で目指すは“本格派”」(2/2) - プロ野球 - Number Web - ナンバー

 

 高校卒業後、大学、社会人を経てプロ入りした十亀投手。

後にプロ入りした多くの高校時代の同僚の中で、現在最も輝きを放っているのは十亀投手だ。

着実に歩みを進める亀はかつての同僚たちがたどり着けなかった高みに到達した。

股関節の怪我とヨガ

2014年に股関節痛で満足のいかないシーズンを送った十亀投手。


元々身体の固さを自覚していた十亀投手は「股関節の柔軟性が足りないんじゃないか」と思い、週一回のペースでヨガを取り入れたそうだ。

 

ヨガは股関節や肩が柔軟になるようなポーズをとるため、柔軟性が向上したかもしれないと語っている。

 

そのかいあってか、ヨガを取り入れた2015年シーズンはキャリアハイの11勝7敗、勝率.611、防御率3.55、投球回数152をマーク。

 

またこのヨガを取り入れることは心理的な面でも大きな作用があった。

呼吸、姿勢の大切さ、何より心の切り替えが上手くできるようになったそうだ。

 

なんていうんですかね、ヨガの時間は、自分の心と向き合う時間でもあるんです。普段のトレーニングではそういうことは考えないんですよね。今、自分の体がどういう状態かっていうことにしか目が向かないんで。だからそういう意味では、心のリセットっていうことになるのかなとは思っています。

引用:<独占インタビュー>ライオンズ最多勝投手・十亀剣 「完全復活への道」 | 外資系エリートがすでに始めているヨガの習慣 | ダイヤモンド・オンライン

 

十亀投手はインタビューで「稼げる選手と稼げない選手の差」を気持ちの面が一番強いと語っている。

高校時代はサイドスロー転向と控え投手、大学時代は東都1部リーグで未勝利と2部落ちなど多くの挫折を経験。

 

それでも自分には何が足りなくて、何が必要なのかを常に見つめてきたことで素質が開花。

社会人のJR東日本時代には都市対抗野球大会でチームを初優勝に導き、自身は大会優秀選手に選出された。

 

その原動力になったのは常に向上心を持った十亀投手の強い心があったからだ。

自分を見失わせた諸刃の剣”シュート”を武器に

自己最高の成績を残した2015年から一転、2016年は自己最低の成績に終始した。

 

その要因は15年まで封印していたシュートボールにあった。

「新しく増えた球種は使おうとするじゃないですか。それがちょっと良くなくて、去年はシュートに依存しすぎました。それで真っすぐを投げるときも(体が)開いて。去年と今年では、真っすぐのスピードが4、5キロ違います。そういうところに弊害が出て、去年1年間はあまり良くなかったです」

 シュートを投げることによって、ストレートに悪影響が出る投手は少なくない。その理由は変化をつけようとすることで、投球時に体が開きやすくなるからだ。

引用:西武・十亀、魔球シュートは「楽する球」。先発ローテの中心へ、鍵握る投球スタイルの使い分け | ベースボールチャンネル(BaseBall Channel) - Part 2

 

シュートを投げる過程で知らず知らずのうちに投球フォームに狂いが生じた。

その結果、持ち味のストレートに影響が出てしまい、打ち込まれるケースが増えてしまった。


146キロ前後のストレート、約140キロのシュート。

わずか5,6キロの急速差しかないボールの投げ分けだけで、大きな狂いが生じたのだ。

 

見た目の豪快さとは裏腹に、繊細な投球フォームのメカニックのズレはそう簡単には修正出来なかった。

 

 そんな十亀投手は高校時代に磨きぬいた直球への原点回帰を行った。

自分の武器はあくまで直球、シュートはあくまでストレートの引き立て役。

 

2016年からバッテリーを組むことが多くなり、2017年も9試合中6試合スタメンマスクを被る岡田雅利捕手も『十亀のシュートは「便利球」』と語っている。

 

「初回からシュートを打ってくるなら、真っすぐでどんどんファウルを打たせていく手もありますね。相手と駆け引きをするところだと思います」

 岡田にとって十亀のシュートは「便利球」という位置付けで、ウイニングショットではない。右腕が誇る最大の武器は、うねりをあげるようなストレートだ。このボールが、岡田がリードする上でも中心となる。

「バッテリーからすると、シュートを多めに使っていると、ピンチの場面で“本当に真っすぐを行けるのか”と不安にもなるんですよね。初めは真っすぐで押しておいて、シュートを打たせる。あるいはシュートを最初に行って、真っすぐでポンと決める。そういうふうに自分自身は使っています」

引用:西武・十亀、魔球シュートは「楽する球」。先発ローテの中心へ、鍵握る投球スタイルの使い分け | ベースボールチャンネル(BaseBall Channel) - Part 3

 

その言葉通り、十亀投手のストレートとシュートの割合に変化が生まれている。

 

【十亀投手の球種配分表 2016 2017】

f:id:jubenonz:20170630190359p:plain

引用:2016年度版 十亀 剣【西武】投手成績詳細

 

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引用:2017年度 十亀 剣【西武】投手成績詳細(カウント別・球種配分)

 

シュートの投球割合が13.31%→11.31%に変化。

微弱だが変化が現れている。

 

またその影響が如実に変化となって現れているのがストレートの被打率と空振り率。

【2015、2016、2017年のストレートの変化】

・ストレート投球割合:45.87%→.37.37%→41.92%

・ストレート被打率:.291→.294→.242

・ストレート空振り率:4.02%→3.64%→6.94%

 

原点に立ち返ったことでストレートの威力が増し、被打率も空振り率もキャリアハイの2015年以上になっている。

 

結果的に2016年は遠回りなシーズンとなったが、2017年の飛躍のために必要なシーズンだった。

2017年は開幕2軍スタートになってしまったが、昇格後はまずまずの好投をみせている。

6/30時点で9試合で4勝2敗、防御率3.71、QS率55.6%。

 

6月には4試合の登板で負けなしの3勝、防御率3.09で月間MVPを初受賞。

プロ6年目での初受賞を「びっくりしましたが、うれしいです。打者が打ってくれてこその勝利なので、チームメートに感謝したい」と喜んだ。

引用:【西武】十亀が月間MVP賞を初受賞「びっくりしました」 (スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

 

シーズン残り約3か月。

月に2勝ずつすれば6勝となり、シーズン合計10勝。

 

同級生の野上投手と共に先発陣の屋台骨となる働きに期待したい。

まとめ

十亀投手のインタビューを聞いていると社会人出身選手らしく、しっかりとはきはき答えてくれる。

非常にすがすがしい語り口が特徴的だ。

 

十亀投手の人としての強い信念が受け答えにも現れているのだろう。

 

エースとしての活躍を期待されたかつてのドラフト1位も今年30歳を迎える。

若い先発投手が多い中で、兄貴分としての役割も求められる年齢だ。

十亀投手自身も若い時と違って投球に円熟味が出始めた。

 

しかし、まだまだ落ち着く必要はない。

荒々しい投球フォーム同様、気迫を前面に押し出した投球もまだまだみたい。

 

遅れてきた大器が大輪の花を咲かせる姿を見られることに期待したい。


それでは、さようなら! 

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