死ぬまで生きる問題

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インド・ガンジス河で4日間引きこもりに バラナシの火葬場で生きていることに感謝

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Time stands still ...the Holy Ganges river  at dawn

インドで最も有名な観光地とはどこか。

壮大かつ荘厳なタージマハル、仏教の聖地ブッタガヤ、色鮮やかな街が点在するジャイサルメルのシティ郡など様々な魅力があります。

 

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 そのなかでも最も有名な観光スポットの一つがガンジス河ではないでしょうか。

生と死が入り混じるこの場所はインドのヒンドゥー教徒だけでなく、世界各国から旅人が集まってきます。

 

そこで今日は私がインドのバラナシに行った話をします。

目次

バラナシとは

インドのウッタル・プラディーシュ州にある都市。

ガンジス河沿いに位置し、ヒンドゥー教の一大聖地として、インド国内外から多くの信者、巡礼者、観光客を集めるインド最大の宗教都市である。

また、釈迦が初めて説法を行ったサールナートがあることでも知られている。ヒンドゥー教仏教にとって

 

ガンジス河とは

 全長は約2525kmの巨大な河。ヒンドゥー教徒にとってはガンジス川そのものも聖なる川とみなされる。死者をその川岸で火葬し、その灰をこの川に流すことは死者に対する最大の敬意とされる。子供、妊婦、事故死、疫病死の場合はそのまま水葬される。

Ganges River

危険な水質 

 

 

というタイトルの本があるのですが、よほどの覚悟がない限りオススメできないです。

 

ガンジス川においては近年水質の汚染が進んでいる。2007年には世界で最も汚染された5つの河川に認定されている。大腸菌レベルはインド政府の定める基準の100倍にまで上ったともされている。

 

私がインドの旅であった日本人からは『ガンジス河に入るならお尻の穴も閉めて入れ』と忠告を受けたほどです。

ガンジス河に期待を寄せて

私はこのガンジス河に来ることをインド旅行最大の楽しみにしていました。

私は小説家の遠藤周作さんの大ファンなのですが、そのなかで好きな本の1つに『深い河』というものがあります。

 

 

 

 この本を大学生の時に読んで以来この河を死ぬまでに一度は拝むと決めていたのです。

ちなみに宇多田ヒカルさんの『deep River』はこの小説にインスパイアされて作られたものです。

 

 

 

そのためガンジス河についた時に私の期待は最高潮に高まっていました。

 

ちなみに私がガンジス河に着いた時はインド政府が新紙幣の導入を決めて国中が大混乱になっていたため、雰囲気はかなり殺伐としていました。

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今にも暴動が起こりそうな中心地を抜けてガンジス河につきました。

そこには想像以上に壮大な河が広がっていました。

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そして想像以上に汚い河が広がっていました。

ガンジス河にいる人たちはそれ自体が街の雰囲気になるような人が多かったです。

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これぞインド旅行といった光景に私は胸を躍らせていました。この時までは...

ヒンドゥー教徒の誇り ~死を受け入れるために人々はガンジス河へ~ 

皆さんはガンジス河にあるマニカルニカーガードという火葬場をご存知ですか。

 

そこでは24時間休むことなく遺体を燃やし続けるのです。

そして残った灰をガンジス河に流す。

これこそがヒンドゥー教徒にとって最大の喜びなのです。

 

なので、インド中の死期をを悟ったヒンドゥー教徒たちがここマニカルニカーガードに集まってくるのです。

 

ここガンジス河近辺には死を待つ人々の収容施設があり、そこでヒンドゥー教徒たちはひたすら祈りを捧げて死を待つそうです。

 

実際、街を歩いていると死者を乗せた担架で家族たちが盛大に紙吹雪を撒き散らしながら火葬場に向かう姿を目撃しました。

もちろん顔は布で伏せられていましたが。

引きこもりになった4日間 

 マニカルニカーガードについて事前に調べている内に何故かわからないのですが、私は急に気分が悪くなっていきました。

 

決してお腹を壊したわけでも、熱が出たわけでも、風邪をひいたわけではなかったのですが、何だか寒気がしてきたのです。

 

私はいわゆる霊感のようなものはなく、そういった体験をしたことがありません。

むしろあまり信じていないタイプの人間です。

そんな私が何か言葉に出来ない恐ろしさや怯えのようなものを感じてしまったのです。

 

同時になぜこの街の人たちは自然に死を受け入れられるのか、なぜYoutube上にここで楽しく動画を撮れる人がいるのかと思うようになりました。

どうして自然に一つの観光地として受け入れられるのかがわからなくなったのです。

 

この街に来てからの4日間はひたすらホテルの部屋の中に引きこもっていました。

外に出るのは近所の日本食レストランを食べに行く時だけ。

心の支えになったのは日本食レストラン

言葉に出来ない怯えから逃れるように私は宿舎で日本語の動画やブログを読んでいました。

ここバラナシで感じた非日常から27年間慣れ親しんできた日常を求めるように。

 

その私が食事場所に選んだのもまた、日本食レストランでした。

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日本食だけじゃない! 国際色豊かなメニューが自慢のスパイシー・バイツ

一枚目と二枚目の写真はスパイシー・バイツさん

スパイシー・バイツ (ワーラーナシー) の口コミ146件 - トリップアドバイザー

 日本食以外にもピザやパスタなどのイタリアン、カレーなどのインド料理があります。店員さんはインド人の方です。

メニューは日本語で書かれているので、料理を選ぶことに苦労することはありません。

 

限りなく日本の米に近づけてたいた米が特徴的でした。

とんこつラーメン、唐揚げ定食などのど定番のメニューが日本を思い出させてくれました。

 

味はインド料理の要素がなく(主に辛さ)、非常に日本食に近い味わいです。

ただ、私が行った時は一度も日本人の姿を目にすることはありませんでした(笑)

日本人インド旅行者にとっての母 アットホームなメグカフェ

三枚目の写真は日本人インド旅行者にとってかなり有名なメグカフェさん。

バラナシで日本料理を食べるならここへ!! - イーバカフェの口コミ - トリップアドバイザー

ここは日本人女性の方がバラナシで経営されている日本食屋さんです。

メニューは和食を中心としたメニューが豊富にありました。

中でも私の心を一番癒したのが日本風のだし巻き卵。

 

海外で生活していて感じるのは日本人って醤油が好きなんだなってことです。

海外ではあまり醤油を使った料理がありません。私の知る限りだと主に日中韓くらいです。

なので、日本人が海外で日本食が恋しくなる正体は醤油切れが原因なんじゃないかと勝手に仮説を立ててたりしています(笑)

 

話はそれましたが、こちらで食べただし巻き卵は私の気分を非常に和ませてくれました。

 

それと小学校低学年くらいお子さんがいらして、お母さん(店主のメグさん)と一緒に学校の宿題をやっていました。

日本人の家庭でどこにでもある光景が私の心を更に穏やかに(正常に)してくれたのは言うまでもありません。

 ようやく目の当たりにできた生死

徐々に生気を取り戻した私は到着してから5日目にして、ようやくマニカルニカーガードに行く決心が出来ました。

 

そこは写真撮影が禁じられているのと、人によっては気分が悪くなる写真なので掲載はしません。

 

言葉で状況を説明すると次々に人が火葬されて、それを工場の流れ作業のように淡々と処理していく職員の方がいて、周りには薪代をよこせと言う詐欺まがいの商売をするインチキな商人がいて、真剣に火葬場を眺める観光客がいて、死体の装飾品を漁る犬や牛がいるという状況です。

 

とにかく色んなものが入り混じっている状況です。

 

ただ、中でも私が印象深かったのは死者を見つめるその遺族の様子です。

取り乱すでもなく、泣き叫ぶわけでもなく、ただただじっと燃え上がっていく様子を眺めていました。

どうやらヒンドゥー教徒にとってここで死を迎えることは誇るべことであり、悲しむこと。

だから死を悲しむのではなく、ヒンドゥー教徒として全うできた死者が喜んでいることを受け入れる。

それがここガンジス河での死者との向き合い方なのです。

 

2時間ほど火葬場を眺めているうちに4日間の怯えがすぅーと私の中から抜けていきました。

同時に私のなかで死生観に変化が生まれたような気がします。

 

たかだか2時間で何を大げさなと自分でも思います。

ただ、実感したことは結局生物は死に向かうということです。

そのことからは逃れられないんだなということを改めて実感しました。

 

ブログ名でもある『死ぬまで生きる』。

 

そのことの意味を少しだけ深く理解できた感じがしました。

 

夜には毎日日没後に行われる祈りの儀式プージャを見学しました。

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プージャ(礼拝)とはヒンズー教の神像礼拝の儀礼

火や煙を炊いて盛大に踊りが行われている傍らでひっそりと祈りを捧げる。

生と死が常に同居するここバラナシを象徴するような光景でした。

まとめ

これまでのインド旅行記事では観光名所について主観を除いて書いてきました。

しかし、今回は私の心の内面を中心に記事を書きました。

 

恥ずかしながら、27年間の中で生物の死にほとんど触れてこなかった私。

直に死者を目の当たりにすること、異なる宗教や国では死とは何か。

そんなことを考えるときっかけを与えてくれたのがガンジス河でした。

 

自分が年を重ねてから再度訪問したい。その時自分が何を感じられるのか。

そんな期待を抱きながら、また明日以降も生きていきます。

 

『人はいつか死ぬんだからそれまで色々やってみよう』

 

それでは、さようなら!

 

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