死ぬまで生きる問題

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エコはエゴ?環境活動への皮肉満載!映画『クレヨンしんちゃん オタケベ! カスカベ野生王国』【ネタバレ感想】

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クレヨンしんちゃんの映画には毎回個性あふれる敵役が登場します。

 

その中には結構くだらない理由で世界征服や地球侵略を企てるキャラクターが登場します。

 

温泉を嫌いという理由で、世界の氷をとかそうとした「YUZAME」。

世界中でサンバを躍らせるために、世界サンバ化計画をしたアミーガスズキ。

 

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映画初期は結構まともな野望を持って(世界征服のことをまともというのはちょっと違うが)いる組織もありました。

 

これらに共通するのは何かへの”復讐心”。

今回の敵の野望は世界をエコにすること。

しかし、その背景にはまたしてもくだらない理由が。

 

エコ活動を推奨する敵の背景にあったくだらない理由とは。

 

映画興行収入は2017/4月現在でワースト3位のこの作品。

 

しかし、エコへの皮肉、親に自分を忘れられる恐怖、みさえとしんのすけの親子愛、カスカベ防衛隊の活躍など、見所満載。

 

同時期の作品の中では、かなり出来が良い作品です。

 

それでは、早速ご紹介していきます。

 『クレヨンしんちゃん オタケベ! カスカベ野生王国』とは

概要

2009年4月18日に公開された『クレヨンしんちゃん』の劇場映画シリーズ第17作目。

上映時間は96分、興行収入は10億円。

 

本作品から監督が本郷みつるからしぎのあきらにバトンタッチ。

しぎのあきらが監督した1つ目の作品。

 

原作者である臼井義人は公開から半年後に亡くなったため、臼井が上映を見届けた最後の作品となった。

あらすじ

しんのすけが住むカスカベ市ふたば町では、新しい町長に就任した四膳守(しぜん・まもる)を中心にエコロジー活動が盛んになっていた。

 

ある日、ふたば幼稚園の課外授業で地域の清掃活動に参加していたしんのすけは、河原で謎のアタッシュケースを発見。

その中に入っていた不思議な緑色のドリンクを拾い持って帰る。

 

ところがその夜、後で飲もうと冷蔵庫に冷やしておいたそれをひろしが飲み、さらにみさえまでも飲んでしまう。

 

          「(中略)」

 

ひろしとみさえが飲んでしまったドリンクは彼がその計画のために開発した人間を動物に変えてしまう「人類動物化ドリンク」だったのだ。

そして、一度「人類動物化ドリンク」を飲んで動物になってしまった人間は、自分が人間だった事や人間だった時の記憶をすべて忘れてしまうのだとも…。

 

四膳がひろし達の体から「人類動物化ドリンク」のエキスを取り出そうとしていることを聞かされたしんのすけは、ひろし達を救うべくひまわりとシロ、ビクトリア、半動物化したかすかべ防衛隊と共にSKBEの基地へ向かう。

果たして、しんのすけ達は四膳とSKBEの野望を打ち砕く事が出来るのか?

引用:クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国 - Wikipedia

 


「クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国」 予告編

クレヨンしんちゃんを見ていると、その時代の変化を楽しめる

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クレヨンしんちゃんは2017年時点で漫画連載から27年。

アニメ放送25年、映画は23年と超がつくご長寿番組。

 

そのため、連載当初にはなかったものが、時代時代によって取り込まれているのを見て時代の変化を楽しむのは面白いです。

ただ、携帯電話が導入されたなどの技術革新だけなら、他のご長寿番組でも見ることは可能です(サザエさんやドラえもんは除く)。

 

クレヨンしんちゃんならではの変化を楽しめるのは、流行や規制です。

 

例えば、クレヨンしんちゃんの劇場版では第二作の『ブリブリ王国の秘宝』の小宮悦子を皮切りにゲストキャラクターが登場します。

 

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その後は雛形あきこ、SHAZNAのIZAMなどの当時のアイドル。

この映画の前後だと、波田陽区、小島よしお、猫ひろし(これは野原ひろしが猫の格好をしていただけ)のお笑い芸人など。

 

そして今作は演歌歌手のジェロ。

その時代時代で、何が流行していたのかを知れるのはクレヨンしんちゃんならではのことです。

 

そして、もう一つ忘れてはいけないのが社会的なルールの変更。

 

例えば、たばこのCMなど。

 

実は漫画連載当初のひろしは喫煙者でした。

漫画やアニメの中ではタバコのCMが放送されていました。

 

しかし、たばこの有毒性などが世間に浸透するようになってからは時代に合わせてクレヨンしんちゃんの中でもタバコのCMはなくなりました。

 

法律において、たばこのテレビCMを明確に規制する法律はありません。ただし、広告について「未成年者の喫煙禁止や健康との関係で過度にならないように努めなければならない」という具合に努力規定があり(たばこ事業法40条1項)、これを受けて大臣が「指針」として広告の規制を出しています。

引用:たばこのテレビCMを禁じる法律はある? | Legalus

 

そして、ひろしもたばこを吸わなくなりました(本当の理由はひまわりの誕生ですが)。

 

たばこのCMを知らない世代には意外かもしれませんが、昔はテレビでタバコのCMが放送されていました。

 なので、クレヨンしんちゃんの昔のアニメを見ていると、たばこのCMが放送されていたりして、「そういえば昔はタバコのCMがあったな」と思い返したりします。

 

その他にもドライブのシーンでチャイルドシートを着用していたりなど。

そして、今回は”エコ”というものが、テーマになっています。

 

今でこそ、環境問題に対する節電や節約のエコ活動は一般的になりましたが、この作品が製作された2009年はまだその活動が浸透していませんでした。

 

人々がエコに関心を持ち出したことに呼応するようにこの映画の一つのテーマがエコになっています。

エコへの皮肉満載 やりすぎたエコ活動の果て

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ただ、エコ活動のブームがきたばかりの時はエコ活動についての知識が足りない人が多く、戸惑いがあったことも事実です。

 

実際、この作品でもみさえやマサオくんが戸惑う、そもそも知らないというシーンがありました。

そして、それはどの時代の人にとってはあるあるでもありました。

 

 ただ、エコ活動自体は良い行いなのですが、それが過剰になってしまう人がいたのも事実です。

 

いきなり極端にお風呂のお湯の量を減らすアクションを起こしたみさえなどが、最たる例。

そして、やや強引な募金活動をされたひろしが断れずに募金したり。(この場合は綺麗な女性に魅了されたことも原因ですが)

 

敵の組織も節約・節油し過ぎて、野原一家を追う際に車のガソリンがなかったり、警察や街の灯りが完全に消えてライフラインが機能していなかったりしました。

 

今回の敵組織も元はよかれと思って慈善エコ活動をしていたが、人々が見向きもしないことに怒り・失望して、人類支配(詳細は後述)を企てます。

 

そういったブームによって人が過剰になってしまうことの危険性、皮肉もこの作品のひとつのメッセージです。

 

ひろしが最後のシーンでとった行動は、「これくらいのことから初めていきましょう」と製作者が意図されています。

 

同情する人あり!? 一見くだらない悪の組織の人類支配の動機

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クレヨンしんちゃんの面白要素の一つが悪の組織のくだらない動機です。

冒頭で紹介した通り、歴代映画の悪の組織たちははた目にくだらないことでとんでもないことを企てます。

 

ただ、全てがくだらないかというとそうでもありません。

 

私が一番印象に残っているのは、クレヨンしんちゃんのアニメ版で登場した”すずめの涙”。

これはアクション仮面の敵組織です。

 

【暗黒結社ずずめの涙の信条】

増えすぎた人類はその資源を争って戦いを繰り返す。

しかも、その資源を使うことで地球は汚染されていく。

増えすぎた人類を「すずめの涙」程度に減らせれば、この世は平和になると信じて活動する。

 

元は地球のためを考えていた人が、行き過ぎた考えに至った結果、恐ろしいことを企てかねない。

先にも述べた通り、過剰になると人は過激な行為に走りかねないという皮肉が込められているのです。

 

今回の敵組織SKEBもエコ活動に興味を持った原因は”ある人物の行動”が原因。

 

一見くだらいことでも意外に共感する人はいるでしょう。

その共感する人が増えていくと数が増えて、とんでもないことをやりかねないという皮肉があるのです。

 

親に忘れられる恐怖 みさえとしんのすけの親子愛

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 この作品のもう一つのテーマが親に忘れられる恐怖。

このテーマ『オトナ帝国』でも扱われたテーマです。

 

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『オトナ帝国』ではひろしの記憶にフォーカスされていますが、今回はみさえとしんのすけ。

映画冒頭の夢、中盤でみさえがしんのすけを咆哮、頼りのひろしが人間の記憶を失う、凶暴化したみさえがしんのすけを襲う。

これらの一連の流れから、果たして何がみさえの記憶を取り戻させたのか。

 

前作で否定した”アレ”がもとで記憶を取り戻すシーンは個人的にジーンとさせられました。

 

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ただ、イマイチ人気が出なかったせいか、『ユメミーワールド』で劇場版みさえベストシーンを狙いにいっています。

恐らくみさえの劇場版シーンは『ユメミーワールド』かと個人的には思います。 

 

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まとめ

映画興行収入はワースト3位と振るわなかった今作品。

 

ただ、エコへの皮肉、親に自分を忘れられる恐怖、みさえとしんのすけの親子愛、カスカベ防衛隊の活躍など、非常に面白い要素がありました。

 

なにより製作者が何を伝えたかったのかというメッセージとテーマがはっきりしていました。

そしてそれがわかりやすかったです。

 

肩ひじ張らずに子どもも大人も楽しめる作品なので、子供がいるご家庭にはピッタリの作品です。

 

それでは、さようなら!

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